『龍が如く4 伝説を継ぐもの』
対応ハード : PS3
開発・発売元 : セガ
発売日 : 2009/03/18
希望小売価格 : 7,980円(税込)
ジャンル : アクションアドベンチャー
プレイ人数 : 1人
CERO : D(17歳以上対象)
体験版のデータ容量 : 1833MB
●4人の「漢」たちの物語
今作は、PS2・PS3で発売された『龍が如く』シリーズの最新作です。
舞台はお馴染み、東京の神室町。これまでの主人公である桐生一馬に加え、新たに3人の主人公が登場し、4人の視点で物語を楽しんでいくことになります。
体験版では、「ストーリーモード」の序盤と、主人公となる4人でのバトルを1人ずつ順番に楽しめる「4タイプバトルモード」が楽しめます。(※「4タイプバトルモード」は体験版専用のモードで、製品版には収録されていないようです)
「ストーリーモード」では、新主人公の1人「秋山 駿」を中心とした序盤のストーリーが、約30分ほど楽しめました。また、一部ですが寄り道要素も体験できます。
●4人の「漢」を紹介
◆桐生 一馬(きりゅう かずま)
ご存知、このシリーズの主人公。元東城会四代目。前作から引き続き、沖縄の養護施設「アサガオ」を経営しています。
戦い方もこれまでと同様という感じで、様々な戦法を楽しめます。
体験版のストーリーモードでは、残念ながら登場しません。
◆秋山 駿(あきやま しゅん)
「スカイファイレンス」という金貸しを経営。元ホームレス。態度は非常に楽観的な感じですが、洞察力は高いようです。
戦い方はけっこう特徴があり、基本攻撃は全て足のみでの攻撃です。しかも、素早い上に手数(ならぬ足数)が多くリーチも長いので、非常に扱いやすいですがスキも大きそうではあります。
体験版のストーリーモードでは、彼を中心とした序盤の物語が楽しめ、彼という人間をよく知ることができるでしょう。
◆谷村 正義(たにむら まさよし)
警視庁神室署生活安全課に属する刑事。ギャンブル好きだったり、違法行為を見逃す代わりに賄賂を貰うなど悪質な行為が目立ちますが、そんな彼にも2つの目的があるようです。
戦い方は、わりとベーシック。しいて言うなら「護身術」に近いのかな?ダイナミックさには欠けますが、関節技などを持っているほか、敵の攻撃をかわしたり捌いたりする能力に長けています。
体験版のストーリーモードでは、最後に少しだけ登場。素性が分かるほどではありませんでした。
◆冴島 大河(さえじま たいが)
東城会の傘下にあった組織の元若衆。東城会と敵対していた組織の人間18人を射殺し、死刑を受けている身でした。その死刑執行を牢獄で待つこと25年…彼は「謎の刑務所」に移送されます。
戦い方は、手数こそ少ないですが一発が大きい、いわゆるプロレスタイプ。他の人間では扱えない巨大なものも武器にできたりするようです。
体験版のストーリーモードでは、残念ながら登場しません。
●システム周りについて
グラフィックは前作とほぼ同様としまして…システム周りで1つ、ちょっと変化があります。
◆「能力強化」の仕様変更
これまでは、経験値を溜め込んでそれを「心」「技」の項目に振り込んでいくことでレベルアップして、能力が上がったりアクションを覚えたりしていました。
今回は、経験値を溜めていくと、まず「レベルアップ」します。レベルアップすると「ソウル」と呼ばれる玉をいくつか獲得できます。
そして、能力強化のメニューを開くと、様々なアクション・能力の一覧が表示され、それぞれ「必要なソウルの数」があります。覚えたいアクション(能力強化)を選択してソウルを消費することで、そのアクションを覚えることができる…という流れになっています。
前回までは経験値を振り込んでレベルを上げて、いる能力もいらない能力も順番に覚えていったという感じですが、今回ではソウルさえあれば自分の好きな順番でアクションを覚えられることになります。
◆partygameの評価◆…体験版なので点数はつけません
これまで同様「渋い世界」を堪能できそうな感じですが、気になることも…
「ストーリーモード」では、秋山のいい所悪い所が良く見え、個人的にはちょっといいと思えるキャラでした。桐生とはある種正反対なタイプかもしれませんが、今までにないタイプではあるので、このシリーズ作品にアクセントを加えるという意味では、彼の存在は貴重な気がします。もちろん、このタイプが嫌いな人もいるでしょうけど。
