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西村朗:ケチャ 彩色打楽

2011-03-10 19:50:37 | CD


西村朗:
・ケチャ
・ターラ
・瞑想のパドマ
・レゴン
・ティンパニ協奏曲

パーカッション・グループ72

Camerata: 30CM-89



 たまには日本の作曲家のディスクを紹介しましょう。

 知人が某大学のオーケストラに入っておりまして、10年以上前のある日、その彼が演奏会に行こうと私を誘ってきました。彼はオーケストラで打楽器を演奏しており、その彼の打楽器の師匠が出る演奏会ということでした。その師匠というのがこのディスクで演奏しているパーカッション・グループ72を率いる永曽重光氏であり、演目がこのディスクにもある「ケチャ」だったのです。演奏会には作曲した西村朗氏も来ていました。

 ケチャとはもちろんインドネシアのバリ島の音楽で、複雑なリズムの「チャッチャッチャッ」という掛け声で有名です。そのリズムを分析し打楽器アンサンブルの音楽として再構築したのがこの西村朗作曲の「ケチャ」です。

 演奏会で「ケチャ」が演奏される番になると、パーカッション・グループ72のメンバー4人がコンガ等の打楽器を囲んで中心に向かい合います。その4人がヘッドホンをします。これは恐らくリズムを取るための信号音が鳴らされているのでしょう。4人はマラカスでコンガを叩きながら掛け声を上げて、直線的で複雑なリズムを織り上げます。この4人とは別にティンパニに一人、チャイムに一人の演奏者がおり、中央4人のリズムに曲線的に絡みます。とにかく中央の4人は一糸乱れぬ演奏で、精密機械のようでした。

 当時、このディスクのことは知っていましたが持っていませんでした。でもこの演奏会の後、すぐに買いに行ったのでした。さすがに生演奏ほどの迫力を出すのは難しいのでしょうけど、やはり精密な演奏でした。他の曲も全て打楽器の音楽です。

 西村朗氏は現在「N響アワー」の司会をされています。奈良の秋篠寺にロケに来たりもしていました。そういえば上記演奏会の時、休憩時間に踊り場でぼんやりと煙草を吸っていたのを見てしまいました。N響アワーを観るたびに思い出して笑ってしまいます。


YouTubeにあったバリ島のケチャ。
もともと宗教的な儀式だからでしょうか、不可思議なリズムです。


西村朗作曲の「ケチャ」。
演奏は別のグループですが、こちらは熱血パフォーマンスです。
動画は曲の途中で終わっています。


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