たそがれ別荘

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ヤリで狩り、びっくりチンパンジー…アフリカで観察

2007-02-23 14:14:05 | 動物
 野生のチンパンジーを観察する研究者。米国の女性研究者は22日、腕力が雄よりも劣る雌のチンパンジーが獲物を狩る必要から、原始的なやりを作りだし、「武器」を発明したとの研究結果を公表(コンゴ=撮影日不明)(AFP=時事)

 【ワシントン=増満浩志】アフリカのセネガル南東部に生息するチンパンジーが、木の枝でヤリを作り、狩猟に使っていることが、米英の研究チームによる観察で明らかになった。

 専門誌「カレント・バイオロジー」(電子版)に22日、発表された。

 ヤリによる狩猟が確認されたのは、チンパンジー35頭が生息するフォンゴリ地区。雌たちが、植物の枝を折り取り、細かい側枝や葉をちぎって、手ごろな長さにした上で、さらに片端をかんだりして鋭くし、ヤリのような形状のものを作った。そして、これを、樹木の空洞などに何度も突き刺したうえ、空洞の中を探る様子が観察された。

 こうした行動は一昨年3月から昨年8月までの間、22回観察され、そのうち1回については、夜行性の小型のサル「ガラゴ」を捕まえるのが確認されたという。22回のうち13回が、昨年夏に集中観察した19日間に確認されたことから、研究チームを率いるジル・プリーツ米アイオワ州立大助教授は「常習的な行動」とみている。

 森林のチンパンジーは、植物のほかに小型のサル「赤コロブス」を食べることが分かっている。同地区は森林よりも食料確保が難しいサバンナ地帯。このため、「雄に比べて非力な雌が、俊敏なガラゴを狩る道具としてヤリを作ったのではないか」と、プリーツ助教授は推測している。

(2007年2月23日14時14分 読売新聞)


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