ただ、序盤から…というか「序盤だからこそ」かもしれませんが、ストーリーモードの大半はムービーでしたね。もちろんストーリーをよく知ることはできましたが、体験版なんですからもう少し動かせる時間が欲しいものです。
4人のバトルスタイルもそれぞれ違い、いい意味では色々なアクションが見れますが、悪い意味で言うと4通りの戦い方を覚えないといけないことになります。ちょいと面倒かもしれませんね。
あと、ヒートゲージが溜まると繰り出せる「ヒートアクション」も健在ですが、武器「バット」によるヒートアクションが4人全員とも全く同じモーションだったので、何か変な感じがしました。それぞれのバトルスタイルに特徴があるんでしょうから、できれば共通のヒートアクションでも何らかの違いを出して欲しかったです。もちろん、各主人公にしかない特別なヒートアクションもたくさんありますけどね。
あと、能力強化の仕様が変わった点についてですが…これは素直に良くなったと思いました。本当に自分の覚えたい技を優先して覚えていくことができるため、無駄のない能力強化ができます。
その他、気になった点として…
・全体的にロード時間が短縮されています。もしかしたら、体験版(=ダウンロードデータ)だからかもしれませんが…。
・バトルで、最後の敵にトドメをさした時の「ズバーン!」というSEがなくなっていました。個人的にはけっこう残念。なんか「倒した」って気分が半減しちゃいました。
細かいシステム周りの変更はありましたが、基本的にはこれまでのシリーズ同様、渋い男たちのストーリーが楽しめるといった感じでした。良くも悪くも、ダイナミックな変化はありません。
個人的には、トドメの「ズバーン!」がなくなったのがけっこう気になっているんですが…どうでしょうかね?あと、これまでの経験で、複数人の主人公の視点を楽しめるゲームって、面倒くさがられる可能性が高いんですよね。それをカバーできるだけの魅力があるか?にもかかっていますね。
私は、発売日の購入は見送りますが、ま…安くなってきたらこっそり楽しもうかなと思います。
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その他のタイトルの評価は、こちらからどうぞ
※ストーリー内容など、ネタバレになるコメントはご遠慮ください。
人物のGCのクオリティとかを見ると一年前の3とほとんど変わっていないですし、ヘビーレインのようなゲームとどうしても比べてしまいます。
一般の高コストなゲームと龍が如くは目指す方向が違うのは分かっているのですが、最近はもう国内のゲーム、日本人向けなテーマだからと言って贔屓できなくなってきました。
ちなみにバトル後のズバーンは気になりませんでした。むしろ無くなっていたことに気がつかなかったくらいで。
このシリーズは、初代で方向性がすでに完成されており、発展はできても変化させるのが難しそうなんですよね…。それこそ、桐生 一馬のイメージが強いですから、今作のように主人公を新しく追加するというだけでも、また色々言われるんでしょうし…。
1年に1本発売というサイクルの速さも特徴ですが、その裏にはもちろん効率の良さというものがあるでしょう。グラフィックの使いまわしもその1つです。だから、そこまで代わり映えしていないんでしょうね。
あと、このシリーズ作品はやりこみ要素が多い上に、次回作では過去作品のほとんどのやりこみ要素は引き続き存在するので、続編を早く買いたいという風に、なりにくいところがあるのではないかと思うのです。実際、私も1~3は全部廉価版で購入しているせいか、なかなかフルプライスで購入するのが抵抗ありますし…それこそ4があまり変わりなさそうであれば、暫くは3をやりこんで、安くなってきたら4を楽しもうか…という考えになる人も、多いと思うのです。
となってくると、次の5あたりで改革が欲しいですよね。あるいは「見参!」のようなスピンオフ作品を出すか…。
どちらにしても、ゲームの特徴上、このまま同じ方向性を貫くのは厳しいだろうと思いますが…それでも貫くか、それとも変化するか?名越氏は、どう判断するでしょうね?