南方単車亭日乗

奄美大島にIターンした中年単車乗りが、てげてげに綴ります。
はじめての方は、最初に《ごあいさつ》をお読みください。

またしても中東

2009年01月05日 00時09分46秒 | 聴きました
年末に、またしても悲惨なニュ-スが中東から入ってきた。
イスラエルのガザ地区への空爆である。
この空爆では、ニュース映像を見る限り、クラスター爆弾が使用されているように思われる。
そして年が明けた4日、地上軍の侵攻が開始され、パレスチナ人の犠牲者は450人を越えたという。

MidEast Vacation - Niel Young


ガザ地区。
ニュースではこの一言で全てを説明したかのように使われる。
面積は360平方km。人口130万人。人口密度は3,823人/平方km。
瀬戸内町と宇検村を足した程度の面積に130万人が、神奈川県以上の人口密度で暮らしている。
80%以上の人が食糧援助で暮らし、失業率は40%に達する。
アメリカやイスラエルからテロ組織として批難されているイスラム原理主義の色が強いハマスが行政を行っているが、これはパレスチナ自治政府が財源問題(イスラエルが税収を自治政府に譲渡しなかった)を抱えていたためである(既に解決)。

イスラエル国防省は、記者会見で「地上軍の侵攻は、ガザ地区からロケット弾を発射している地点を制圧し、一掃することが目的であり、かなり長期化するだろう」と表明した。

Warren Zevon - The Envoy (live 1982)


2009年、イスラエルでは国会議員選挙が予定されている。
現政権党のカディマ党(労働党他との連立)は、対立するリクード党と比べて和平に積極的であるとしてタカ派から敵視されていたが、今回の空爆と地上軍の侵攻によって支持率を大幅に上げているとの報道がある。

にほんブログ村 バイクブログへにほんブログ村 地域生活ブログへにほんブログ村 アウトドアブログへブログランキング・にほんブログ村へ
BlogPeople人気blogランキング
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Roger Whitaker "The Last Farewell"

2008年07月11日 01時43分27秒 | 聴きました
先ほど、何気なく手にとって読みはじめたディック・フランシスの『帰還』。
冒頭、熟年の歌手夫婦がレストランで歌うシーンがあるのだが、そこで唯一、曲名が紹介されるのがこの"The Last Farewell"。
ひと昔前(『帰還』がハヤカワ文庫から出たのは'97年)なら、
「なんだかスタンダード・ナンバーなのね」と読み飛ばすのだが、YouTubeってモノがある現代、
「どんな歌なんだべ?」と検索してみた。
エルビスも歌っているようだが、最初にヒットしたのは、どうやらこのRoger Whitaker(ロジャー・ウィテカー?)らしい。

Roger Whiteker "The Last Farewell"

いいなぁ。
柔かくて情感がある。
むやみなヤマを造らずに、気持ちよく聞かせてくれるのがうれしい。
ちなみに、エルビスのバージョンも、だいたいこんな感じ。
30年来のロック小僧で、スタンダードにはあまり縁がないオレだが、
たまにはこんなのばっかり聴きながら、スコッチの水割りでも舐めながら、
夕陽でも眺めるのも悪くないかもしれない。

ちゅうワケで、だれか、お中元にスコッチを一本ちょうだい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジョー・コッカー/Jamaica Say You Will

2007年08月18日 23時06分43秒 | 聴きました
クソ暑い最中に引き篭もりの生活が続いている。
朝と晩に集中して内職をしているのと、生活費の節約のためだ。
半ば以上、自分で招いた事態であり、反省も後悔もない。

その内職の最中、景気のいいBGMが欲しくて、いろいろとっ換えひっ換えしていたがこの三日ほどは一枚のCDに落ち着いている。

ジョー・コッカーは、イギリスの生まれ。
分類するならブリティッシュ・ソウルのヴォーカリストである。
オレくらいの年代には映画で名高い(それ以降の人にはスヌーピーの相棒の小鳥で名高い)《ウッドストック・フェスティバル》にも出演している。
企画モノのバンド『マッドドッグス&イングリッシュメン』のメイン・ヴォーカリストとしても知られている他、ヒット曲『You Are So Beautiful』は、けっこう聴いたことがある人も多いんじゃないだろうか。
おそらく彼の最大のヒットは、ビルボード・チャートでも1位を記録したジェニファー・ウォーンズとデュエット、映画『愛と青春の旅だち』のテーマ曲『Up Where We Belong』だろう。
たしか、『ザ・ベストテン』にも出演したんじゃなかったか。

