徒然なるまゝによしなしごとを書きつくる

旧タイトル めざせ、ブータン

エボラ出血熱 リベリアで5万人隔離 、或は防疫線(cordon sanitarian)

2014年08月22日 | 病気

リベリアが大変なことになっている。リベリアはかってアメリカの黒人解放奴隷の帰還により出来た国でアフリカのUSAと呼ばれる美しい国だった。しかし1989年以降、二度の内戦で国土は荒廃し国民の8割が無職と言う悲惨な経済状況に陥っている。そこに降って沸いたのがエボラ出血熱だ。今回のエボラは隣国ギニアの二歳の男児の感染から始まっているようだが、現在リベリア、ギニア、シェラレオネで患者が増えつつある。下図赤丸がエボラ患者が増えている西アフリカ3国。

そのリベリアの首都で7月16日にとんでもないことが起った。

貧困層が多く住むウエスト・ポイント地区で16日、感染した疑いのある患者らを収容する隔離施設を住民らが襲撃、施設の患者37人が逃げ出した。襲撃者たちはこの際、患者の血などが付いた寝具などを盗んで逃走した。

 患者37人については19日までに再収容したとされるが、患者や患者の血などが付着した盗難品との接触などによる感染拡大を懸念したリベリア政府は20日、地区一帯の隔離に着手。約5万人が住むとされるエリアを有刺鉄線などで封鎖した。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140821-00000078-mai-m_est

このウエストポイント地区は世界でも最も不潔なスラムだ。

下図首都モンロビアとウエストポイント地区

リベリアは世界で4番目の最貧国でそのスラムたるや凄まじい。ゴミの山でトイレが無く5万人の住民は全員海岸で用を足す。つまり海岸は足の踏み場も無いくらいの雲古だらけなのだ。

ここにエボラ患者37人が逃げ込み、おまけに彼等の血や汚物のついたマットレスやシートが持ち込まれた。エボラウイルスは感染力が異常に強く、たった数個のウイルスで発症する。逃走した患者やそのマットレス等に触れた者は確実に100%感染する。ここのスラムの5万人の住民全員がエボラに感染するのは時間の問題だ。エボラの致死率は55%-90%、つまりこの5万人の人たちの良くて半数、下手をすると9割が死亡する事になる。そして軍隊がこの半島を鉄条網で封鎖したらしいが海を泳げば直ぐに首都に感染は広がる。まさにバイオハザード、映画やゲームの世界が現実になろうとしている。

エボラに感染した二人のアメリカ人医療関係者はZmappという未承認薬の投与で回復している。ただ、この薬はタバコの細胞で培養する抗体で、量産が効かない。現時点で十数人分しか薬は無くいま一生懸命タバコの育成を図っているが年末まで待ってもその量は知れている。

また、富士フィルムグループ 富山化学工業の新インフルエンザ治療薬アビガン(一般名:ファビピラビル)がエボラウィルスに効く可能性がありアメリカが承認を急いでいる。ただし、ファビビラビルには催奇性があり、投与後1週間は男も女も子作り禁止だ。

 

治療法 wiki

  • 2014年8月6日、中央アフリカで感染が拡大しているエボラ出血熱の医療チームで感染した米国人2人に対して投与された実験用の抗体治療剤「ZMapp」の効果があったことから、この未承認薬のエボラ出血熱患者への投与承認を求める申請がWHOになされた[120]
  • 2014年8月7日、アメリカ国防総省当局者は富士フイルムホールディングスの傘下企業富山化学工業が開発したインフルエンザ治療薬『ファビピラビル』を、富士フイルムの米国での提携相手であるメディベクターがエボラ出血熱感染者の治療に使えるよう申請する意向で、FDAと協議していると述べた[121]。承認されれば、エボラ出血熱の感染者治療で米当局が承認する初の医薬品の一つとなる見通し[122][123][124]
  • 2014年8月7日、新薬「TKMエボラ」を開発しているカナダのテクミラ・ファーマシューティカルズ社が、臨床試験を差し止めていたFDAの措置が変更され、患者への部分的な利用が可能になったと発表[121]
  • 2014年8月12日、WHO専門家委員会は、西アフリカで感染が拡大するエボラ出血熱をめぐり、開発段階の治療薬やワクチンを使用することの是非について議論した結果、使用は倫理的との認識で一致した


 


台風11号

2014年08月11日 | 物理

台風11号が四国、中国、山陰地方を横断して行った。この台風、我が家の西側を通過したためこちらでも猛烈な風が吹いた。最近スカ台風が多かったので、久々に自然の猛威を堪能できた。(実は私は台風マニアで猛烈な風が吹くと、とても嬉しくなる性質なのです)

今回の台風は台風12号が去った後だったのであまり強くは無かろう、と思っていたにも関わらず、結構な勢力のまま日本に上陸した。コースが東よりで黒潮の海域だった為海水温が高く、エネルギーを充填出来たのだろう。

それにしても、台風と言う奴は気圧のブラックホールのようなものだ。

上の画像は福島原発事故の際に話題となったSPEEDシュミレータの今回の台風時の気圧、風速データだ。風が反時計回りに吹いていて台風の進行方向前面と右半分の風が強く、左半分が大きく弱まっているのが見て取れる。台風が左側を通ると危ないのである。

今回の台風は半径700km程度の強風域を伴っていた。高さはせいぜい10kmだろう。これは結構不思議な渦だ。普通、風呂の栓を抜いた時に出来るような渦は縦に長い。竜巻がそれである。それに対して台風は1対70のぺしゃんこな渦なのだ。竜巻の上昇気流は中心に収束して巻き上がる。しかし、台風の場合それを形成する雲列それぞれの上昇気流が個別に存在しそれが集まって渦を作り出す。これが何故このような安定な巨大渦を作り出すのか?

