徒然なるまゝによしなしごとを書きつくる

旧タイトル めざせ、ブータン

人のペニスサイズに関する進化論的考察

2012年02月27日 | 進化

 一週間休みがあったのにブログの更新を怠っていました。その上でタイトルの様な内容をいきなり書き出すと、読者の皆様は戸惑うことと思います。ただ、ちょっと思い至ることがあり今回このテーマを取り上げたいと思います。

 まず、下記のWikipediaの内容をご確認ください、

”他の霊長類、大きな霊長類であるゴリラと比較しても、ヒトの雄の生殖器ははるかに大きい。ヒトの陰茎は、他のどの霊長類のそれよりも、絶対的な語義でも身体の他の部分に比べての相対的なサイズにおいても、より長く、より太い[1]。”

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%88%E3%81%AE%E9%99%B0%E8%8C%8E%E3%81%AE%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%BA

以上の内容は良く知られている生物学上の事実です。ちなみにチンパンジーは霊長類中最大の睾丸を持っています。一般的なダーウィニズムの適者生存律で考えたとき、大きな陰茎(デカチン)が有利か?という事にあまり的確な理由は思いつきません。デカチンを振り回して武器にするとか、真ん中の足として早く走るとか、、、無理でしょう。

この場合はデカチンはジェンダーセレクション(性淘汰)の結果として出来上がったと考えるのが妥当です。このジェンダーセレクションという現象は、たとえば孔雀の雄の美しい大きな羽などで代表される非常に普遍的な現象です。ところが正統派ダーウィニズムではこれがなぜ起こるのか説明できませんでした。孔雀の美しい羽は逃走に不利であり、つまり生存に適していない事は明らかだからです。

しかし、リチャード。ドーキンスは著書”利己的な遺伝子;Selfish Gean"の中でこれに関する明確な回答を書いています。ここでの彼の主張は、生命の本質はDNAという分子であって生体はそのビークル;乗り物に過ぎない、そして、DNAは常に自己複製を拡大する事を唯一の目的としている。この二点が真だとするとジェンダーセレクションは以下のとおりすんなり説明できます。 つまり、美しい羽の孔雀の子供は美しい羽を持ち、より多くのメスとつがう事が可能となる。だからメスの孔雀は美しい羽のオスをパートナーとして選択する。ここで得をしているのはオスの孔雀でも、メスの孔雀でもなく、この方法で自己複製を達成したDNAだけなのです。

さて、デカチンの話ですが、女性がなぜデカチンを好むか(これは個人的意見ではなく生物学的事実に基づく意見です)には性交時の快感に起因するというのが一般的な意見です。しかし、これは極めて皮相的な解釈です。もちろん、そのような効果はある程度あります。それはDNAが生命個体に動機付けの報酬として与えているものです。しかし、DNAの真の目的はそうではなく、デカチンのオスからはデカチンの子供が生まれるという事なのです。そしてデカチンは人のメスを誘引し、よりDNA自己複製を拡大できる。人のメス(失礼、女性)がデカチンを求める真の理由は、デカチンの精を受け、その(もっとデカチンの)子供を生む為なのです。誤解の無いよう繰り返しますが、デカチンを選択するのは女性の意思ではなくDNAの意思なのです。女性はそれに操られているに過ぎません。(もっとも、全ての生命はDNAに操られているビークルですから女性だけの問題では無いのですが...)

この話をでっち上げだと思う人がいるなら、なぜ人が霊長類中最大のペニスを持っているかに関する別の説明をしなくてはなりません。

デカチンに関する第二の考察は、この人のオスの持つデカチンという本質的にメスを誘引する特徴が現代社会では隠されているという事に関するものです。デカチンが人の特徴であることは明らかな事実です。という事は、かってチンパンジーから人が分離した後に勃起したペニスをメスの前で誇示し、より立派なペニスを持つオスがメスを独占するという過程があったとしか考えられません。それが数十万年続いた結果として大きなペニスに進化したのです。ところが、現代ではメスを独占する方法はペニスサイズではなく、お金や地位や表面的な見てくれです。ペニスサイズはズボンの中に押し込まれて隠されてしまっています。なぜか?

