おかもろぐ(再)

趣味のブログ

センセマヤ ─ シルヴェストレ・レヴエルタスの音楽

2010-11-19 19:03:17 | CD


シルヴェストレ・レヴエルタス:
・センセマヤ
・ラジオ向きの八重奏曲
・マヤ族の夜
・フェデリコ・ガルシア・ロルカへの讃歌
・窓
・真面目な小品 第1番
・真面目な小品 第2番

指揮:エサ=ペッカ・サロネン
ロス・アンジェルス・フィルハーニック

Sony Music Entertainment: SK 60676



 中南米の作曲家の音楽はどれもラテンの雰囲気を醸し出しています。その中でも特にラテンの血が大騒乱なのがこのレヴエルタスではないでしょうか。このディスクの中では「ラジオ向きの八重奏曲」などの能天気な音楽もいいし、「窓(ベンターナス)」もかなりキテていいのですが、なんといっても「センセマヤ」と「マヤ族の夜」のマヤ系ムジークですよ!

 「センセマヤ」は蛇を生け贄にする儀式を表した音楽だそうですが、打楽器の7拍子のリズムに乗って、弱音器付きのトランペット、ブーシェ奏法のホルン、弦楽器群が重層的に絡まり合う、密林・猛獣・未開の部族系ズンドコ節です(マヤ文明の皆さん、ごめんなさい)。何度も聴いた後には、考え事をしている時に頭の中でリズムが鳴りだして止まらなくなるので注意。

 一方、「マヤ族の夜」の第1曲の冒頭、歴史ロマンあふれるテーマが壮大に鳴らされてフムフムと思っていると、続いて宴やらロマンスやらの風景となり、そして第4曲「呪術の夜」では打楽器の単調ながら強烈なリズムや、シロフォン(木琴)の白骨のように乾いた信号音が、怪しげな儀式を盛り上げます。金管楽器が咆哮し、即興的な打楽器のソロが受け継がれて行きます。やがてテンポアップし儀式は最高潮に達しますが、ひょっとしたら死人が出ているかもしれません。そして最後に第1曲の歴史ロマンのテーマで締めくくられます。マヤ文明万歳!

 私がこの「呪術の夜」を聴くたびに思い出すのが、漫画「ジョジョの奇妙な冒険」冒頭のアステカ族の儀式です。

ドッギャァーーン
『血は生命(いのち)なり!』
『我はついに手に入れたぞ!!』『永遠の生命を!』
『汝! 私の生命となるか!』『は! 喜んで!』
『生命を吸い取るッ!』
『そして! この石仮面から
 真の支配者の力を手に入れたぞ!』

『族長(オサ)!』
『族長(オサ)!』
『族長(オサ)!』


 なんだか勢いだけで書いてしまいましたが、そにかくそんな音楽なので、人間をやめたくなったらこの曲を聴いてみるのもいいかもしれませんね、などと適当なことを言って終わり。

(注)マヤ文明とアステカ文明は近い地域ですが別物です。時代はかぶっていますが。



 「マヤ族の夜」の第4曲「呪術の夜」の動画ですよ族長! これ聴いて燃えないヤツはマヤ人とは言えないね。あーメキシコ行きたい…。


クラシックCD紹介のインデックス


最新の画像もっと見る

コメントを投稿