セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

3DS『レイトン教授VS逆転裁判』 ファーストインプレッション

2012年12月04日 11時24分28秒 | 【旧】購入・レビュー話
レイトン教授とナルホドくんの初顔合わせが、まさかあんな形だとは…(笑)




レイトン教授VS逆転裁判
対応ゲーム機 ―→ ニンテンドー3DS
発売日 ―→ 2012/11/29
希望小売価格 ―→ 5,980円(税込)
ジャンル ―→ ナゾトキ・法廷アドベンチャー
プレイ人数 ―→ 1人
インターネット通信 ―→ データの追加
CERO ―→ B(12才以上対象)
 └→ CEROに影響した内容 ―→ 犯罪・言葉やその他




■====== 簡単なご紹介 ======■

レベルファイブの『レイトン教授』シリーズと、カプコンの『逆転裁判』シリーズが夢の共演を果たす、アドベンチャーゲームです。
レイトン教授と、助手のルーク。そして、成歩道弁護士と助手(?)のマヨイちゃんは、ナゾの街「ラビリンスシティ」へと迷い込みます。”騎士””魔法””書かれた物語が現実に”といった異質な世界で、ナゾトキや法廷バトルが繰り広げられます。


ざっくりとした流れを説明します。
今作では、「アドベンチャーパート」と「裁判パート」を交互にプレイする形となっております。


アドベンチャーパートは『レイトン教授』シリーズのシステムに沿った内容となっています。
シリーズ作品を遊んだことがあれば、すんなり利用できるでしょう。街中などを進んでいき、会話したり、ヒントに使用する「ひらめきコイン」を発見したり、ナゾを発見して挑戦したりします。


裁判パートは『逆転裁判』シリーズのシステムに沿った内容となっています。
”魔女裁判”とは言っていますが、基本的なことは同じです。証言を聞いて、”ゆさぶる”でさらに情報を引き出せますし、証拠品を証言に”つきつける”ことで、ムジュンを指摘して真実に一歩近づきます。

本来の逆転裁判と違う点は、ざっくりと4つあります。
 └→ ”指紋”という概念がないなど、科学的な裏づけは全く存在しない世界のようです。とはいえ、証拠品で証明すること自体は変わりないので、あまり違和感はありません。今のところは。
 └→ 証拠品が整理されている、いつもの法廷記録。それとは別に”魔法大全”というものがあります。魔法の名前と内容が書かれており、これも証拠品の1つとして扱っていきます。もちろん、魔法大全の内容と食い違う証言があれば、魔法大全をつきつけてやればいいのです。
 └→ 今作では、複数の人間が同時に証言します。順番に話してくれるので、結果的に証言の流れはいつも通りなんですが、証言中に他の証人が「んっ?」みたいな反応をすることがあります。その時、下画面に証人の顔と虫メガネが表示されるので、虫メガネをタッチスライドして証人を見渡し、怪しい吹きだしが出ている証人に”といつめる”ことで、新たな情報が引き出せます。
 └→ まだ使ったことないんですが、『レイトン教授』シリーズのように、こちらでも「ひらめきコイン」を使ってヒントを聞けるようです。

なお、どちらのパートでも基本は、いつでもセーブできます。
ただし『逆転裁判』においては、場面によってはセーブできないので、あしからず。まあ、本編でもよくある話なのでね。
ついでに言うと、アドベンチャーパートにゲームオーバーはありませんが、裁判パートでは、指摘のミスを繰り返して「べんごしゲージ」が無くなるとゲームオーバーです。



■====== partygameの評価 ======■

=良い  =まあまあ or ちょっと気になる  ×=悪い

◆=== 参考データ ===◆
 購入価格 ―→ 4,890円(新品)
 プレイ時間 ―→ 約5時間半
 プレイ内容 ―→ アドベンチャーパートと裁判パートを、それぞれ2回ずつ攻略
 過去のシリーズ作品 ―→ ゲーム機向けゲームソフトとして発売された『レイトン教授』シリーズと『逆転裁判』シリーズは全てプレイしています。


○ ―→ それぞれの作品の魅力を、そのままにして合体させたという感じです。
『レイトン教授』側は、本当にそのままなので、シリーズ経験者なら何の違和感も無くスッと楽しめるでしょう。

『逆転裁判』側は、”魔女裁判”というひとクセあるものになっていますが、基本的な楽しみ方は変わりません。今のところではありますが、魔法などの概念が逆転裁判のシステムに違和感なく入り込んででいます。
また、複数の証人がいることで”といつめる”という新ツッコミ(?)ができたのもいいんですが、全員の証言が必ずしも一致しないこと、あるいはむしろ、それを利用することで”証言で他の証言のムジュンを指摘する”みたいなこともあったりなど、こちらも複数の証人だからこそ生まれる仕組みが違和感なく入り込んでいて、わりと驚きました。

○ ―→ 効果音も、そのままです。
メッセージ音からしてわざわざ使い分けているあたり、こだわりを感じます。
とはいえ、『レイトン教授』側のテリトリーであるアドベンチャーパートで、”異議あり!”などに使われる「シャキーン!」の音が入ることがあり、その違和感が逆に面白かったりします(笑)