ひとつの考えられる理由は農耕開始以降の権力構造にあるのかもしれません。玄宗皇帝は己の権力を使って他人の妻である楊貴妃を奪った。しかし、宮廷に召された李白は立派な一物をもっており、それを見た楊貴妃は彼に誘引され彼の子供を宿す。なんて事は玄宗からみて許されざる事態です。それを防ぐためには一物を隠すよう命令する以外、手立てはありません。もし、楊貴妃がそれを目にすれば結果は明らかだからです。別の理由としては一婦一夫制に起因するものが有るのかもしれません。デカチンがまかり通っていれば、粗チンの亭主は100%妻を寝取られる事になるからです。

ということで、人類の比較的新しい社会構造を維持するためにデカチンは隠されています。しかし、この真の威力は全く衰えては無いのです。生命体としてのオスの役割はDNAをどれだけ多くばら撒くかの一点のみです。ばら撒いて死ぬのです。これがオスの本質だとすると、人において金持ちでも高い地位でもなく、デカチンがオスとしての最高の優位性を持っている、と言う事が本論の帰結となります。

余談ですが昔、加藤芳郎先生の漫画に、モテモテおじさんというのが有りました。モテモテおじさんは地位も名誉も金も無いのに何故か女性にもてるのです。男たちにはその理由が最後まで判りません、しかし女たちは知っていたのです。モテモテおじさんがデカチンで有るという事を...

 

 

 


今週、ブータンはお休みです

2012年02月20日 | ブータン ライフ

 今週はブータンの正月であるロサと国王の誕生日が重なって21,22,23日と三連休の予定でした。ところが今日になって24日もついでに休みにします、と政府からお達しが有りました。

 例年であればロサで3日、国王誕生日で2日の計5日が休みなのに、今年は陰暦で決まるロサが太陽暦の誕生日と偶々重なって3日間になっていたので、このお達しは宜なるかなです。ただ、公布が当日というのもブータンらしいですが...

 私は25日(土曜)に講義の予定でしたが、学生達もどうせ連休気分でしょうから、悪乗りしてこれも休講にしました。 ということで、今週は講義なしです。


「日本的経営という錯覚」を読んで

2012年02月20日 | 経済

 僕は3/11以降の原発論争を通じてナーバスな発言を続けている池田信夫と言う人は、あまり好きではない。しかし、昨日の彼のコラムにあったタイトルの内容には頷く部分があるので紹介します。 http://blogos.com/article/32238/?axis=g:0

 この要旨は下記の三点に集約されると思います、

1.日本的経営の特徴は、終身雇用・年功序列・企業内組合の三点に尽きる。

2.高度成長は戦争で破壊された生産設備の復旧と、人口の急増と都市への集中、そしてアメリカからの技術移転で説明できる。

3.日本経済が衰退することも、労働人口が毎年1%ずつ減ってゆくことから必然的に導かれる。これに対応するために有効な戦略は、企業も労働者も、成長したければ日本から脱出することしかない。

そして彼は言う、 成長は人生の最終目的ではない。フローの所得は減っても、のんびり生きたい人にとっては日本は住みよいと思う、 と...

 ただ客観的に見れば、たかが人口一億人の小資源国である日本が世界第二位(今は中国に抜かれ3位ですが)のGNPを生み出し、戦後の世界経済を牽引してきたことも事実です。これは誇りこそすれ、卑下する事はないと思う。

 これからの日本人は高度成長は一過性のものであったという認識を持ち、決してそれを目標にするのではなく、成熟した経済・民主国家として穏やかな成長を如何に維持するか、に心を砕くべきでは無いでしょうか。

追記: 今日の国会で枝野経産相が下記のような答弁をしたらしい、まさか私のブログを読んだわけでもないと思うが...