もう一つ不思議な事は、この上昇した空気は一体何処に行くのか?700kmの巨大な空気の渦が一旦上昇して一体何処に舞い降りているのか、が解らない、私の今後のテーマです。

あと、前々から気象庁の台風進路予想というのは本当なのか、という疑問を持っている。それで、今回は予報図に実際の台風進路をプロットしてみた。(上図) 結果的に進路は右にずれていったが一応予想円には入っていた。まあ、今回の台風は速度はノロかったが進路は特に迷走はしていなかったのもあるのだろう。今後しばらく台風が来るたびにこの検証を続けてみようと思っている。 物事はすべて疑うことから始まるのだよワトソン君


Bass fishing 、今日もバス釣り

2014年08月02日 | 日記

釣りの話を少し。魚釣りは30年ほど前に覚えたフライに始まり、最近はもっぱらバス釣りを楽しんでいる。釣りのスタイルはフローター・フィシング、要するに浮き輪の大きい奴に座って足ヒレでパタパタ進みながら釣るスタイルです。道具はこんな感じ、

釣り場はもうかれこれ15年ほど通っている山の中のダム湖、リザーバと言う奴です。荒らされると嫌なので固有名詞は出しませんよ。

小さなダム湖でいつもは反時計回りに一周して3-4時間くらいです。釣れるかって?ハッキリ言って飽きるくらいつれます。

今日も午前中行って来たのですが数を途中から数えるのを止めましたが3時間で20匹は優に超えていると思います。 今日一番の大物は43cm、結構引きました。この撓んだ竿を見て下さい。

バスは釣られるといつも、しまった! という顔をしてこっちを睨みます。

タックルはフローター専用ロッド(Mossback MS-55FS)とシマノのスピニング

今日のベイトはワーム、撮影の為に確実に釣り上げるため、と言い訳をしときます。とにかくヒトがほとんど来ない穴場でのんびり釣りを楽しんでいます。

  一時間、幸せになりたかったら酒を飲みなさい。
  三日間、幸せになりたかったら結婚しなさい。
  八日間、幸せになりたかったら豚を殺して食べなさい。
  永遠に、幸せになりたかったら釣りを覚えなさい。   中国古諺

 こんなのもあるな、

 「釣り竿は一方に釣り針を、もう一方の端に馬鹿者をつけた棒である。」
                       サミュエル・ジョンソン(英国の詩人)

 

 


エボラ出血熱 アウトブレイク

2014年08月02日 | 病気

最近気になるニュースがある。 西アフリカにおけるエボラ出血熱の蔓延だ。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014080200010

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140801/k10013456291000.html

左図 エボラ・ウィルス

 この病気は致死率50-90%という大変危険な病気でエボラウィルスの感染で起こる。感染力が非常に強く数個のウィルスが体内に侵入するだけで発病する。潜伏期は7日(一説には21日)で風邪様の頭痛・発熱から嘔吐・下痢・腹痛をおこし最後には全身の出血・下血・吐血を起こして死亡する。ただし、幸いなことにインフルエンザのような空気感染ではなく、患者の血・体液を直接触ることで接触感染を起こすタイプなので、患者に近づかなければ移ることは無い。

また、エンベロープ(細胞様膜)有りのRNAウィルスなのでエンベロープを溶かすアルコール消毒が有効であり手洗い・消毒が蔓延を防ぐ有効な手立てとなる。今のところワクチンその他の有効な対処法は見つかって無い。

一般にウィルスは感染する生物種が限定されていて鳥インフルエンザは鳥にしか感染しないし口蹄疫は偶蹄類にしか感染しない。また、天然痘は人類にしか感染しないので天然痘感染者が居なくなった時点で根絶といえる。ところが、このエボラウィルスはサルや食用コウモリも宿主となることが確認されており、森に潜んでいるので何時飛び出してくるか判らない。

今年の3月頃から発生は伝えられていたがここに来てWHO(世界保健機構)は手の施しようの無い蔓延、アウトブレイクを宣言した。7月31日の発表によると西アフリカ(リベリア・ギニア。シェラレオネ)における死亡は729人で、感染が確認・疑われる例は1326人にのぼる。この中にはアメリカ人一人の死亡と二名の医療従事者の感染が含まれる。

シェラレオネでは治安部隊を出動し感染地域を封鎖、またリベリアでも国境を封鎖し蔓延を防ごうとしているが、既にナイジェリアでも1名の死亡が確認されており空路による感染拡大が懸念される。米政府の組織する平和部隊(ピースコウ)340名はすでにこの3国からの撤退を開始しており、我が国のJICAボランティアも早急な撤退が余儀なくされるだろう。

とにかく、空路で感染者が移動すればあっという間に感染は拡大する。2-3日あれば日本にもやってくるかもしれない。接触感染で移る病気なので衛生管理をきちんとやればそれほど恐れる必要は無いが、心の準備はしておく必要があるだろう。