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3DS『キングダムハーツ 3D』 ファーストインプレッション

2012年04月03日 13時59分37秒 | 【旧】購入・レビュー話


キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス]
対応ゲーム機 ―→ ニンテンドー3DS
発売日 ―→ 2012/03/29
希望小売価格 ―→ 
 └→ 通常版 = 6,090円 ・ 10周年記念BOX = 15,000円 ・ 本体同梱版 = 21,090円(税込)
ジャンル ―→ RPG
プレイ人数 ―→ 1人
CERO ―→ A(全年齢対象)
備考 ―→ 拡張スライドパッド対応


■====== 簡単なご紹介 ======■

『ファイナルファンタジー』シリーズと、ディズニーキャラクターの面々が共演するアクションRPG、『キングダムハーツ』シリーズの最新作です。
おなじみのソラとリクが”キーブレードマスター承認試験”に挑戦し、これまで登場しなかった”眠りの世界”を巡る物語が繰り広げられます。
今回、ファイナルファンタジーの面々が見受けられない代わりに、DS『すばらしきこのせかい』のメンバーが登場します。


思いのほか要素が多いですが、主な要素をざっくりとお話します。

今作は、ソラとリクの2人を操作していきます。
ソラの世界とリクの世界。世界は同じですが、物語は異なるようです。
ソラからリクに。もしくはリクからソラに操作を切り替えることを”ドロップ”と言います。いつでも自由に変えられる他、徐々に減っている”ドロップゲージ”がなくなり、なくなった後に発生するドロップ率倍増の”ドロップモード”が終了すると、強制でもう一方に切り替わります。

切り替わる時に、”ドロップポイント”を消費して、もう一方のプレイヤーに一次的な能力アップやアイテムを与えることができます。
ドロップポイントは、敵を倒すなどで出てくるほか、特定の条件を満たすことでも獲得します。たくさん溜めておければ、ドロップした相手のプレイが有利に進められることでしょう。


アクションで主な特徴を3つほど。

1つ目は”フリーフローアクション”。
移動+Yボタンで前転したり空中ダッシュができますが、この際に電柱や壁などに触れることでフリーフローアクションが発生します。
壁キックで高速移動できたり、電柱で高速回転できたり。そして、Aボタンを押すことで強力な攻撃を繰り出せます。

2つ目は”リアリティシフト”。
敵などの照準アイコンがいつも(オレンジ)と違って大きな桃色になることがあります。この際にXボタン+Aボタン。もしくは下画面をタッチして下にスライドすると、その敵を連れてプレイヤーが下画面に潜ります。
タッチ操作で、捕まえた敵を利用しての様々なアクションが行えます。アクションの種類は、今いる世界によって違うようです。

3つ目は”リンク攻撃”。
あとで説明する”スピリット”という仲間がいます。攻撃が当たるたびにスピリットのリンクゲージが増えていき、満タンになった時に下画面のキャラクターアイコンをタッチすることで、リンク攻撃が発生します。
ソラの場合は、スピリットと一緒に色々な攻撃を。リクの場合は、キーブレードにスピリットの力を宿して、強力な攻撃を繰り出せます。
また、スピリットは最大2匹まで戦闘に参加させられますが、2匹ともリンクゲージが満タンになっていれば、より強力なリンク攻撃が繰り出せます。


あと、仲間に出来るかわいいキャラクター”スピリット”について。

様々な手段で、プレイヤーはスピリットを作るための素材を色々と入手します。その素材を消費して、スピリットを生み出します。
生み出したスピリットは、最大3匹(メイン2匹+サポート1匹)まで連れていけます。タッチしてなでてあげたり、ちょっとしたミニゲームを遊んだり、食べ物を与えたりして、仲良くなっていきましょう。ゲームソフトに同封されているARカードを使うと、撮影も出来ますよ。