★経産相「企業収益より所得再分配に軸足」 日本の成長策で独自論 

 枝野幸男経済産業相は20日の衆院予算委員会で、人口減少下で高いレベルの経済成長 を追求すべきでないとする成長戦略論を展開した。20年間の日本経済停滞の原因は明治 維新や戦後の高度成長期の成功体験にとらわれたことにあると指摘。「人口減少が進み所得水準も高い国にふさわしい高付加価値分野に(成長を生み出す)構造を変えていくべきだ」と語った。 

 枝野氏は「バブル崩壊以降、(2009年の)政権交代までの間、企業収益を高めるウエ ートが高過ぎた」と述べ、企業の収益拡大を経済成長のエンジンととらえた自公政権時 代の成長戦略を批判。所得再分配を強めることで個人の購買力を高め内需を喚起する方 に戦略の軸足を移すべきだとの考えを示した。 

http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819481E0E2E2E0E18DE0E2E2E0E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2




ちょっと怖い話

2012年02月19日 | ブータン ライフ

 爆弾騒ぎのついでに地元紙を読んでいると、ちょっと怖い話が書いてありました。37才のビジネスマンがゲルフのホテルで感電死したというものです。

 このビジネスマンは6:30pmにホテルにチェックインした後、近所に住む二人のお坊さんの友達に電話して部屋に来るように伝えました。呼ばれた二人は部屋に入り、しばらく待っていましたが彼はバスルームに内側から鍵をかけたまま出てきません。変だと思った二人はポリスに連絡し、鍵を開けたところ、中ではそのビジネスマンが浸漬ロッドをつかんだまま死んでいた、ということです。 http://www.kuenselonline.com/2011/?p=27338

 浸漬ロッドというのは、ブータンでよく使われている投げ込み式ヒーターの事で、風呂の追い炊きやバケツでお湯を作るのに中々便利なものです。しかし、ブータンの電圧は240vで、このヒーター稼働中に手でも突っ込んだらこのビジネスマンと同じ目に会います。お湯加減を見るために、ついうっかりやってしまいそうですが... 皆さん気を付けましょうね  合掌

 


爆弾騒ぎ

2012年02月18日 | ブータン ライフ

 昨晩9時前に大学のそばのチェックポスト付近で爆弾が炸裂しました。同僚のT氏は大学構内に住んでいて、その音を聞いてインドがミサイルを打ち込んで来たなどと、とんでもない妄想に駆られたと言っています。

 ブータンは1975年のシッキム併合を横目に見て、国家忠誠心の弱いネパール系ブータン人を排斥し国外追放した過去があります。その排斥された連中は今でもネパール・インド国境で難民として暮らしており、ネパール・ブータン間の深刻な懸案事項になっています。

 このネパール系難民の過激派が時々国境の町であるプンツオリンで爆弾を仕掛けるのです。昨年5月の総選挙前に一発、昨年10月の国王結婚式で一発、今回は来週の国王誕生日の前に一発といった具合に、ブータンで慶事があるたびにデモンストレーションのようにぶっぱなします。

 これら一連の爆弾は威力は弱く、死者は出ていません。ただ今回の爆発でも警官が一名救急車で搬送されたようです。JICAからは在住者に対して夜間外出禁止令が出ています。まあ、ウッカリ爆弾のそばにいて、足でも吹き飛ばされないよう、せいぜい注意したいと思います。

 現場は大学から歩いて10分位のところなので、T氏と野次馬根性を出してチェックポストまで見に行ったのですが、通常の国境通過ポストはなんともなく何だ、という事で帰ってきました。ところが新聞記事によるとやられたのはその下にある森林チェックポストらしく、下がその写真ですが、かなりやられてますね。ここは6時以降は人が居ないので死者が出なくて幸いでした。負傷した警官は犯人からの銃撃で怪我をしたようです。


チュートリアル

2012年02月17日 | 海外ボランティア

 大学では講義と実験の他にチュートリアルという担当時間があります、直訳すると個別指導。 実際に何をやっているかというと、講師によってバラバラで、問題を解かせたり、自習させたり、全然何もやら無い、など自由裁量に任されているようです。

 そこで私はいろいろ考えた挙句、テーマを与えてグループでプレゼンテーションをやらせる事にしました。 担当しているクラスは電子工学の3年生で21名なのですが、それを5名・6名の4グループに分け発表者を持ち回りにしてテーマを与えて、20分の持ち時間で2週間ごとに発表してもらう。 ちなみに準備が出来てない場合は5分以上ブータンダンスをみんなの前で披露するというペナルティー付きです。

