大賀池日記

和歌山大賀ハス保存会のブログです。大賀池は和歌山県日高郡美浜町三尾にあります。since1962

花蓮品種総覧 外国の蓮・日本の蓮

2024-03-13 21:30:52 | 京都花蓮研究会
この度、京都花蓮研究会(金子明雄会長)が標記の冊子を出版しました。総ページ数156ページで59ページ
までは各種花蓮の写真が掲載されたされ、冊子というには大部な構成です。



品種一覧に収録された品種は3022種類という膨大な数になっています。同株異名もかなりあるようでその点
にも考察を加えられております。近年いい加減な名前の品種が市場に出回っているようですので、この冊子を
手元に置いて品種の検討を行ってください。一冊3000円(会員価格 会員外は5000円)で京都花蓮研究会のHP
から入手できますが、まだ冊子については購買情報はアップされていないようです。



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巨椋池の蓮図鑑

2017-07-04 21:31:16 | 京都花蓮研究会
この度、京都花蓮研究会様が標記図鑑を刊行されました。
巨椋池はかつて京都の南部、現在の京都市伏見区・宇治市・久御山町にまたがる800ヘクタールあまりの地に存在し、蓮の産地としても有名でした。しかし戦後、食糧生産を支えるべく全域が干拓されて農地に換えられました。
故内田又夫氏や西村金治氏が干拓地を巡りハスの実生を集め育成され、京都花蓮研究会のメンバーによって今に引き継がれていて、その約90種をこのような図鑑にまとめられました。
A4版で36ページ。1冊1000円で販売。問い合わせは京都花蓮研究会へ。表紙のハスは「巨椋の輝」
     
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越前蓮見の旅

2015-07-19 14:57:52 | 京都花蓮研究会
昨日の18日に台風11号の余波が残る中、京都花蓮研究会主催の研修会に参加してきました。
JRの和歌山-新宮間が全面ストップしており、近畿自動車道は和歌山-白浜間が国閉鎖、国道42号線も一部閉鎖される中で5時前に家を出て和歌山
インターにR42と迂回路を使って何とか到達したのが6時半。何とか近畿自動車道に乗れたものの、集合時間まであと1時間30分、果たして間に合う
か?少々スリリングな気分で自動車道を北に走った。幸い激しい渋滞もなく第二京阪に入ったのが7時30分、これからすっ飛ばせば十分間に合うと
思いきや、いつもは空いている道に車が溢れとろとろとしか動いていない。第二京阪口東からようやく車が流れはじめたが上鳥羽の先が閉鎖され出
口が渋滞。もう間に合わないと事務局に電話し最悪の場合出発してもらおうと思ったが、上鳥羽口から京都駅まで2kmと近かったので、10分ほどの
遅刻で何とか八条口の出発地点に到着しました。
すぐに出発したものの、参加者は20名と少ない、聞けば10名は京都駅にたどり着く途中で挫折したようです。私はラッキーでした。


京都駅を出発して2時間半ほどで南越前町の花はす温泉そまやまに到着。わざわざ副町長さんがお出迎えに来てくださっていました。


昼食まで公園内の蓮を、最初職員の方の案内で途中から自由行動で見学しました。道を隔てて蓮田と庭園風蓮池に分かれていて多くの中国や日本の
蓮が栽培されていました。






舞妃蓮。大きな区画が当てられています。リーフレットには「現在東宮御所で花を咲かせている」とありますが、ご献上内覧いただいたところで、分根は天皇に即位されてからでその何十年後です。現在は皇居で栽培されているようです。


「大灑錦」の突然変異株。斑の蓮が先祖返りしたようです。


茶巾絞りのような毎葉蓮の花。


道を隔てて蓮田が広がります。


昼食はそまやま館の花蓮の間でいただきました。お膳の周りが濡れているのは、象鼻杯でこぼしたお酒です。(^^;
はすうどんやはすご飯や蓮根料理が並んでいます。


今回のお持てなしの目玉は巨大象鼻杯です。2m以上の陽山紅の葉で象鼻杯をしていただきました。土管をお酒が流れ落ちてくる感じだそうです。
紙コップは蓮茶です。蓮の花の中に茶葉を入れて香りをしみこませ水出ししたそうで、たいそう手間がかかっています。①はミセススローカム、②は
真如蓮、③は忘れました。


13時30分には花はす温泉をたち、次は福井市に隣接する永平寺町の曹洞宗大本山永平寺です。


永平寺と蓮?私は30年ぶりに訪れる永平寺です。30年前には境内のどこにも蓮は見られませんでしたが、10年ほど前から京都花蓮関係の方の寄進で植
えらはじめたとのことです。吉祥閣の入り口前の6鉢、仏殿前に2鉢に植えられています。冬が厳しいので管理が大変だとのことでした。
吉祥閣前に置かれた鉢植え。

舞妃蓮らしき花です。さすが禅道場に咲く花で凛とした感じがします。


おちょぼ口は明光蓮に似ています。


仏殿前の蓮。右が赤い花、左が白い花だそうです。大きなポリ樽に植えられ土中に沈められています。山間部で気温が低いので平野部より1、2週間
ほど成長が遅いそうです。写真ではわかりませんが右側の鉢に花芽がたっていました。


傘松閣天井絵を見入る参加者たち。230枚の花鳥風月絵の中に蓮絵が5枚ほどありました。




山門に掲げられた額。宝治2年は1248年。永平寺の創建1244年から4年後の掲示になります。


山門には2枚の聯(れん)が掛けられています。



【家庭厳峻  不容陸老従真門入】-永平寺という家庭は、仏祖の家訓に厳しく従う-

【鎖鑰放閑 遮莫善財進一歩来】-この山門は鍵はかからず扉もない、入り口は常に解き放れている、善財童子のような道心があればいつでも、その一
歩を進めて入れるようになっている-
参照 http://matome.naver.jp/odai/2139960758587254001