○ ―→ 相変わらずの”ぶっ飛びぶり”です。
『逆転裁判』のメンバーがぶっ飛んでいるのは、今さら言うまでもないですね(笑)
『レイトン教授』側も本来は、確かにひとクセある人たちが多かったとは思いますが、『逆転裁判』の影響からか、いつも以上にクセある人たちが増えている気がします。
ま、こういう形で互いを引き立てあうのは、なんかいいな~と思っちゃいましたね。

○ ―→ 3Dグラフィックによる表現力も、なかなか高いです。
『レイトン教授』側は、すでに『奇跡の仮面』で同じ表現を見せたことがあるので、違和感なし。
『逆転裁判』側が3Dになったのはこれが初めてでしたが、これがまたいいですね。いつもの大げさ(?)なリアクションに、明確な動きが付くことで躍動感(やくどうかん)が得られたように思います。特に、ムジュンを指摘する時などでカメラワークが動くあたり、3Dでなければできない演出です。開発陣が違うとはいえ、同じく3Dになる『逆転裁判5』にも期待できそうですね。

△ ―→ 一部、タッチ操作の反応が良くないような気がしました。
主に感じたのは、アドベンチャーパートでの探索と、裁判パートで”といつめる”ために証人を見回す時です。

アドベンチャーパートでは、下画面をタッチスライドで、上画面の虫メガネを操作。チョコッとタッチすると虫メガネのところを調べます。ところが、この「チョコッとタッチ」がちょっと反応しづらいというか、シビアというか。『奇跡の仮面』の時にはあまり感じなかった違和感なので、調整しなおしたんでしょうかね?
そして、”といつめる”ために証人を見回す時ですが、おそらく「んっ?」と反応した証人のリアクションが最後まで終わってから操作可能になるんでしょうね。なので、操作可能になるのがワンテンポ遅れます。テンポの良さが光る裁判パートだけに、このワンテンポがちょっと気になりました。

△ ―→ ボイスについて。
『レイトン教授』側はいつも通り大泉さんと掘北さんが声をあてているので、違和感無し。
で、散々言われているのは『逆転裁判』側のメンバーなんですが…私も確かに、成宮さんのナルホドくんにはちょっと違和感を感じました。マヨイちゃんのほうは、そうでもないですが。

成宮さんって、そこそこ早口な感じがするんですよね。ゲームのキャラクターで、しかもここまで表情豊かなものとなってくると、口調のメリハリがより大事になってくるんだと思うのですが、その点でナルホドくんの声優としてはあまり合わないのかな?と思っちゃいました。
とはいえ、映画実写版では別に違和感を感じなかったので、あくまでゲームとしてのナルホドくんには合わないかも?ということだと思います。あと「異議あり!」や「くらえ!」は、さほど違和感無いかな。

この点は、なかなか人によって基準の差が激しいですからね…。私は許容範囲内でしたが、ナルホドくんに深い愛着がある人なんかは、これだけでやる気なくすなんて人も、いるんでしょうね。
最悪、ボイスはオプションでOFFにすることもできるようなんですが、当然ながらレイトン教授側も全員聞こえなくなるので。ケースバイケースですね。



■====== 得点とまとめ ======■ … 87点(100点満点)

アドベンチャーゲームの2大作品を違和感なく落とし込んだ、完成度の高いコラボレーション作品です。
それぞれのシステムの魅力を壊すことなく、わりと自然にそのままくっ付けたという感じです。そう聞くと簡単そうに聞こえますが、『レイトン教授』と『逆転裁判』では、わりと”空気”が違う作品ではあると思っているので、その雰囲気をうまく融合するのは思いのほか苦労したんじゃないかと思いますよ。
特に”魔女裁判”については、新システムがうまく絡んでおり、なかなか楽しめています。

声優については…まあ、ここは本当に、なんとも言えませんね。
amazonなんか見回していると案の定、この点だけで☆1つが多かったりしますし。俗に”声優オタク”という人たちが存在するくらいですから、声優が魅力の大きな割合を占めるユーザーも多いのでしょう。そういう人からしたら、許せなかったんでしょうね。そこらへんに疎(うと)い私でも、違和感があったくらいなので。
ま、少なくとも言えるのは、買う前にプロモーション映像で見聞きしてから判断して欲しいということです。

そして、どちらか一方のシリーズ作品しかプレイしたこと無い人は、楽しめるのかどうか?という点もお話しておきます。
『レイトン教授』はじっくりナゾトキに挑戦する作品なのに対し、『逆転裁判』はテンポ良く証人を問い詰めていく作品です。楽しみ方としてはわりと真反対にある2作品なので、個人的には、遊んだことのある一方の作品がその人の”理想像”であればあるほど、もう一方の作品には合わない可能性が高いと思いました。
コラボレーションでは常に付いてまわる弱点ですが、「テンポの良い展開も好きだけど、じっくりまったり楽しむのも好き」みたいな、楽しみ方にある程度”順応性”のある人が有利だったりしますね。


シナリオクリアしたら、セカンドインプレッションを書く予定です。

万人向け ← ○○○●○○○○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○○●○○○○○○ → じっくり
思考タイプ ← ●○○○○○○○○○ → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○○○○○○○● → 達成感重視 


関連記事:
3DS『レイトン教授と奇跡の仮面』 インプレッション(2011/06/06)

その他のタイトルの評価は、こちらからどうぞ
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