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PS3『龍が如く5 夢、叶えし者』 インプレッション

2013年04月09日 11時16分28秒 | 【旧】購入・レビュー話
”夢”か…。やっぱり人生、夢(目標)を持って生きたいものですね。





龍が如く5 夢、叶えし者
対応ゲーム機 ―→ プレイステーション3
発売日 ―→ 2013/03/20
希望小売価格 ―→ 8,800円(税込)
ジャンル ―→ アクションアドベンチャー
プレイ人数 ―→ 1人
CERO ―→ D(17才以上対象)
 └→ CEROに影響した内容 ―→ セクシャル・暴力・ギャンブル・犯罪




■====== 簡単なご紹介 ======■

極道の漢(男)たちの生き様を描くアクションアドベンチャー『龍が如く』シリーズの最新作です。

福岡でタクシー運転手として働く、おなじみ桐生 一馬(きりゅう かずま)。
自らの罪を悔い改めるため、北海道の刑務所に服役する冴島 大河(さえじま たいが)。
アイドルを目指して大阪の芸能事務所で活躍する、澤村 遥(さわむら はるか)。
その大阪に金貸し屋の支店を準備中の、秋山 駿(あきやま しゅん)。
名古屋でひっそり生活している元プロ野球選手、品田 辰雄(しなだ たつお)。

今作では、この5人を主人公とした物語が繰り広げられます。
これまで登場したことのある東京・大阪の街のほか、新たに福岡・北海道・名古屋の街が登場します。


基本的な進め方は、今まで通りという感じです。ストーリーに沿って行動し、途中で戦闘が起きるようなら多彩なアクションで叩きのめしてやります。
最初は各主人公ごとに、順番に物語を進めていくことになります。終盤になれば、複数の主人公を切り替えることができるようになります。ただし、東京以外の街については、それぞれ対応した主人公でしか行けません。桐生は東京と福岡以外に行けませんし、冴島は東京と北海道以外に行けません。
そしてもちろん、寄り道要素も健在。色々な施設もありますし、サブストーリーも今まで以上にどっさり用意されているようです。

また、今作ではメインストーリーの他、それぞれの立場にあったオリジナルのミニゲームが楽しめる「アナザードラマ」が用意されています。
以下に、各主人公の戦闘スタイルや、用意されているオリジナルのミニゲームについて紹介してみます。

||== 桐生 一馬 ==||
とにかくバランスの良い戦闘能力なので、これといって弱点らしい弱点は無いです。
タクシー運転手ということなので、「アナザードラマ」のミニゲームもタクシー関連。会社で依頼を受けた後、実際に道を安全運転で走ってお客を目的地まで運んだりします。お客の会話に対応できたり、ちゃんと交通ルールを守って運転すれば、お客の満足度が高くなります。運転操作をしないミッションもあります。
一方で、高速道路をかっ飛ばすレースゲームもあります。相手より先にゴールしましょう。特定のポイントでヒートアクションを使用すれば、相手を一気に引き離せるかも?

||== 冴島 大河 ==||
手数は少ないですが、パワーが凄いです。コンボからの強攻撃は、ためることもできます。バイクなどの大きなものも武器として扱えます。
「アナザードラマ」のミニゲームは、雪山での狩りです。足跡などを頼りに獲物を見つけたら、気付かれないようにコッソリ近づいて、狙撃!しとめられれば、動物の肉や皮が手に入ります。ワナを仕掛けておいて捕まえる方法もあります。また、クマが出たら危険!倒すことができないので、逃げるなり銃で追いかえすなりしましょう。

||== 澤村 遥 ==||
女性なので、さすがに殴りあったりはしません(笑)
遥が街を歩いている時、ダンサーがあちらこちらにいて”ダンスバトル”を仕掛けることができます。リズムに合わせて、十字ボタンや○・×・△・□ボタンを押しましょう。ヒートゲージがたまったら、L1ボタンで特殊能力を使ったりも出来ます。
また、BGMに合わせて1人で歌を披露するオーソドックスな感じのリズムゲームや、できるだけお客と長く握手して満足度を高める握手会など、様々なタイプのミニゲームがあります。
遥には4種類のパラメータがあり、それぞれ○・×・△・□ボタンに対応しています。ダンスするなどしてパラメータを上げることで、そのボタンでのアクションに成功した時の、得点や成功ゲージの上がり具合などが増えていきます。

||== 秋山 駿 ==||
素早い足技が特徴です。手数ならぬ足数?で相手を翻弄しますが、一発一発はそんなに強くありません。
また、物語的には遥と一緒に行動する立場になるので、秋山専用の「アナザードラマ」は用意されていません。

||== 品田 辰雄 ==||
基本的な戦闘能力は、全体的にあまり高くありません。しかし、武器の扱いに優れています。できれば、路上に落ちている武器を拾ったり、事前に武器を用意して戦いたいところです。
元野球選手ですから、「アナザードラマ」のミニゲームはもちろんバッティングセンターです。よくあるバッティングのミニゲーム…かと思いきや、打点カーソルが四つ葉のクローバーみたいな感じで分かれており、それぞれ○・×・△・□ボタンに対応。ただ単にボールの真ん中を捉えればいいわけではないようです。バッティング練習などを繰り返すことで、バッティング専用の様々なパラメータが上がっていきます。



