大田泰示4番でいいんじゃないか。

8日のドラゴンズ戦は、亀井の喪失感を励ましてくれるような勇気溢れるスターティングオーダーだった。
それがベストかどうかは別にして、結束力を高めるにはとても効果的な打線に感じた。

長野、橋本、坂本、阿部、村田、高橋、井端、實松…。
とくに高橋、井端、實松のくだりがいい。
長野1番もいい。
坂本3番も。
今の打線なら阿部の4番がもっとも収まりがいいように感じる。
打つ、打たないで言ったら、ほぼみんな4番は厳しい現状。
ならば阿部でいい。
並んだときに、いちばん見栄えがいいし、雰囲気も出る。
常々書いているように、ロペスも大事な選手であると信じている。
しかし、こんなときは、すべて漢字、というのが沁みたりする。
ヨシノブ、井端はとくに沁みる。

で、話は高橋由伸に及ぶのだが、6回に打ったあのホームランには、現役感バリバリの力強さを感じた。
ボールだったろうが、内角の、あの高さのストレートを、あんな打ち方でホームランにするのか。
これまで見たことのないような驚きのスイング。

打撃といい、守備といい、ここにきてキレが増してきた。
それは体型からも感じられる。
今季、開幕から感じていたことだが、少し身体が大きくなったか？という思いでヨシノブを見ていた。
決して、太った？ なんて口がスベっても言わない。
顔がまん丸だった、なんて思ってもいない…・

ともかく、夏場に入り、キレが増してきたヨシノブ。
お腹のあたりがスッとして、頬のあたりがシュッとなった。
球団の代打の打点記録なんていってる場合ではない。
このまま出続ければ3割打つ。
そして昨年の成績をすべて上回る。
昨シーズンは68試合に出場し、165打数50安打、打率.303、本塁打10本、打点34。
今季ここまで60試合出場で、77打数21安打、打率.273、本塁打4本、打点22。
出続ければ必ず上回る。
必ず打つ。
そんな顔になってきた。


シュッとなったといえば、セドンもファームでずいぶん汗をかいたのだろう、かなりシュッとした。
なんだか毛を刈られて細くなったなんかの動物みたいに痩せて見えた。

先ほど並べたスターティングオーダーの中でキャッチャー・實松というところもキモである。
セドン・實松バッテリーの相性の良さについては感じるところがあったので何度か書いたことがある(※)。
セドンはこれまで一軍の試合でもファームの試合でも、
いいピッチングをしたあとのコメントで必ず實松のリードを称え、
相性の良さを認める発言をしている。
この試合の後のコメントでも 「何より實松との息がピッタリ合った。
信頼して身を委ね、狙ったところに投げられた」 と、
相変わらずのアツアツぶりを披露した。


6回の本塁打、四球と続けた場面は、まだいけるようにも見えたけれど、無死でもあったし、
その後が3番からのクリーンナップだったことを考えれば仕方のない交代だったのだろう。
もともと実績も実力もある投手であるが、原監督の 「彼は初対戦ではいいものを出すので、
この次からスタートになりますけど二度目、次が大事だと思います」 が堅実な評価なのだろう。
ファームでもいい時とそうでない時がそれなりにキッチリ出ている。

セドンはもう少し後のほう、シーズン大詰めのここぞで昇格を勝手に思い描いていたが(※2)、
先発投手が手詰まりになっているここいらで活躍してくれれば言うことはない。
菅野はもうひと回りローテーションを外すのだろうか。
大ごとになっていなければいいが。


ところで昨日、左足の軽い肉離れで登録抹消された亀井。
スポーツ紙の記事によると、
トラブルが起きたのはどうやら二塁からホームへ走っている間のことらしい。
原因は、てっきりホームでのクロスプレイだと思い込んでいたので、
昨日は何度もリプレイ映像を見ながら検証していた執筆人。
興奮気味に見当違いな記事を書いてしまった。お恥ずかしい。
そうはいっても亀井が軽い肉離れを負って、
復帰までに2、3週間はかかるという事実はいっしょ。
やり切れない気持ちに変わりはない。


それはそうと、なんで藤村まで抹消されてんだとか、
それに関しては、この際つべこべ言わない。
せっかくいい状態で上がったのに…、と、それくらいは言いたい。
それでも、それ以上は言わない。
なぜならガチャガチャと入れ替えがあった中に大田がいて、
その大田がヒット打ったから。
4番がなかなか据わらないなら、大田を試しに据えてみてはどうだろう。
ヒット打ったことだし。
調子が云々のタイプでもなく、もともとお調子者だから、
調子に乗せれば調子に乗っかって突っ走ってくれるかも。

突然、一軍の4番に据えれば大田の潜在的なエリアから新しい何かが顔を出すかもしれない。
どうせならそこまでやってみればいいのに。
ファームで4番打ってるんだし。
大田は4番バッターなんだから。