連れているスピリットは、一緒に戦ってくれます。もちろんレベルアップもします。HPが0になった場合、そばに行ってAボタン連打で復活してあげないと、素材に戻ってしまうそうです。
さらに。育てていると”アビリティポイント”というのを入手します。これを消費することで、プレイヤーやスピリットに新たな能力が付きます。スピリットを生んで、育てて、アビリティポイントで能力アップ。これが一連の流れとなっています。



■====== partygameの評価 ======■
=良い  =まあまあ  ×=悪い

◆=== 参考データ ===◆
 購入価格 ―→ 4,948円(新品)
 プレイ時間 ―→ 約7時間
 プレイ内容 ―→ ソラ、リクともに4つめの世界をプレイ中(すれちがい通信は利用していません)
 過去作品のプレイ経験 ―→ ほぼ全てプレイ経験あり(ただし、いくつか未クリア)
 備考 ―→ 拡張スライドパッドでプレイしています。


◆=== グラフィック・サウンドについて ===◆

○ ―→ 表現力は、抜群です。
ムービーも、表現力はさすがです。ちょっとムービーが多い気もしますが、そこまで長ったらしいとは感じないので、良しとします。
立体視も、いい感じです。立体感はそこまで強くないですし、飛び出しも少ないので、楽しんでいただきやすいかと思います。

○ ―→ 今作のサウンドも、いいですね。
過去作品のアレンジ曲もそれなりに入っており、知っている人ならニヤリとできるかな?
トラヴァースタウンの曲はアレンジが強く、途中までアレンジだと分かりませんでしたが(笑)


◆=== 操作・アクションについて ===◆

○ ―→ フリーフローアクションが、すごく気持ちいいです。
とりあえず移動+Yボタン。これに尽きます。最初はちょっと面食らうかもしれませんが、何度か利用していると、思うように操れると思います。
おかげで、普通の攻撃が物足りなく感じるくらいです。攻撃力はそこまで高くはなかったりしますが、素早く動くぶん敵の攻撃に当たることはほとんどないので、うまく活用していくと良いでしょう。

あとは、壁にダッシュ→空中ジャンプ→壁にダッシュ…を繰り返すと、どんなに高いところでも簡単に上っていけます。これによって、自由度が一気に高くなったような印象でした。
宝箱とか色々なところに落ちていたりしますからね。フリーフローアクションで、色々と高いところに上ってみるといいでしょう。

△ ―→ フリーフローアクションで、気になったことを2つ。
そのスピード感と自由度は気持ちよいのですが、故に”見えない壁”が気になりました。
見えない壁ですと、プレイヤーは先に進めないけど、目に見える壁ではないのでフリーフローアクションも発動しない。そこで、ちょっとテンポを崩してイラッとすることがあります。
もしオープンワールド系になったりすると、フリーフローアクションがより存分に活かせるんだろうな~とは思いましたが、まあ、3DSでそこまで求めるのも酷なので。仕方ないですかね。

あと、もう1つ。
基本的には移動+Yボタンから発生するフリーフローアクションですが、手すりの上とかはジャンプして乗るだけで発生します。
例えば、空中にいる敵を狙いたい時、フリーフローアクションからジャンプして攻撃すると真下に攻撃しちゃうので、普通に攻撃したいのです。しかし、フィールドが手すりだらけでどうも上手くいかなくて、そこで多少なりともストレスを感じることがありました。
まれなケースかもしれませんが、そういう場面もあるということは注意しておきましょう。

△ ―→ リアリティシフトは、若干テンポを崩しているかも。
楽しませ方としてはユニークで面白いんですが、上画面でのプレイが止まって、下画面でタッチ操作をして、上画面でアクションが発生…という感じなので、フリーフローアクションなどのスピーディーなスタイルとは対照的な存在に見えました。
まあ、利用しなくてもいいシステムではありますが、そうなると、ほとんどの人が数回利用しただけで利用しなくなりそうです。

