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のんびり穏やかな休日

2013-02-16 18:11:27 | 現在進行形の甲府暮らし

今日ものんびり夫と穏やかな休日を過ごしました…

朝はいつも6時ごろ目覚めます。

ベッドの中で意識が半分起きる… 北向きの窓はわざと木製のブラインドが半分明けてある。以前は寒気をシャットダウンするためにカーテンは2重にしてあったのだけど、それだと外の様子がうかがえないので、最近はわざとブランドを半分しか降ろさないでいる。晴れたらお山へ(笑)

その日その日で、入る日差しの具合は毎日違う…今日はとても風が強い日みたい。マンションの裏手には、安いポリカーボネイトで屋根を作った自転車置き場がある。そのポリカはしっかりとはねじ止めされていないらしく、こんな風の強い日はバタンバタンと大きな音を立てる・・・今日はまさにその日みたいだ。 こんな日はお山は大変だな・・・と夢うつつの状態で思う。

そういえば、夫とは昨日の晩、こんな会話を交わしたんだった…

「ねぇねぇ、一泊二日で権現はどう?」 「え~避難小屋泊?寒いからヤダ。おじさんが一杯だったらどうする?僕、日帰り金峰山でいい」

というわけで今日は早起きは要らない。ので、2度寝を決め込む。土曜の朝。夫は寝貯めのため、ぐっすり寝込んだまま。

バタン。バタン。 ポリカ、すごくウルサイ…ほんとちゃんと設置しておいてほしい・・・と思いつつ・・・

もう一度目が覚める。と、夫はまだ寝ている。 とりあえず夫にいたずらしてみる。起きるかな?

夫はむにゃむにゃって感じだけど…起きてきた。「今何時?」と夫。「わかんない」と私。目覚まし代わりにしている古い携帯を夫が見る。以前、気に入っていた携帯。気に入っていた理由は、クーマン。クーマンってのは待ち受けのキャラで熊なんだけど、「遊んでくれないでふか?」とかしゃべるようにプログラムされていて、構ってやらないとクーマンがおねだりに来る…(笑)今日もクーマンが時間を教えてくれる。11:34… もうお昼。朝寝坊どころじゃない。

「コーヒー飲む?」「うん淹れてくれたら飲む」「私新しいネスプレッソの淹れ方わかんない」

彼は先週末出張で秋葉原に行ってついでに5年ぶりの買い替えで新しいエスプレッソマシンを買ってきた。そのマシンの色が白か、赤かを選ぶために、私にしつこく電話をくれたらしいんだけど、実はその頃、私は雪上で救急搬送の搬送される役になっていて、マミー(ミイラ)状にぐるぐる巻きにされていて、手は動かせず、ただiPhoneの着信音がむなしく響くだけなのだった…(笑)普段ほとんど誰からもかかって
こないのに、なんでそんな間が悪い時ばかり電話ってかかってくるんだろうなぁ…と、動かない手で思ったんだった。

その買ったばかりピカピカのネスプレッソマシン…使い方が前の入門機種より複雑で私はまだマスターしていない。今回のはミルクもスチームできるのが売り。

夫はハイテク嗜好だ。私は、と言えば、色々なコーヒーの器具を試した挙句、古くからのドリップ式に戻ってしまって、今はスペシャルティコーヒーを豆でネット通販で買ってミルで挽き、トポトポと手動でドリップしている。

ドリップしているときにたち昇るコーヒーの香気が目覚ましにちょうどいいのだ。 結局、コーヒーを飲むのは、このコーヒーを入れる時に香りを嗅ぐというのが、私の朝の目覚めのスイッチを入れるからのように思う。

コーヒーを淹れ、トースターにパンを放り込み、昨日の皿はもう乾いてるので食器棚に戻す。その間3分くらい? 夫のパンはデニッシュで彼はカプチーノ。私はストレートコーヒーにミルクたっぷり。ライブレッドにバター。このバターいつもの発酵バターではないので失敗で
あんまりおいしくない。 うーん…いっそのことギーにしちゃおうか、などとバターをチーズグレイターで削りながら思う。

二人でいつもの朝ごはん。パンとコーヒー。今日はほとんどランチタイム。 とりあえずパンを食べ終わるまでは一緒に食べてるけど、結局コーヒーを持って各自のPCに持っていくと、あとは黙って朝のパソコン処理。きっと変わった家庭だろうなぁ。

夫はネットでニュースのチェック。私もコーヒー片手に日経のメマガでめぼしい記事を読み、取り急ぎ対応しないといけないメールに★をつける… その頃にはコーヒーが空になるので…「もう一杯お茶飲む?」 するとパソコンをにらんだまま、夫が「うん」という。

というわけで二杯目のお茶になるわけだ(笑)。着替えてお茶を入れて、そしてメールの返事を書いて・・・

その頃になると私はパソコンにかじり付いているのがうっとおしくなっているが夫は全然まだパソコンに飽きていない。いったい会社でも一日8時間以上パソコンを前にしていてどうやって飽きずに過ごせるんだろう?