永平寺を15時過ぎに出発し京都駅には18時20分頃に到着。ほぼ予定通りの行程でした。今回も得るところが多い研修になりました。お世話いただ
いた役員のみな様ありがとうございました。
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京のおもてなし

2014-07-29 23:37:34 | 京都花蓮研究会

先日の27日に京都嵯峨野の大覚寺で京都花蓮研究会の研修会がありました。朝9時から午後2時までの5時間、盛りだくさんの内容でした。従来の研修会は地方へ出向くことが多かったですが、今回は本拠地京都でおこなわれるということで、長尾副会長より実に心のこもったおもてなしをいただきました。

「おもてなし」はオリンピックを招致するさいに滝川クリステルさんがおこなったジェスチャーが一世を風靡しましたが、その根源は千利休の「四規七則」だと思います。今回まさにそれを目の当たりにする思いでした。

http://iroha-japan.net/iroha/C01_accomplish/01_sado.html

中身がたいへん濃いので、少しずつ紹介していくことにします。

大覚寺のある嵯峨野は、史蹟名勝天然紀念物保存法・文化財保護法による史蹟および名勝の指定、都市計画法による風致地区指定、古都保存法による歴史的風土保存地区指定、文化財保護法による重要伝統的建造物群保存地区の指定(「京都・嵯峨野における景色の持続と変容」樋口忠彦、山口敬太)を受けた歴史的、景観的にたいへん優れたところです。

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大覚寺は真言宗大覚寺派の本山である門跡寺院です。

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寺の敷地に周囲1km大沢の池があり、名古曽の蓮が繁茂しています。

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「名古曽」は有名な名古曽の滝に由来します。池を巡る途中に大粒の雨が降りだしたので、そこは見学できませんでした。

藤原公任「滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ

今でこそ繁茂している蓮ですが、これを再生したのが嵯峨芸術大学の真板先生と学生たちなのです。

http://www.akio-maita.com/grasscarp1.html

真板先生から説明を聞く会員。

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説明を受けているのが、本堂にあたる五大堂でそこから濡れ縁(観月台)が池の方に張り出していて、大沢の池の眺望を楽しむことが来ます。手前に松があり、眺望を妨げているようですが、これは遠近感を出すための演出なのだそうです。

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五大堂は東端にある建物で、その西側には嵯峨天皇や弘法大師の尊象を安置した御影堂があります。建物は宸殿に代表されるように平安王朝風な感じです。下の写真は御影堂。

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さすが門跡寺院です。瓦の隅々まで菊の御紋が。

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池の周遊のあと、お寺の見学の前に望雲亭というお茶室に入れていただきました。お茶室からは大沢の池や多宝塔、背後の山々が一体になった素晴らしい景観を堪能することができました。

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茶室で長尾様より茶器や掛け軸等のご説明がありました。器は中国景徳鎮産で日本からの注文に応じて焼かれたものらしいです。

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掛け軸には蓮愛好家のお客人をもてなすためためでしょう、松平定信(楽翁)公の和歌が認められた短冊がかけられていました。

松の色も 花の香りも とりどりに みな天地の まことぞ見る

人数が多いので、御手前ぬきで紙コップで蓮茶をいただきました。

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大覚寺見学からかえって、別室で嵯峨御流華務長辻井ミカ先生に蓮の花の生け花を実演していただきました。実演が始まるまでお抹茶と鶴屋壽さんの「嵯峨のはな」という羊羹をいただきました。とても上品な甘さでした。

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テーブルの上には長尾様が生けられた蓮の花が5鉢置かれていました。花は長尾様が育種されたものだそうです。

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辻井先生がご説明されながら生けるのですが、よどむことなく話と生け花が渾然一体となって進められました。

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嵯峨御流については辻井先生のHPをご覧ください。また蓮を生けておられる動画も配信されています。

http://www.sagagoryu.gr.jp/kamucho

http://mikatsujii.com/summer_movie.html

生け花講習が終わったら、いよいよの昼食です。「泉仙」さんの蓮尽くしの精進料理です。京料理は目で食べるといわれますが、お味もなかなかでした。

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ご飯には蓮の実が混ぜ込まれていますし、糖蜜ときなこの蓮根スイーツもなかなかよろしおした。(^∧^)ゴチソウサンデシタ

あ、そうそう、名古曽蓮ですが、池では花が遠くて撮影できませんでした。ちょうど生け花用にたくさん切ってこられていましたのでその写真をアップしておきます。

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京都花蓮研究会の役員のみな様方、素晴らしい研修会を企画開催してくださりありがとうござました。

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京都花蓮研究会20周年記念誌刊行

2014-03-02 22:28:35 | 京都花蓮研究会

2009年に和歌山へ研修においでくださった京都花蓮研究会は、昨年に結成20周年を迎え、このほど20周年記念誌を刊行しました。私も二本の拙稿を寄稿させていただいています。

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表紙画は中川光年氏によるものです。

内容は三部構成(Ⅰ20年の歩み Ⅱ先達の取り組み Ⅲ蓮の探求)となっており、ページ数は117ページになっています。

京都花蓮研究会は、平成5年(1993年)に結成され、当初は会員18名でスタートしましたが、現在は関西を中心として会員は93名になっています。元来巨椋池の蓮の保存を目的としていますが、蓮の保存活動や情報交換、花蓮普及活動にも取り組んでいます。東京の蓮文化研究と並ぶ日本の二大蓮愛好家団体のひとつです。

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