■====== partygameの評価 ======■

=良い  =まあまあ or ちょっと気になる  ×=悪い

◆=== 参考データ ===◆

 購入価格 ―→ 3,830円(税込・中古)
 プレイ内容 ―→ シナリオクリア
 シナリオクリアにかかったプレイ時間の目安 ―→ ●●●●○
  ●○○○○ = 10時間未満
  ●●○○○ = 10~20時間
  ●●●○○ = 20~30時間
  ●●●●○ = 30~50時間
  ●●●●● = 50時間以上
 これまでのシリーズ作品 ―→ 『龍が如く 見参!』と『クロヒョウ』シリーズ以外、プレイしてシナリオクリアしています。


○ ―→ それぞれのキャラクターの存在感が、強く引き出されています。
これまで登場した往年の主人公や主要メンバーはもちろんですが、新キャラクターもそれぞれ、しっかりと存在感がアピールされていました。
新主人公の品田も、良かったですよ。見た目は冴島に近い印象ですが、話しかたや性格の軽さは秋山以上。でも、根はしっかりしており、良識があります。
一部、すごく気にかかっていたのにあっさり舞台から退場した人や、出てきてすぐに退場した人もいますけど、今回、とりあえず登場キャラクターがいっぱいいましたからね。気にならないレベルです。

○ ―→ メインストーリーのボリュームが、これまでと段違いです。
とりあえず、『4』と比べて倍くらいかかりました。今までが何だったの?と思うくらいのボリュームです。
これだと、サブストーリーやその他やり込み要素とかを含めると、今作はこれまで以上にとんでもないボリュームになっていそうですね。

○ ―→ 演出に、さらなる磨きがかかっています。
戦闘ではより激しく、迫力で過激な演出。イベントシーンの流れもいいですし、ストーリーのボリュームアップに合わせてボイスの量も格段に増えています。ここらへんは、まさに手慣れてきているという印象ですね。

○ ―→ 多彩なミニゲーム。個人的には楽しかったです。
ここは完全に意見が分かれるところだと思います。多彩なミニゲームを”アクセント”と感じるか”蛇足”と感じるか。このシリーズを遊ぶ人は、漢と漢のガチンコバトルをしたいんだよ!って人も多いでしょうから、そういう人にとって多彩なミニゲームは蛇足なことこの上ないでしょうね。
私も最初、バトルではなくタクシーの依頼メインでストーリーが進んでいくので、少々不安でしたが…慣れてきた頃には、もうそんな不安は吹き飛びました。ましてや私は『マリオパーティ』や『メイド イン ワリオ』などのミニゲーム集が好きな身なので、このスタイルは大歓迎。むしろ、ちょっとやり込みたくなったかも?と思いました。

○ ―→ 5大都市の登場で、わりと飽きずに探索できました。
やはり、新しい街はワクワクするものですよね。利用できる施設がちょっと少なめかもしれませんが、5つも街があるので、まあ仕方ないでしょう。
とりあえず『3』あたりで神室町に飽き飽きしてきていて、『4』では他の都市も増えたので緩和されましたが、今回はさらに増えました。むしろ、ストーリーのボリュームも多かったので、神室町が出てきた頃には「ようやくか~。懐かしいな~。」とすら思えるくらいでした(笑)

△ ―→ ハードボイルドな作品に、紅一点の主人公。これをどう感じるかが気になるところです。
あくまで今までは、極道関係の男たちを中心とした物語が繰り広げられ、遥はあくまでサブキャラクター的な存在でした。それが今回は主人公となり、そしてもちろん女性でアイドルなわけですから、物語の展開は桐生などとまるで世界が違います。世界が違いすぎるので、これまでの”漢たちの生き様”を描いたストーリーに思い入れが強いほど、遥のストーリーに「うわ~…」ってなっちゃいそうな気がしました。
私は、結果的には全然楽しめましたが、なんか別のゲームを遊んでいる気分にはなりましたね。

