アラム・ハチャトゥリアン:
・バレエ組曲「スパルタクス」
・バレエ組曲「ガイーヌ」
指揮:アラム・ハチャトゥリアン
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
セルゲイ・プロコフィエフ:
・バレエ組曲「ロメオとジュリエット」作品64
指揮:ロリン・マゼール
クリーヴランド管弦楽団
キングレコード: K30Y 1567
もうね、自作自演のハチャ様がノリノリなんですよ。ズンドコズンドコと微笑ましいんですよ。オリエンタリズムを作った感じは全く無く、即物的に演奏してもこの楽しさですよ。ハチャ様があまりにも楽しくなりすぎたのか、ところどころリズムがビミョーになってますが。
私のお気に入りは「スパルタクス」からは「クロタルムスの踊り」、「ガイーヌ」からは当然「剣の舞」ですが、どちらも全曲イイです。「ガイーヌのアダージョ」は映画「2001年宇宙の旅」でディスカバリー号の中のジョギングシーンに使われています。
プロコフィエフの「ロメジュリ」の「騎士たちの踊り」はソフトバンクのCMなどですっかりおなじみですが、全体として変態的な曲が多いです。「ロメジュリ」に限らず、プロコの曲はどれも変態的ですけどね。キュビズムとも呼ばれるフレーズ途中の強引な転調や、なんか整理されておらず消化不良を起こしそうなオーケストレーションとか。まあそれが魅力ではありますけど。
前半はハチャ様の健康的な音楽、後半はプロコの屈折した技巧派の音楽、というカップリングの妙もありながら、どちらも旧ソ連体制下の音楽というエキサイティングなディスクです。
「剣の舞」といわれていつも思い出すのが上の動画の「クリニカ」のCMです。動画の4:59からのバージョンでは「剣の舞」が使われています。私は当時テレビで一回だけこのCMを観たのですが、一人で笑い転げていました。曲はかなり編集されていて短くなっていますが、映像と曲想がマッチしていてなかなか計算された構成になっています。
クラシックCD紹介のインデックス
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