ブログ、巨人軍。

頑張れ、ジャイアンツ!
頑張れ、日本のプロ野球!

イチローチルドレン2

2009-06-14 01:23:53 | 2009年シーズン

小笠原、ラミレスの3番4番がチームの柱になっているおかげで、
今までジャイアンツに最も欠けていた「打線のバランス」が整ってきた。
このふたりの存在が、チームのバランスを健全にしている。


チームの総体的な力をこのふたりが引き上げているという事実を、
ベンチに座る選手の顔ぶれが示している。
坂本、亀井の登場もさることながら、
松本、工藤ら小技のつかえる彼らを適所に据えることが出来たのも、
強い3番4番がいてこそである。

彼らの揺るぎない存在が、チームの底上げに繋がった。
それは彼らの存在と共に台頭しはじめた若手の躍進が象徴している。
中心に据わる選手がしっかり仕事をすれば、その周りの役割もより明確になってくる。
それは彼らを活かす選手、彼らにつなげる選手の持ち場がしっかりと確立されたことに繫がる。

もちろん、それを演出する監督の力、あるいは育成から這い上がった山口、松本らの実績も見逃せない。
とにかく、脇を固める選手らの必要性が俄然、高まったのは事実だ。

そして、脇を固める若手野手陣の質を高めたもうひとつの要因が、
WBCでの活躍に象徴されるイチローの存在ではないか。

大リーグにおけるイチローの仕事は、日本野球の技術の高さを世界中に知らしめ、
さらに、今年のWBCでの日本チームの戦い方も、少なからず、世界の各チームに影響を及ぼしたろう。

どんなカタチでも安打にするイチローの技術、あるいは粘りは、
いっしょにWBCに参加した亀井だけでなく、日本で見ていた若いプロ野球選手たちにも刺激を与えたはずである。
そんな流れを敏感に察知し、ジャイアンツの若い選手たちもいち早く反応しているように見える。
野手の間に転がして、どうにかヒットにしようとする粘り強さ。
現在1軍に定着している松本、工藤を追随するように、ファームでもそういった特徴に磨きをかける選手は多い。

2年目の高校生ドラフト1位・藤村、仙台育英から今年入団したルーキー橋本はその代表だ。
ふたりとも小柄で足が速い。内野、外野と守備位置は別だが、チームの中で両者がライバルになることは必至である。
ファームの試合を何試合かテレビで観戦し、このふたりのセンスが目についた。
どうにかヒットにしようとする粘りがある。

藤村はケガをしていたようだが、、強い打球を打つための身体づくりも必要になってくるだろうか。
藤村と同じように小柄な橋本だが、彼のバッティングにはそれを感じさせない強さがある。

ただ、この2人にしても、先にあげた松本、工藤にしても、
ボールをバットに当てる器用さだけでとどまってしまうと、
どうしても非力さの方が目立ってしまう。
器用さに、粘り強さにも、力強さは不可欠だろう。

小笠原、ラミレスの存在と、イチローの示した方向性が、今、ジャイアンツの新たな礎になろうとしている。






イチローチルドレン1

2009-06-13 14:24:07 | 2009年シーズン

WBC以降、投稿が途絶えてしまった。
開幕からここまで順調に首位の座を守るジャイアンツ。
何位だ、何ゲーム差だ、などと騒ぐのはまだ先の話。
前半戦と、昨日CSで放送していたファームの試合を久々に観戦し、
このところ感じていたことや、目を引いた選手などについて書きたい。


今シーズン前半のジャイアンツにおける戦力の比重は、圧倒的に打に偏っている。
「上原の抜けた穴」は、ここ数年の上原の成績以上に意外と大きい。

内海、高橋ヒサノリの状態と成績は通年どおりだろうか。
年間通して圧倒的な安定感というシーズンはそうはない。
一昨年のヒサノリはシーズン通して安定していたが、昨年は例年の成績だった。
内海は試合によって相変わらず波が目立つ。
グライシンガーは不調なのか例年通り安定していると見たらいいのか、正直言ってよくわからない。
ここまでの成績と内容を見る限り、成績は良いとしても内容はいまひとつ。
彼は元々こんなもんだろうと言ってしまえばそれまでだが、今シーズンに昨年までの信頼度はない。

東野は内容以上に勝ち星に恵まれない。
いいピッチングを辛抱強く続けているから、シーズンが進むにつれ勝ち星もついてくるだろうが、
いまひとつ、勢いが感じられない。

おくれて出てきたゴンザレスの抜群の安定感。
相変わらずクルーンはいつもの調子で、らしさでいえば変化はない。
マイケル中村はどうなのだろうか。
今の段階で、前年までの成績と現状のピッチング内容を比較するのは早急なのか。
もともとよく知らないだけにもう少し静観したい。

打撃陣は、小笠原、ラミレスの存在感に引けを取らないほど、若手が台頭してきた。
1番に定着している坂本は、今の成績が彼の成長の証だ。
坂本については、今シーズンのタイガース戦で解説を務めていた前タイガース監督・岡田氏のコメントを引用したい。
チャンスの場面で追い込まれた坂本の対応をみて、しきりに坂本の成長を口にする岡田氏。
昨年までとはまったく違う、飛躍的な成長を感じると驚きを隠さない。
結局その打席でタイムリーを放つことまで予想して、そのとおりになる。
昨年、相手チームのベンチから見ていた元指揮官の目による印象的なシーンだった。


そしてもうひとり、大きな成長を見せたのが亀井である。
彼が今シーズン、バッターボックスに立つのを見ると、
野球選手としてひとまわり大きくなったことをひしひしと感じる。
それは明らかにWBCへの参加がもたらした効果とみる。
さらに言うと、イチローを間近で体験できたことが大きかったのではないか。

イチローのバッティングに取り憑かれたろうか。

亀井も、ホークスの川崎同様に、間近でイチローを体験して何某かを掴んだ、
イチローチルドレンのひとりと言えるだろう。