あと、近くに対象となる敵や物体がある時は、照準アイコンが変わるだけではなく、下画面に大きく矢印マークが表示されます。
これ、マップが見えなくなるのでちょっと困ります。控えめに、端っことかに表示して欲しかったです。

○ ―→ リンク攻撃は、個性を感じられて良いと思います。
スピリットの組み合わせによって能力は様々ですし、同じスピリットでもソラとリクでまた違ったりするので、いいですね。
個人的には、リクのほうが使いやすいですが(笑)

△ ―→ カメラの背後回りこみで、ちょっと気になること。
LボタンかRボタンを二度押しで、カメラが背後へ回り込みます。普通は、カメラが背後へ”移動する”という感じですが、今作はカメラが背後へ”瞬間移動”します。
これ、意外と分かりにくいな~と思ったんです。カメラの動きによる位置関係の把握ができないので、背後への回り込みをすると「ん?ここどこ?」ってなることが、たまにあります。

ここを、あえてこれまでと違う仕様にした理由が知りたいところですが…少なくとも私は、従来の仕様が良いと思いました。
もっとも、だいたいは右スライドパッドかロックオンで操作しているので、使うことがほとんどないのですが(笑)

△ ―→ 拡張スライドパッド、使い心地はいいんですが、対応が少々良くない印象です。
本体を閉じてスリープモードにすると、切断されます。しかし、再接続はオプションからしか出来なかったりします。そして、特定の戦闘中はオプションを利用できなくなったりするので、ちょっと面倒くさいのです。
基本、拡張スライドパッドはZR・ZLボタンを押すと接続を試みるので、切断してしまってもサッと再接続できるようにして欲しかったです。
『モンスターハンター3(トライ)G』『エースコンバット 3D クロスランブル』はちゃんと対応できていただけに、今作のその点がちょっと気になりました。

ただし、使い心地は良いと思います。
右スライドパッドでカメラ操作ができ、ZRボタンでロックオンができます。(本来はLボタン+Rボタン)やはり、移動とカメラの操作関係はこうあって欲しいという感じですね。

もちろん、拡張スライドパッドなしでも、そこまで問題を感じませんでした。何といっても、スライドパッドの存在自体がありがたいので。
DSの時代は十字ボタンしかなかったので、それがやはり3Dアクションとしては辛かったんだろうな~と、改めて思い知らされます。


◆=== ゲームの根本的なスタイルについて ===◆

○ ―→ 基本的には、いつもどおりの流れで分かりやすいです。
物語を進めていって、ボスを倒したら新しい世界へ移動できる、と。まあ、その点で迷うことはないと思います。

○ ―→ スピリットの育成が、思いのほか癒されます。
しいていうなら、スクエニ流『nintendogs』ですかね。まあ、できることは全然少ないですが、旅の合間に少しプレイすれば、いいアクセントになってくれます。

△ ―→ 読み込みは、多少気になるかも。
ムービーの前後など、場面が切り替わるごとに読み込みが入ったりします。しかも、少々長いかな。(4~5秒)
個人的には「まぁ~、こんなものかな」という印象ですが。

△ ―→ 相変わらず、難易度が高いです。
まあ、私が最低限の敵としか戦わないからかもしれませんが、敵の一撃がけっこう痛いのと、けっこう素早い気がします。防御する間もなく連続で攻撃を受けることも多く、あ、あ、あ…とか言っている間にやられることも(笑)
途中で難易度を変えることはできないので、アクションに慣れていない人は、易しい難易度でプレイすることをオススメします。


◆=== 新たなシステムについて ===◆

○ ―→ ダイブモードが、良いアクセントです。
今作では、新しい世界に移動する時には”ダイブモード”という奥スクロールアクションをクリアする必要があります。
いかにも立体視を意識した作りですが、操作はそこまで複雑でもなく、また、それぞれの世界にあったギミックなんかもあって、なかなか楽しめます。
一度クリアした後は、プレイしなくてもその世界へ移動できるようになります。

