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マーラー:交響曲第1番「巨人」

2013-11-03 21:54:14 | CD


グスタフ・マーラー:
・交響曲第1番 ニ短調「巨人」

指揮:レナード・バーンスタイン
ニューヨーク・フィルハーモニック

CBS/SONY: 30DC 767



 楽天の日本シリーズでの勝利おめでとうございます。巨人に対する勝利にちなんで、マーラーの交響曲第1番「巨人」の紹介。こちらの「巨人」はジャイアンツではなくてタイタンの方ですが。

 いきなりで申し訳ありませんが、私はマーラーの音楽をほとんど聴きません。その理由は、長そうだし面倒くさそうだし、という先入観がもたらす純然たる食わず嫌いです。私が唯一持っているマーラーのCDがこの「巨人」ですが、あまりマーラーっぽくないと言われているようです。それだけにマーラー入門には良いらしいのですが、私は今のところ入門する気はないので「巨人」でお腹いっぱいです。

 なんでもこの曲はもともと交響詩として作られて、その時に「巨人」と名付けられたそうです。この「巨人」というのはドイツ・ロマン派の作家ジャン・パウルの「巨人」という小説を読んで感激し、それに由来しているとのことです。この小説は天才・巨人というものを否定したものです。交響詩の時のプログラムとして、現在の第1~2楽章は第1部「青春の日々」、第3~4楽章は第2部「人間喜劇」とされており、さらに第1部には「花の章」という楽章がありましたが、改訂をした最終稿ではタイトルの「巨人」を含む全ての標題と「花の章」を取っ払って特定の意味を持たない純粋な交響曲としました。しかしながら現在でも「巨人」という標題を残したまま演奏されるみたいですね。

 第1楽章は夜明け前のウィーンの森を青年が散策しているイメージ。カッコウのさえずりや狩りのラッパを聞きながらのんびりブラブラしていると、朝日が登り燦然と輝き、う~ん毎日が楽しいわい、という音楽です。第2楽章は3拍子のオーストリアの農民の舞曲で、私が好きな楽章です。このディスクの演奏では3拍子の2拍目を長めにとって、より田舎っぽさを強調しています。まだまだ気ままに暮らしている様子。第3楽章では雰囲気が変わって森の動物たちの葬送行進曲。フランスの童謡「フレール・ジャック」という曲を短調にしたものだそうです(日本では「あーかい、きものの、サンタクロース、サンタクロース」などの歌詞で歌われています)。

 ここまではいいんですよ。第3楽章まではいずれも牧歌的でお茶目で、ひねくれた私も純粋に楽しく聴くことができます。ところが第4楽章は私にはもう堪らんのです。シンバルの一撃で始まり、金管楽器ががなり立てて、「自分は今まで一体何をやっていたんだ!!」と絶叫します(セリフはイメージです)。「何ということだ! こんなことではいけない! 何かを成し遂げなければならない! そうだ! あの時の森で見た朝日を思い出せ!! キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!!! ビッグになるぜよーーーーーー!!」とかそんな感じ(セリフはイメージです)。聴いていて実に恥ずかしいのです(好きな人ゴメンナサイ)。

 そんなんだからこそわかりやすくて入門者向きなのでしょうけど、私には胸やけ気味。「巨人」だけでマーラーを語るな、とマーラー好きは言うかもしれません。それはわかっていますし、ひょっとしたら「巨人」以降の作品の方が私向けなのかも知れませんが、まあいずれ気が向いたら入門してみることにします。



 こちらの第2楽章の動画は同じくバーンスタイン指揮ですが、より本場っぽいウィーンフィルの演奏。ディスク同様に田舎っぽく演奏しています。


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