御屋敷住まいの時代探訪

ぐんまの歴史、とくに刊行物に気を配る部屋です。

嵐山シンポ二日め

2008年01月27日 23時17分53秒 | 中世史
本日は午前中に事例報告が4本

午後はシンポジウムであった。

率直なところ、パワーポイントは小さすぎて会場には不向き。

とくに二つめの発表は、わざとかも知れないが

プレゼン画面になっておらず余計小さかった。

失礼かもしれないが、氏は発表慣れしていない感じで残念。

発表とレジュメが全くリンクしておらず、

また何を述べたいのかも全くわからなかった。

3本目のA本氏は、随分練られた発表で感心した。

惜しむらくは、ホワイトボードがやはり会場に会わなかった。

4本目のN井氏は貫禄の違いを感じさせる発表。

それでいて、示唆的なところも良い。

特に城の形態は領主よりも時代差や地域差を重視という指摘は圧巻。

さて、午後のシンポは面白くもあったが

ちょっと物足りなさも残った。

一つ印象なのだが、こぶつきの事業でもあり

社会教育としての配慮もあろうが、

初歩的な問題に時間を取られ、なにか出鼻をくじかれたか。

シンポジウムは原則一般向けよりも1ランク上の設定であろう。

でなければ、プロの討論を聞く機会がなくなってしまう。

これは難しい問題だが、参加者への配慮もあるが、

参加者も予備知識を持って望む覚悟もあるべきでは無かろうかとも思う。

さて、もっとも重大な問題は「杉山城問題」。

結局これは3月の江戸博に持ち越されたが、

遺物重視か、遺構重視か、いや縄張り論か、論議は尽きない。

しかし、やはり遺物派優勢は動かし難い印象。

それにしても、最終的な落としどころを

「後北条らしさとは何か?」に求めたのは

お約束でもあったが、あまりに唐突で

なんの答えも見いだせなかった気もするし、

それゆえ、N井氏の時代性や地域性論議が浮き上がって見えたのであった。


コメント (8)
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嵐山シンポ一日目

2008年01月26日 23時25分49秒 | 生活情報
北条氏の城シンポが嵐山史跡の博物館主催で開催中。

一日目は池上裕子氏の基調講演と

石川安司氏の事例報告

いつもながら盛会で、埼玉の文化レベルの高さに脱帽。

池上さんはお得意の村落論に加えて、サービスなのだろうが

城の話をされたが、こちらはイマイチピンと来なかった。

石川さんは杉山城の最新成果をされ興味深かった。

とくに虎口の石垣は圧巻で、現地説明会に行けば良かったと後悔。

それにしても、写真が小さくてよくわからなかった。

それと「石垣を持つ城」を紹介されていたが

発表者自身が消化しきれていないのでは?と思ってしまった。







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1/21 コピー論文3本

2008年01月21日 23時08分51秒 | 入手論文
・谷口栄「鎌倉武士と城館」『東京考古25』2007

・磯野治司「初発期板碑の種子類型」『埼玉考古39』2004

・大澤伸啓「下野国におけるかわらけの変遷-中世前半を中心として-」
 『塙静夫先生古希記念論文集 栃木の考古学』2003

谷口論文だけ早速読んだ。

ジャブのような論文だが、2006論文と連作らしい。

目新しくはないが、吾妻鏡をトコトン調べた努力に脱帽。

さすがスーパー学芸員。
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1/21 購入2冊

2008年01月21日 23時00分50秒 | 入手本
・関西近世考古学研究15 『17世紀の陶磁器と社会』
 -考古学から見た食住文化の変化-1470円税込み

・戦国の大津 -天下統一の夢、坂本城・大津城・膳所城- 1260円税込み
 大津市歴史博物館 刊

前者は大橋康二氏の記念論文ほか、報告9本

後者は絵図や発掘写真やらカラー写真が美しく、ついつい購入。

ガイドブック調だけど、結構固い内容で良い。
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古文書を買う

2008年01月06日 10時22分44秒 | 生活情報
古本屋で古文書2通を買った。

初めての買い物。

よく通行手形や三行半などが、5・6000円で売られていて

「何か持ってみたい」と思いつつも

「こんなつまらないものを買ってもな?」と

願いを遂げられずにいたのだが

ついに買う時がきた。

しかも、書状形式で内容があるものである。

もちろん近世の地方文書なのだが

2通とも年号がなく、日付けだけである。

裏には宛名と差出人と、〆が書いてある。

差出人には、御丁寧に2つとも花押がすえてあるのである。

宛所は、西村新兵衛掛人々とか西村新兵衛様○○で

1通は贈答の添え状で、もう1通には「大検見様」などがでてくるが

ちょっと読み辛い。しばらく悪戦が予測される。

値段を言い忘れた。

礼状の方が、2500円

土地がらみの方が、800円だ

正月セールとはいえ。ほんとラッキーだった。

ちょっと癖になりそう。

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