私の手術は長さ8cmにわたって腰を切り裂いている。さらに腰椎の椎間板を撤去したり、ボルトをねじ込んだりしているため、普通のケガに例えると重傷だ。痛くて当たり前なのだ。
テレビドラマや映画で、刺された人が苦しみながらも歩いたり走ったり頑張っているシーンがあるが、あれは大嘘だ。管理された手術でさえも、この耐え難い痛みである。
手術後の痛みは3種類あった。
1.傷そのものの痛み
2.傷の縫い目の痛み
3.後遺症の痛み
1.傷そのものの痛み
手術後、目が覚めた時点で、手術部位に焼きごてを当てたような痛みがあり、麻酔が完全に切れてくるに連れて激しくなってきた。このため、手術後から翌朝まで痛み止めを投与してもらい何とかやり過ごした。
ところが手術後4日目の夜になって、手術部位の体の奥で疼痛が発生。眠れないほどの痛みになったため、痛み止めを投与され、その後3日間、就寝前に頓服薬を服用した。
この痛みは日が経つに連れて治まってきて、手術後2週間経つ頃にはほとんど気にならなくなった。
2.傷の縫い目の痛み
傷そのものの痛みも辛いが、傷の縫い目の痛みが最も厄介だった。
手術後48時間は寝たきりだったので何も感じなかったが、動き出すと縫合部が引っ張られるような鋭い痛みに悩まされる。日常では感じることのない痛みなので、一度この痛みにさらされると次から体を動かすとき、痛いかもしれないという恐怖で体が緊張し、動かせなくなってしまう。実は緊張すると体に力が入るため、痛みが増幅するのだが…。
咳、くしゃみ、大笑いのときも非常に痛い。
この痛みは抜糸するまで続いた。
3.後遺症の痛み
手術により、ヘルニアで圧迫され、炎症を起こしていた神経が即座に治まるわけではない。私の場合、腰椎4番と5番の部分と下半身全体に痛みがあったのだが、手術後、現在のところ左の下半身に痛みが残っている。また、左足のすねの部分には手術前には感じられなかった逆なでするような不快感(痺れ?)がある。また、仰向けに寝ると移植用の腸骨を採取した部分に鈍痛がある。なお腰椎と右下半身の痛みは、手術後いきなり全快した。
今後、後遺症がどのように変わっていくか、追記していきたい。
【追記 2012年6月7日】
3.後遺症の痛み
6月6日の検診で判明。腸骨採取部分の痛みを述べていたが、私は腸骨を採っていないとのこと。ここでの痛みは、背筋が衰えたため、ボルト等の金属性突起部分が皮膚に近い部分の神経組織を刺激して発生している痛みだそうだ。
【追記 2012年6月30日】
3.後遺症の痛み
左足のすねの痺れはほとんど感じなくなった。しかし、左足の坐骨神経痛は残ったままである。ただし、痛みを感じる頻度は少しずつ減少しているように思う。回復は進んでいるようだ。