雨の国の王者

探偵小説好事家本人のためのノート

押川春浪『怪人鉄塔』桃源社

2008-08-03 08:34:12 | 机上殺人現場
 順に、「千年後の世界」「怪人鉄塔」「北極飛行船」の三篇を収録。
 「千年後の世界」は、大時代てきな冒頭だったので、敬遠して、表題作「怪人鉄塔」から読みはじめる。
 評判の『海底軍艦』が、人口に膾炙されるほど、わたくし向きではなかったので、斜め読みしていたのだが、途中から身を正してしまった。
 愉快!痛快!
 やあ、なんて愉しい冒険小説なんだろう。
 読み終えるのがもったいない。
 なんてことはない伝奇冒険小説だけれども、血湧き肉踊るといった表現が相応しいエンタテインメントだ。
 『海底軍艦』は、わたくしの読みが甘かったのか。さっそく、再読しなくちゃ。
 2008年8月2日(土)読了。 

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