△ ―→ ロードの長さは、全体的に普通かな。一部すごく長いところも。
敵と接触してから戦闘に入るまでのロードは短いですが、その他は速くもなく遅くもなく。オープンワールドの作品に慣れている人が気になりそうだな~というレベルです。
ただし、一度だけパチンコを遊んでみたことがあったんですが、パチンコ画面のロードがかなり長かったです。30秒くらいかかったかな?まあ、パチンコシミュレーター専用のデータを読み込んだりしているから長いのかもしれませんね。仕方ないのかな。

△ ―→ 街での移動や戦闘について。
新しく登場した福岡・北海道・名古屋の街では、車が走っています。これまでの舞台はほとんど”歩行者天国”でしたからね。ちょっと歩きづらい感じもしましたが、私はわりとすぐに慣れました。別に、赤信号を無視してもいいですし。あ、ゲームだからやっていいんですよ(笑)
ちなみに。車にひかれるかどうかは試してないです。

戦闘については、2つほど。まず、エンカウント率が高いと感じる場所がありました。
狭い場所でのエンカウントもそうですし、交差点に3人くらい敵がいることもありました。さすがにちょっと多いかな…。一方で「見つけたぞ!」とか言っておきながら、待っていても全然やってこない敵がいたりすることも。
あとは、ヒートアクションの演出。基本的にはテンポと迫力を両立できていますが、一部のヒートアクション(例えば、秋山の膝蹴り)は、ボタン入力が出ないし迫力もそんなにないクセに、やたらと長いように感じちゃいました。

△ ―→ さすがに、ストーリー展開で矛盾や違和感を感じるところも。
単に”漢たちの生き様を描く物語”を楽しむうえでは、充分良く出来ていたと思います。また、今作は”夢”という明確なキーワードがあることで、ストーリーに統一性が出て、より理解しやすく楽しめるものになっているとは思いました。

しかし、細かいところでなんか色々つじつまが合わない部分もあり、そういうところが気になる人は色々「え~」と思ってしまいそうです。
私はそこまで気にせず楽しめましたが…ストーリーが一見まとまっているように見えるんだけど、まとまっているというよりは「考えながら作った」と感じるというか。終盤のほうになると、後付けな感じが強いストーリー展開になっていった気はしました。
ラスボスの言い分は納得できるものの、なんか今までの立ち位置が立ち位置だっただけに、あまり存在感がなく。違う意味で「えっ?」ってなりました。

ちなみに。過去のシリーズ作品を遊んでいなくても今回のストーリーは一応理解できると思いますが、いつもと比べると”これまでのあらすじ”みたいな部分が少ないので、理解するのがちょっと大変かもしれません。

× ―→ 特に気になったのは、スタッフロール後の展開。
<ネタバレ注意!→>遥がコンサートを途中離脱して、倒れた桐生のもとに駆けつける<←ネタバレ注意!>というシーンがあるのですが、これが明らかに色々おかしいです。しかも、その他の人の今後については一切触れられないので、消化不良もいいところ。
これこそ、とりあえずそれっぽくまとめてみました!って感じがして、正直けっこう後味が悪かったです。



■====== 得点とまとめ ======■
●●●●●●●●○○ … 8点(10点満点)


シリーズ作品としての安定した完成度に加え、全体的にさらなるボリュームアップ。演出面も含め、磨きががかかったシリーズ作品です。
今までよりメインストーリーが長かったので、嬉しかった反面、最後までモチベーションが続くかどうか不安でしたが…全くもって心配無用でした。結局、最後までガーッとプレイしちゃいましたから。
ただ、本当は9点にしようかと思っていたんですが、スタッフロール後の展開が残念だったので、1点減らしました。

それに、アナザードラマのミニゲームも面白かったです。
私はちょうど今、ホンモノの車の運転に慣れようとしている最中なので、桐生のタクシー運転ミッションは、むしろいいタイミングだったって感じでした。それと、冴島編の狩りも、わりとお気に入り。地味にちょっとやり込んでみたいと思いました。
重ねて言いますが、多彩なミニゲームが用意されている点は、けっこう評価が分かれるかと思います。今まで通りの『龍が如く』を望んでプレイすると「あれ?」ってなりそうですが、他にも色々なジャンルのゲームを遊んでいる人でしたら、色々楽しめるんだ~と思って今作を遊んでみて欲しいです。

しかし、あの終わり方…やっぱり、次のストーリーにどうとでも繋げられるようにするためだったんですかね?あの終わり方だけが、とにかくもったいないという印象です。
ま、でも結果的にはどっぷり楽しませてもらったので。もし『龍が如く6』が登場する暁には、また漢のカッコイイ生き様を見せてもらいたいです。

万人向け ← ○○○○○○●○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○○○○○●○○○ → じっくり
思考タイプ ← ○○○○○○○○●○ → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○●○○○○○○ → 達成感重視 


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