そういえば・・・

母の脊髄梗塞回顧録

ぼやき

2010-12-03 09:02:53 | 昔の日記
おっちゃんのHPで、リハビリをやり過ぎて、他の疾患を発症して
寝たり起きたりの生活になってしまった若い女性の話が載ってました。

リハビリは(筋肉や神経を)育てるものなんだけど、
彼女は、昔のように出来ない自分が許せなくて、自分を壊そうとしていたのね(涙)

完全に治るというのは、水面に写ったお月さまを取ろうとするようなものなのかなぁ。
今の医学では、完全にというのは、かなり難しいと思います。
私の勝手な想像ですけど、再生医療が実用化されて、
例えば、9割方治ったとしても、多分、完全ではないと思う。

今でも、見た目「どこが悪いの?」と思うような人もいるわけで、
そういう人でも、やっぱり痛みや直腸膀胱障害は抱えているんですよね。
社会復帰できても、上の二つは抱えたままなので、それぞれの
不便や不安がある。痛みが酷いと、眠れても眠れなくても
精神不安定にはなるしなぁ・・・。
それに、将来の事とか、今まで頑張ってきた人生とか、
色々な事が交錯しているんでしょうね。

頭まである電動車椅子をあごで操作していた、悟った仙人のような
あの人に聞いてみたいなぁ。
あの人は、「リハビリなんて考えた事は無い。人工呼吸器がはずれる事だけを
考えていた」と言ってたし、多分、書き込んでこないだろうな(おっちゃんの方ね)
バラしてごめんなさい~。個人情報に関わるようでしたら削除しますよ。

母もリハビリの途中で腰を骨折(すべり症)した事があるし、
あろうことか、転んで大事な足を骨折してしまった人も、仲間で何人かいるけど、
やっぱりショックだっただろうなぁ。
母なんかは、甘えん坊で、人の愛情を食べていける人なので
自罰的な事はしないけど、頑張って頑張って、頑張り過ぎて体を壊すって
かなりショックだったと思う。

重い人の絶望、一見、軽い人の手の届きそうで届かない葛藤・・・
私にはわかりません。

新しい人生を生きて欲しい・・・なんて綺麗事を言っても、
人ごとだからそんな事を言えるのよ!!! と言われるのがオチで^^;
頑張れといってもプレッシャーになるだけだし、何も言えない。
・・・私もただぼやくだけで、何もならないのでした。





3代目の装具を作り損ねた話

2010-12-03 00:30:21 | 現在の日記
なかなか本編が進まない! すみません。

2010.10月
病院の先生が「そのままスポーツが出来そうな、新しい装具があるよ」と
教えてくれたので、インターネットで調べてみました。

写真を見ると、カーボン製のプレート(?)が足に沿って1本ついているだけの、
かっこいい物なんです。足首に巨大なジョイントが無いので、もしかしたら
普通のおしゃれな靴が履けるかもしれない!
早速、東京の業者さんにメールで資料を送ってもらいました。
足底が柔らかいので、足裏の踏み返しが出来るそう。
母は、歩けるとはいえ、かかとにしか力が入りません。こんな装具をつければ、
もしかしたら、爪先に力がつくのかもしれない・・・。


そんな希望を持ちつつ、病院に出入りしているいつもの装具屋さんに
パンフレットを見せた所、母には難しいという事でした。

○既製品の為、例えば、ふくらはぎに合っても、足首に合わなかったりすると
じょくそうになりやすい。
○足首が横に行っても支えきれない。
○膝から下のひ骨神経麻痺(だけ)の下垂足の人には良いけれど、
母は他の神経も麻痺しているので、厳しい。
○爪先に力を付けたいのなら、一番最初の、ジョイントの無いL字型の
シンプルなのが一番つきやすい。ただ坂道は大変。
○普通の靴を履きたいなら、足首まである固い靴でも良いけれど、
どこかに当たると、じょくそうが出来やすいので、気をつけること。
(そもそも、足首がふらついているから、背の高い靴は入らないと思うけど)

スポーツ選手や義足の人が、カーボン製のを使ってますよね?と聞いたら、
野球の○○さんは、型を取って作ってある特殊な物。
義足の人が似たような形のを使っているけれど、足が無いだけで
他の部分は正常だから使える。

○装具は型を取ってオーダーメイドで作るのが基本。
装具に足を合わせる物は、あまりすすめたくない。
母が今使っているシリーズの会社の、別の部門がやっているのだけど、
あまり知られていないし、もしかしたら、扱ってはいるけれど、
よく知られていない(宣伝に力を入れていない)ということは
お勧めの物ではないのかもしれない?

○「おしゃれな靴を履きたい」というと、オルトップ型の足裏の2/3までしかない
小さな装具の見本を履かせてくれました。カーボン製の物と、踏み返しは
ほぼ一緒だという事で、試しにリハビリ室の階段を
登り降りしてみたのですが、下りの時に爪先がひっかかってしまいました。
危険だということで、ボツ。
という事は、たとえぴったり合ったとしても、やっぱり厳しいという事でした。

うちの母は、杖2本で歩けるし、左は足首も上がるし、
もっと軽いと思っていたんですけど、現実は厳しかった!
帰り際に母に聞こえないように「足のむくみもあるので
おしゃれな靴は、あきらめた方が・・・」と耳打ちしてくれました。
可哀そうだけど、当分は、リハビリシューズだなぁ・・・。