△ ―→ 相変わらず、色々なシステムを詰め込んでいますね。
1つずつ紹介してくれるとはいえ、やはり最初は面食らいます。まあ、今回はチュートリアルもそこそこ導入されていますし、1つずつ確実に理解していきましょう。
そんな私もまだ理解していないシステムがいくつかあります(笑)

× ―→ ドロップシステムについて思うこと。
上記でも軽く話しましたが、ソラとリクの操作が”ドロップゲージ”によって強制的に切り替わる仕組みがあります。
ドロップゲージの減り方は状況に応じて様々ですが、大抵の場合は、1つの世界のシナリオをクリアする前に切り替わってしまうことが多いです。

これはおそらく、どちらか一方だけをガンガン進めてしまうことを防ぐためのシステムだと思います。
1人だけ進めてもおそらくストーリーが完結しないので、適度に切り替えながら両方とも進めてあげてね~、ということだと思います。
理解はできるんですが、プレイ途中で強制的に切り替えられるのは、やはり気持ちのいいものではありません。
例えば、3つの世界を2人ともクリアしたら、ようやく新しい世界へ進めるとか…そういう感じに収めれば、強制的に切り替える必要もないかと思うんですが。
いずれにしても、もう少しなんかやり方がなかったかな~という印象でした。

そして、1つ納得いかないことが。
私はボス戦にて、あともう少しで倒せる!というところで、強制的に切り替わったという経験をしたことがあります。その際、戻ってくるとボスの体力は満タンに戻っていました。
それは何というか…強制で切り替わるんだから、残りの体力もちゃんと記録しておいてよ~と思いました。


◆=== 物語について ===◆

○ ―→ 2人のストーリーの違いが、面白いです。
同じ世界でも、立ち位置が全く違ったり、物語が始まる場所も全く違ったり。なんか、2倍楽しめているような気分になります。

ただし、ドロップシステムなどで操作がたびたび切り替わるので、ソラからリクに替わるときに「あれ?今、リクって何してたっけ?」とかなるかもしれません(笑)
まあ、その辺は次の目的を出すなどで補完してくれているので、そこまで心配することではないでしょう。

○ ―→ これまでのストーリーを補完してくれるようです。
ある程度物語を進めていくたびに、過去作品の物語が、メモみたいな形で手に入ります。知らない作品があっても、読めばそれなりに理解できるかと思います。
また、重要なキーワードもメモとして残してくれるので、それがどういう意味なのかを詳しく知ることができます。



■====== 得点とまとめ ======■ … 84点(100点満点)
ファンタジー3Dアクションとして、手慣れた完成度です。
フリーフローアクションの気持ちよさ。スピリットという可愛い相棒。ソラとリクの2人を進めていく仕組み。それぞれ、うまく長所が引き出されているという印象でした。


色々と詰め込まれた要素は健在ですが、いつもよりは自然におさまっているので、楽しみやすいほうだと思います。
最近、特にDS版とかでは、いかにも性能の限界なんだろうな~といわんばかりのシステムが目立ってしまっていたので。そういう意味では今回は、従来のアクションを発揮しつつ、さらに昇華させるシステムを盛り込めたように思います。

ただし、何度も言うようですが難易度は高いので、こだわりがなければ易しい難易度でも良いと思います。私は普通の難易度でプレイしちゃっているので、何とか頑張ります(笑)
拡張スライドパッドも、なければないで特に気にしなくても良いと思いますが、PS2の頃の感覚で楽しみたいということであれば、欲しいかもしれませんね。

シナリオクリアしたら、セカンドインプレッションを書く予定です。

万人向け ← ○○○○○●○○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○○●○○○○○○ → じっくり
思考タイプ ← ○○○○○○○○●○ → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○●○○○○○○○ → 達成感重視 


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