第2期市民記者編集委員(以下編集委員)がその任期を終える2月29日、オーマイニュース(以下OMN)から「たねを育てようプロジェクト」スタートのアナウンスがありました。こちらの記事によれば、編集委員の活動内容は、これまで2期6ヶ月間にわたって行われてきたそれとは全く違ったものになります。
活動内容が変わるのに、何故か編集委員の肩書きだけはそのままですが、肩書きまでリニューアルしてしまうと編集委員制度がわずか半年で終焉を迎えた事を自ら認めた形になりますので、OMNとしてはそこまで踏み込めなかったものと思われます。
ただ、編集委員制度が存続したとはいっても、OMNが2月をもってこの制度に一つの区切りをつけたのは確かです。この記事を執筆した可能性が極めて高い平野日出木編集長にもその認識はあるようで、記事冒頭で第2期編集委員が初代編集委員ほど活発な活動を行えなかった理由を分析しています。編集委員が初代から第2期へ引き継がれた時にはそのような分析はありませんでした。折角の機会ですから、記事から該当箇所を引用してツッコミを入れていきます。(引用部分はイタリック体で表示、フォント変更・太字は筆者)
第2期の編集委員には、第1期同様、サイト批評の投稿と週間賞候補のピックアップをお願いしましたが、サイト批評については1期と同じ課題だったため、書きにくい面があったようです。また、編集部サイドから委員就任をお願いしたため、委員の間のモチベーションに多少差があったようにも感じました。
まず、編集部から第2期編集委員に依頼した活動内容が注目されます。編集委員就任時に出されたお知らせによれば、編集委員の活動内容はこのようになっていました。
市民記者編集委員には、市民記者の記事から毎週選び出す「週間市民記者賞」の選出に引き続き関わっていただくほか、紙面・サービス批評、季節感ある企画記事のご投稿などを依頼する予定です。
この箇所は以前のエントリでも引用した事がありますが、結局、編集部は季節感ある企画記事の投稿依頼を行っていなかったようです。その事にも驚かされましたが、考えてみれば、それ以前に「活動内容は第2期がスタートしてから正式に決めます」という主旨のアナウンスが出る事がありえない話です。先日開催された関西カフェの参加者募集においても似たような事が起きていますから、OMNにはよくある話なのでしょう。ですが、見切り発車が当たり前の現状は一企業としてどうなのか、たいへん疑問に思います。
次に、サイト批評についてですが、ネタがかぶるから書きにくいという編集委員側の気持ちは理解できます。しかし、理由はそれだけでしょうか?
以前指摘した事の繰り返しになりますが、結局、第2期の3ヶ月間で編集委員コーナーに掲載された記事のコメント欄に編集部員が登場する事はただの一度もありませんでした。2月に入ってからサイト批評がぱったり途絶えてしまったのは、どうせ何を書いたって編集部からの反応は期待できないという諦めが編集委員の中に芽生えたせいではないかと思えてなりません。
最後に、編集委員のモチベーションについての記述ですが、残念な事にこれもピントが外れています。編集部サイドから就任を依頼するのは、初代編集委員の時と同じ手法です。理由がそこにあるとすれば、この問題は初代編集委員の時から発生していなければおかしいのですが、そのような話は聞いた事がありません。就任してから編集部の対応に呆れてモチベーションを低下させた木舟周作記者の例はありますが、これにしたって編集部からの就任依頼がその理由ではありません。
OMNを外から見ていると、第2期編集委員の間にあるモチベーションの差よりも、初代と第2期の間にあるそれの方が相当大きいと感じられます。初代と第2期の最も大きな違いは、編集部と編集委員がオフラインで意思疎通を図っていたかどうかという点です。編集部と編集委員の関係もそうですが、編集委員間の意思疎通も勝手カフェ等で頻繁に図られていました。
それと比較して第2期はどうだったでしょう。今期は編集委員が日本のあちこちに散らばっていましたから、オフラインでの意思疎通は物理的に無理があります。OMNが初代と同レベルの活発さを求めるつもりならば、直接顔を合わせられない分をオンライン上のコミュニケーションで補う必要がありました。しかし、実際にそのようなコミュニケーションがあったかといえば、それは否でしょう。
第2期編集委員の中には、就任当初は高いモチベーションを持っていたと思われる市民記者もいます。西岡智美記者は、OMNのコンテンツ増加を提案し、その後実際に小説を投稿していました。また、斉喜広一記者は、12月に関西圏で行われるイベントを紹介する記事を就任直前に投稿していました。しかし、投稿した小説を編集部がどのように扱ったかは明らかにされませんでしたし、他の市民記者の記事投稿を促す目的で書かれたと思しきイベント紹介記事もその一回きりで終了してしまいました。
どちらも、編集部の適切なフォローがあれば、モチベーションの維持または更なる向上が図れたのではないかと考えるのは私だけでしょうか?
確かに、第2期編集委員の中には就任当初からモチベーションを欠いていたと判断せざるを得ない市民記者がいたのは事実です。しかし、2月になってからはほぼ全ての編集委員がモチベーションを失っていたようにみえます。
記事には、今期の反省から次期編集委員を自薦・他薦によって募集するとあります。これによって、最初からモチベーションに欠ける市民記者を選んでしまう危険性は低下するのかもしれません。しかし、その意気込みが3ヶ月続くかどうかまでは判断しきれるものではありません。
3ヶ月間の任期中、如何に編集委員のモチベーションを維持し、向上させていくか。
次期編集委員が就任するまでの約1ヶ月間、編集部はこのテーマについて真剣に考えておいた方がいいでしょう。
OMNはどうでもいいから自分の記事が載ればいい記者を引くと
あんまり残りはいないような。
というわけで私も編集委員制度消滅の伏線に1票。
いっそ憲法9条大好きな人材で固めるなら、それはそれでヲチ対象になるかな。
第3期編集委員が決まったら動きがあるんでしょうか?
そうそう、それから、
>委員の間のモチベーションに多少差があったようにも感じました
こんな事書かれた日にゃ、残り1ヵ月にして、第2期メンバーのモチベーションだだ下がりじゃないの? >編集部
でも思い通りになるかなあ。
オマニーは、編集委員としてたねの改善提案を行った林さんとTさんをあてにしているフシがありますね。
>憲法9条大好きな人材で固めるなら、それはそれでヲチ対象に
うーん、どうでしょう。
たねにはその人たちにとって魅力的な記事があまりないような気が・・・
そういえば編集部←→市民記者ホットラインの参加人数が49人から動かなくなって久しいなあ。
>残り1ヵ月にして、第2期メンバーのモチベーションだだ下がり
2月いっぱいで任期切れだから言えたって面はあるでしょうね。
「編集委員」としてのじゃなく「市民記者」というか「オーマイニュースに参加するモチベーション」が下がるんじゃないか?
「編集委員」になったせいで、ヤル気がなくなる人が出てくる(もう出てきてる?)んじゃないか?という意味です。
第2期は任期中から下がっている人が多かった印象はありますけど、中の人がダメを押す必要はないですね。
オマニー独自の分析もいいけれど、編集部として編集委員にアンケートすればいいのにと思います。
問題点も明らかになるし、改善提案が出てくる可能性もあるでしょう。
今のままじゃ例によってやりっぱなしになっているのがいかにも勿体無くて・・・
そうそう、アンケートには「また編集委員をやりたいですか」の項目を添えて欲しいなあ。