このアルバムの製作年度は1975年。
おそらく『You Are So Beautiful』が売れて、その勢いで作製されたものだろう。
もともと所謂「ミュージシャンズ・ミュージシャン」で、玄人筋には人気が高い人なのだが、このアルバムでも当時の「影のヒットメーカー」ランディ・ニューマンが2曲、ジャクソン・ブラウンが1曲を提供している他、リチャード・ティー、コーネル・デュプリー他が演奏に参加している。
売上げのほうはあまり芳しい結果ではなかったようで、アマゾン他のCD販売サイトではこのアルバムは影も形も見られない。
一曲一曲を聴くと、どちらかというと小粒な佳曲ぞろいという印象で地味なのだが、アルバムを通して聴けば、ジョー・コッカーの魅力が見事に詰まった素晴らしい名盤である。

ジョー・コッカーといえば思い出されるのは独特のステージ・アクションである。
最初にTVで見たときは、「どっか障害がある人ですか?」なんて思ったのだが、じつはギターを弾く手振りをしていたのだ、と後でわかった。
この項を記述するに当たって、あちこち検索してみたら「元祖エア・ギタリスト」なんてコピーを付けてるサイトもあった。
もちろん、ウィンドミル(風車弾き)もチョーキングもライトハンドもない。
おそらくは、奄美大島はASIVIの『エア・ギター・コンテスト』でも予選落ちかそこらだろう。
それがどうした。エリック・バードン(アニマルズ)と並び称されるほどの、大英帝国が生んだ偉大なヴォーカリストなのだ。
情念のままに掻き毟るようなエア・ギターを思い浮かべながら、内職は続く。

にほんブログ村 バイクブログへにほんブログ村 地域生活ブログへにほんブログ村 アウトドアブログへブログランキング・にほんブログ村へ
BlogPeople人気blogランキング
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

裸の王様 JAGATARA

2005年10月30日 17時27分00秒 | 聴きました
サヨコオトナラが奄美大島に来たのは、去年の今ごろ、2004年の10月9日~13日の期間であった。
サヨコオトナラのナラである奈良大介とは多少の面識(短い間であったが、ジャンベを教わっていた)があったのと、
元JAGATARAのOTO(サヨコオトナラのオト)、元ゼルダのサヨコ(サヨコオトナラのサヨコ)というメンツに、ほぼ同世代(ちょっと後輩に当たる?)として、
「あのころのアレは、どうだったんだろう? そんでどうなったんだろう?」という野次馬根性で名瀬のライブハウス ASIVI に行ってきた。
「地球の音楽を旅する」と掲げる彼らのライブは、こちらの貧弱な期待を根底から覆すサイズと可能性をシンプルな構成で聴かせてくれた。
そのままオレは、笠利、加計呂麻と続く彼らの奄美大島ツアーを追っかけて、お蔭様で最後の加計呂麻マリンブルーではライブ終了後にOTO氏に、じゃがたら時代の話を聞かせていただいた。

さて、そのJAGATARAであるが、彼らの活動の最盛期は、オレは演劇界の周縁部を主たる活動域として非常に貧乏な日々を過ごしており、とてもライブハウスに音楽を聴きに行けるような経済状態ではなかった。
その後、十数年を経て、サラリーマンとしてIT業界の活動の最末端にいたオレは、乏しいなりにも定収を得て、ライブハウスに足を運んだり、HMVやヴァージンなどの輸入盤専門店でカネを使うことが出来るようになった。
当人がどう思っていようと、すでに青春と呼ばれる時期は無常に過ぎ去り、オレにとって消費の対象となるのは「若き日に諦めざるを得なかった演奏や作品」が過半を占めていたのは当然といえる。
そんなオレがJAGATARAの再発売CDを輸入盤屋の棚で発見したとき、迷わず購入したことは言うまでもない。
活動時のJAGATARAは、ヴォーカルの江戸アケミに関する話題のみが取り沙汰され、その内容も「ライブで裸になった」「フォークを自分の額に突き立てて流血した」「精神病院に入院した」「自宅の風呂で溺死した」という、およそ音楽に縁の無いことばかりであった。
もちろん、常に一部には音楽だけを求める人々がいて、その中の一人からオレはJAGATARALP「南蛮渡来」を貸してもらい、「世の中にはとんでもない音楽をやる連中がいる」と驚いたことを憶えている。
1984年、ブルース・スプリングスティーンの初来日のすこし後のことである。