 昨日その第一回目の発表をしてもらいました。 テーマはインターネットとソーラーセル(太陽電池)。 たぶん、まともに準備できていないだろうという此方の推量に反して準備万端、非常に立派にこなしてくれました。 アッパレ、ブータン工科大学生。 おまけに、立派なサマリーレポートまで提出してくれて大したものです。 ただ、今回の内容は最初とあって簡単なものでしたが徐々に難しいテーマに移っていく予定です。

 次回のテーマはシュレジンガーの猫と電子二重スリット、その後は量子もつれとか... 彼等を徐々に量子の迷宮に引き込んで無知の知、を思いっきり味わって頂くつもりです。


今週から大学での講義が始まりました

2012年02月11日 | 海外ボランティア

 今週から講義を始めています。 オプトエレクトロニクスの今週のテーマは ”光” 最初の週はイントロだけで済ますつもりでしたが3時間は持たない。それで仕方なく本題へ突入です。

 ブータンはIT大国インドの隣なので教育システムのオンライン化がずいぶん進んでいて、講義もそれを使ってやっています。板書で重要な式や基本的な考え方を説明した後、下のようなシステムにセーブしてあるデータを使って詳細な説明をしています。(もちろん、自分で事前準備したデータです) 板書だけだとこちらが疲れるし、システムデータだけを見せ続けると学生がトロンとしてくるしで、組み合わせてやるのが、ちょうど具合が良いようです。

 ご心配をおかけしてます英語の方ですが、例えば屈折、反射はRefractionとReflectionで私の発音ではR,Lの違いがほとんど無いので、学生は混乱する可能性があります(と言うよりか、どう見ても混乱してるな...)。 また、誘電率と透磁率もPermittivityとPermeabilityでヤヤコシイ まあ、なるべく板書でカバーするしかないか...

 ということで、これから6月まで講義を続けます。

 

 


人生50年

2012年02月06日 | 文学

 織田信長は敦盛を人間50年といって舞い、49歳で明智光秀に殺されたが、早その歳を越してしまった。今、プンツオリンは冬から急激に春そして夏に移ろうとしてるようだ。 外は随分艶かしい風と猫の声が囂しい。30年は長いようで短い。こんな春の夜は酒を飲むしか無い

   千金駿馬換小妾   千金の駿馬を若き妾に換へ
  笑坐雕鞍歌落梅   笑って雕鞍に坐して落梅を歌はん
  車傍側挂一壺酒   車傍に側(かたむ)け挂(か)く一壺の酒
  鳳笙龍管行相摧   鳳笙 龍管 行くゆく相ひ摧す
  咸陽市中歎黄犬   咸陽の市中に黄犬を歎くは
  何如月下傾金罍   何ぞ如かん 月下に金罍を傾くるに


日本からブータンに電話する場合は注意!

2012年02月05日 | ブータン ライフ

 日本からソフトバンクBBフォンでブータンに電話を架ける場合は要注意です。相手が出なくても呼び出しただけで72円/分の料金が発生します。また、課金は呼び出し開始から始まりますので相手がなかなか電話に出ない時はその呼び出している最中にも料金がかかっています。気を付けてください。

 因みに私はこの問題を4ヶ月目にしてやっと気づいて、ソフトバンクBB社にクレイムをして不当な課金を取り戻しました。この経緯について、下記別ブログで詳細を報告していこうと思いますので暇な人は覗いてみてください。

 http://blog.goo.ne.jp/fraudsterx

 

 


新学期が始まりました

2012年02月02日 | 海外ボランティア

  http://www.cst.edu.bt

 やっと昨日から新学期が始まりキャンパスに学生たちが帰ってきました。なんだか、お天気もとたんに春めいてきて、なんとなくウキウキした気分になってきます。だいたい冬休みが1ヶ月半もあって長すぎです。因みに夏休みは二週間しか有りません。これは全ブータンの小中高校を含め同じようで、きっと寒く厳しいティンプーなどの高地を基準に設定された学期区分なのでしょう。

 こちらも、講義の準備やらeラーニング(WEBを使った教育システム)のセットアップやらで、とたんに忙しくなってきました。可笑しいのは、今日から授業開始なのに大抵の教授連中は来週から講義を始めるつもりでのんびりしていて、学生が先生の来ない教室の前で屯していて教務担当の偉いさんがカンカンになっていました。(私もその一人ですが...) まあ、ブータンだからね。

 来週から張り切ってやるぞー!