いつも彼は何かをパソコンで読んでいて、キーボードを打っていることはめったにない。私とは違って受信が主なる用途なんだな。
私は自分が巡回して読むサイトはRSSで読んでいるので興味がなければ素通りだ。

2杯目のお茶が終わるころ、しびれを切らした私が「ねぇ散歩行かない?」と言う。いつものパターン。

で夫が「え~外は寒いよ?」と言う。これもいつものパターン。「え~○○行きたい」と私が言う。いつものパターン。「え~じゃちょっと待って。これチェックしたら」これもいつものパターン。

良く言えば、夫は欲がない。けど、私は一日インドアに居たらカビの胞子が生えて、どんどん古いパラフィンの香りがしてきそうな気がする。ちょっと洗濯物を干しにベランダに出ただけでも、気分がすっきりする。

夫を待ってネットブックを閉じるでもなく、読みかけの本を眺めていたら(そう、昨今は本を読みながら気になる用語があれば、検索してしまう。これだけでもいろいろと勉強になる。)…我が家から去年巣立ったイソヒヨドリがやってきた。そういえばヒヨドリニュースがあるんだった。

「あ、そういえばね~ヒヨドリが悪さしにきたんだよ、昨日」

「そうなの?!」夫は急に興味を持ったみたいだ。

「うん、りんごを干してたら、そのリンゴみんな落として食べちゃったの。今、今日の分食べに来てるよ」

「どれどれ?」「あ、ほんとだ~」

そうして撮れたムービーがある・・・。ヒヨドリもいい度胸だなぁ。平和ボケしているのは人間だけじゃない(笑)?

このヒヨドリ、ベランダの中までは来ないと思っていたら、ずうずうしくも中まで平気で入って来るのでした。きっと外のほうが明るいから中から人間がずっと自分の様子を観察していることなんて見えないんでしょうね、鳥の目では。

しばしイソヒヨドリの観察会…そしてヒヨドリのヒヨ太が行ってしまうと、ついに私がしびれを切らして「よし!図書館行こう!」となるわけですね~ 無理やり(笑)

ま私は図書館いくの今週2度目だったりするわけですが。まぁ山に行かないなら図書館くらい。買い物に行く用事はないし、ここらは図書館以外適当な目的地がない。

図書館へ行くときはわざと遠回りの道を通っていくわけですが…今日は強風で、空は澄み切って、一段と南アルプスが光り輝いていました。甲斐駒方面も富士山方面も大菩薩嶺方面もきれいに晴れ渡る。素晴らしいお天気。風以外は。

図書館につくと休日のためか人でいっぱい。まずは岳人や山と渓谷などのある雑誌コーナーで山の雑誌を読む。 混んでいるので開いている席がない… 「こちら同席よろしいですか?」とおじいさんが新聞を広げている席で声をかける。声をかけるのはいつも私。

そして二人で静かに雑誌を見ていると、おじいさんが去り、こんどは雑誌を10冊くらい抱えた、ぼさぼさ頭の女性が、どさっと大きな音を立てて座った。雑誌のめくり方も明らかに雑でがさごそウルサイ… 私の倍は存在感ある…。 もうこちらは雑誌を大方読んでしまったし、
「ね、そろそろ上に行く?」と夫に声をかけてそそくさと切り上げる。去る時女性は怒った顔でこちらを見ていた。なんでだろう?

夫と二階の一般図書コーナーへ行くと、彼は何も言わず、自分の好きなソフトウェア言語のコーナーへ行ってしまう。私はといえば、「地図を見てくるね~」と声をかける。地図はどうも県外のはないようだった。借りたい本を探しつつ、端から順繰りに書架を巡ると、夫が熱心に分厚い言語解説書を見ている・・・「わたし、あっちの書架のほうにいるね」と声をかけると、夫はこちらをみないで「うん」とだけ返事してくれる。大体彼はいつもこの辺にいるから大丈夫。

私は書架を全部一めぐりするタイプだけど、夫は決まった関心のある場所しか見ないタイプ。

私は書架に目を走らせる…飛び込んできた本を読む。今日借りたのは『単独行者』、『レビ記』、『食べ物はこうして血となり肉となる』『りんごのかんたんおうち菓子』『三浦雄一郎の「歩く技術」』の5冊。登山の本はいつもバラバラの書架に並んでいる。

三浦雄一郎さんの本は本来登山の項に並んでいるべき本だとおもったけれど、健康法のコーナーにあった。

レビ記は聖書で、聖書が肉食やいけにえについてどう考えるか、について書かれている原書だ。最近、肉食について考えたいので、科学的に肉食を肯定する本と宗教的な本を同時に借りてきた。りんごの本はおまけ。聖書で最初に出てくる作物といえば、りんご、なのは常識だ。

でもまぁ言ってはみたものの、聖書とこの本を借りたのは関係がないな。ただ家にりんごがいっぱいあって最近買ってきたバターがおいしくないので、アップルクリスプでも作ろうかなって思っただけなのだった。

アップルクリスプは、リンゴを薄く切って天板に並べたものに、小麦粉とバターと砂糖を混ぜ合わせたクラム(そぼろ)を作ってオーブンで焼いた素朴なお菓子。アメリカのおふくろの味定番。 ずいぶん前にしょっちゅう作っていたんだけど、レシピがどこかに行ってしまったので…まぁレシピがなくても、小麦粉とバターと砂糖を混ぜてそぼろにして、リンゴの上に振り掛けて焼けばいいだけだけど…

大抵、私の方が借りたい本を決めるのは早く、夫の方が遅い。というか彼は本を読み始めてしまうんだな。「もう本借りたよ~」というと「ええ?!もう借りちゃったの?ちょっと待って~」となる。いつものパターン。

「どうする?お茶でも飲む?もう3時半になっちゃったね~」と図書館を出る道すがら聞く。夫はのんびりした性格でお腹がすいても聞かないとお腹がすいたことにすら気がつかない。彼は食べることにそんなに興味も関心もなかったりするんだな。今日はどうしようかな。
このまま街中に出ても3時半ならランチタイムはどこも終わってしまっているだろうな。そんなことを考えるのはたいてい私だけだ。

「サンドイッチ食べる?」と図書館のカフェコーナーのメニューを見ながら夫に聞いてみる。夫はメニューを見て、生ハムサンドに魅かれたみたいだ。「うんもう3時半だしね」。 というわけで、二人でコーヒーとサンドイッチを注文する。サンドイッチはおいしかったけれど、
700円は高すぎると思った。コーヒーは500円もする。二人で2300円もランチにサンドイッチとコーヒーごときにかかってしまい、二度とここでは食べまいと私は内心思う…夫は至って平和。

「なになに…『単独行者』?谷甲州?あ、ぼく知ってる~」とうれしそうだ。彼の最新のおもちゃ、アンドロイドで谷甲州の本を検索してくれる。うーん、これ、加藤文太郎を描いた小説として有名なんだけど…そんなことは彼はぜんぜんどうでもいいみたいだ。

見せてくれたのは、ハッカーを描いた小説だった。「さいきん、ばかっぽい小説はかかないみたいなんだ」 「そうなの?この作家さん、テクノロジーには強くないだけかもよ?」

そんな会話をしつつ…図書館でのんびりカフェランチ… 気持ちの良い開放的な空間設計だけど、あきらかにお金をかけすぎた施設のように思える…もちろん快適空間なんだけどさ、本来は無料駐車場が必要なんだろうのにな、このエリアには。

誰もが経済活動のボトルネックは無料駐車場がないことだ、とわかっているのに、そういうものは税金では作られない。で、どうみても
利用と効果が釣り合っていない箱モノが作られるんだな。この図書館は立派で気持ちがいい場所なんだけど、場所としては価値あるけれど、肝心の蔵書はあんまり充実していないんだな…書架は実はだいぶガラガラだったりするし…いや、これからどんどん本は増える一方だから出来立ての図書館としては書架のゆとりがいっぱいあるのは正しいことなんだけどね…

税金で箱もの立てたら、あとは中の運営はボランティアを募集してさらに運営までサボろうというのが昨今の公共施設の在り方で・・・ボランティアが実務をするんだったら、公務員は何をするのかと言うと・・・運ぞりかえって命令しているだけなんだな。日本におけるボランティアは欧米のそれとは違い、ただの労働者の置き換えだ。有料の労働者から無料の労働者に。そして・・・報酬を税金でもらっている側は何もしなくなり・・・人員は削減もされない。

それから、夫と同じ道を通りたくないからと言う理由で、舞鶴城を通って自宅に戻り、もう一度ヒヨドリが悪さした痕跡をチェックして、帰宅してまたおいしいコーヒーを飲み今日ののんびりした休日は早くも終焉を迎えそうな具合なのでした。

 これは去年のこの日のリンク。平和を描くと、つまらない。つまらないつまり、退屈と言うことが平和なわけで、人間とはかくも贅沢なものなんだな。


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