さて、このCD「裸の王様」は、江戸が精神を患い、故郷の高知県中村市での長期療養生活から音楽界に復帰した'89年の作品である。
JAGATARAアンセムとも言える「裸の王様」(10'38")ではじまり、ちゃんとサビにも使われてる歌詞なのにサウンドとは無縁のタイトル「岬で待つわ」(9'40")、「ジャンキー・ティーチャー」(7'28")、オレにとっては去年は最後のサビを何度も鼻歌にした「もうがまんできない」(8'37")の4曲が収録されている。
いずれも、日本語によるファンク・ミュージックの傑作である。
付属のライナーでは、大槻ケンヂと田口トモロヲの対談が収められ、その中で大槻は
《「JAGATARAはどのアルバムから聴けばいいの?」って聞かれると、だいたい「南蛮渡来」って答えてるんだけど、本当はね、一番最初は「裸の王様がいいと思う」》
と発言している。
有名人の尻馬に乗るみたいで気が引けるが、オレも同感である。
JAGATARAといえば第一作の「南蛮渡来」というのが定番・定説であるが、それは一巡した結果としてそう思うというのが本筋だろう。
我が家のCD棚にも「南蛮渡来」は鎮座しているが、やはりCDプレーヤーに入れる回数が多いのはやはり本作か「それから」「ごくつぶし」が多い。

正直に言って、「南蛮渡来」は、傑作であることは認めるが、オレには荷が重すぎる。
はじめて「南蛮渡来」を聴いた'84年、このLPはオレのレコードプレーヤーに二週間ほども乗せられつづけていただろうか。
その間、針を落としたのは三回ほどだろう。
「とんでもない音楽」過ぎて、どうにも聞き流せなかったのだ。
二十年ちかい歳月を経て購入した再発CDも、同じような運命を辿っている。

その点、「裸の王様」は、生活のBGMとしても機能できる。
なおかつ詞がいい。
ふだん使う言葉をそのまま使ってリズムに乗せるのは、どうやら案外むずかしいことらしい。
TVなんかでイマドキの若者がラップだかHIP HOPだかを歌うのを聞いてると、
「おまえさん、どこの辞書からそんな言葉を拾ってきたんだい?」と聞きたくなるようなことがある。
リズムに乗る言葉をあれこれ選ぶうちに、古語や死語に近い言葉が出てきてしまうのだろう。
英語の発音が悪いというのは、まぁ、ちょっと目をつぶるとしても、JAGATARAの言葉使いのセンスというのは、時間を経て、オレに関する限り証明された。
「感じていられるセクシードール」なんて歌詞もあるが、そこは都合よく忘れるとして。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Prince / chaos and disorder

2005年09月03日 02時01分27秒 | 聴きました
”聴きました”なんつーカテゴリーを作ったのは、もちろん、音楽を聴いて、そのことについて書き散らしたくなったときのためだ。
ところが、最近は音楽を聴かない。
ホントに聴かない。ぜんぜん聴かない、と言っていい。
いや、聴いてるな。西 和美さんという、奄美大島民謡の偉大な唄い手の生唄を、ほとんど三日と空けずに聴いている。
聴かなくなったのは、ウチでCDを聴かなくなったということだ。
20代の前半に電気屋のオーディオ・コーナーでバイトしてた頃に、
即金やローンで買った総額70万(一般客として買ったら、100万ではきかない)のオーディオシステムが泣こうってモンだ。
半分近くが中古屋で買った、およそ800枚のCDが泣こうってモンだ。
これではイカン、すこしはウチで音楽を聴こう。

ところで、我が家は今、掃除の真っ最中である。
一昨年12月の引越し以来だから、大掃除と言っていい。
ナニしろモノ臭なオレのことだから、掃除には景気付けのBGMが必要だ。
そこで適当に選んだのが、これ。
♂と♀の記号を組み合わせて、The Artist formaly known as Prince と発音するしかなかった頃の Prince のアルバムだ。
どうやら1996年の作品らしい。10年前のかよ(苦笑)。
ファンサイトの情報によれば、このアルバム、2日でレコーディングを仕上げたらしい。
こういう情報は眉に唾つけて読むほうのオレだからして、
「ベーシックのレコーディングに2日で、リハとオーヴァーダブにそれぞれ1ヶ月とかだろ」とも思うが、
アルバム全体がすんなり一気で聴けてしまうのは、やはり、かなり短期間で作り上げたんだろうな、とも思う。
Prince The Artist formaly known as Prince のアルバムですんなり一気に聴けるというのは、
これはこれで稀なことであり、そのせいかアルバムの評価は高くないらしい。
しかし、それがどうした、という気が聴くほどに増してくる。
The Artist … の地元(もちろん、ミネアポリス)のライブハウスで、シークレットで出てきたヤツとヤツのバンドが、
「最近作った新曲だけのライブをやる。アンコールなし」とか言って演奏してるみたいな、そんな感じのアルバム。
豪快無比の哀愁。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする