暇人短剣符

暇人の日常散策、世界中の友との再会を夢見て日々上昇中。

No T.L.C.

2006-07-12 23:55:05 | Costa Rica 旅史
Taco Bellで満腹になりました
このモールに行くまでに写真を見せたのですが、そこでわたくしがインペリアルを飲んでいる写真があったのでお酒をみんなで飲むことになりました。
Tはハイネケン、わたくしはピルセンを買いました。

家に帰ってほっと一息。プシュッ
ビールを飲みながら話を始めました。そう、前回お話しましたNo T.L.C.の写真について聞くことになりました。
「この写真のT.L.C.ってなんなの?」
T「Tratados de Libre Comercio. これは対米の自由貿易協定のことだよ。」
この国の大統領選挙が最近行われ、新しい大統領が選任されました。新しい大統領は対米の自由貿易協定に調印しました。それを、国民が非難しているというのです。
「なんで非難しているんだろ。」
T「規制緩和でアメリカの巨大モールや工場が堰を切ったように乱立すると、個人商店や一部政治家にとっては大打撃だからだよ。」
「ああ、みんなスーパーに行ってしまって商店街が廃れてしまうみたいなものか・・・」
T「でも、そういう外資企業の大半は労働の人件費が安いこの国の人材が魅力的だから参入するはずなので、現地人を採用することで雇用問題が改善するはずだ。」
「でも、そうなると内需産業がどんどん衰退していくよね。コロンが弱体化していくんじゃないの?」
T「うん、そう。だから国内のお金を持っている人たちの間では既にドル建てが加速しているんだ。」
なんと・・・そんな様相がこの3文字にこめられているとは。
「ドルへの依存が強くなってくなんて、パナマのような状況になってしまわないか心配だねぇ」
パナマは昔、コロンビアの一部でした。しかし、ここが運河として最適であるがためにアメリカに目をつけられることになります。運河は海運貿易の最重要インフラで、ここを所持するとかなり有利に貿易を行うことができるのです。アメリカは、コロンビアの運河建設予定地域にいる独立を目標とする革命家と接触し武装部隊に対してジャブジャブと武器や資金を援助し、アメリカに対して有利な運河の利用条件や貿易の協定を結ぶ国を間接的に作り上げました。それがパナマの歴史です。
この国に行く前に、中米各国の歴史は簡単には学んでいました。
T「・・・サンホセに行く途中、谷間にプレハブでできた集落があるのに気付いた?」
「う~ん、多分。」
T「あそこに住んでいる人たちは、この国の人ではないんだ。」
「どういうこと?」
T「北の隣国N国の難民だよ。」
・・・
T「昔警察が無い国だったっていっただろ?治安が悪くなったのは難民が来たからだという人もいるんだ。N国では昔の内戦によって大量の難民が出て、そのときこの国にも流れ込んできたんだよ。そして、水道代がかからない川辺で暮らしているんだ。」
(そういえば、谷間には川がながれていたなぁ。そういうことか。電気は無いわけだ。)
T「そんな状況でN国は難民の一家族に対して家を一軒与えるように要求してきたんだ。」
「そんなむちゃな。先の話だと内需産業が衰退して生活苦に陥る人もいるだろうに、国としてそんな余裕はないだろう。。」
T「うん。でも、家を与えない場合N国は多くの難民が住んでいる北のほうの河川一帯を占領すると圧力をかけてきているんだ。」
「んなばかな・・・むちゃくちゃだけど、この国は軍事力を持たないからそういった圧力に対抗できないね有事の際には軍を持つことができるから、その特例を発動するのかな?」
T「見ての通り、そんな戦争をおっぱじめるようには見えないだろ?この国の人たちはみんな信じてるんですよ、アメリカが守ってくれると。」
(なるほど、それが自由貿易化協定とつながってくるのか・・・)

どこかの国と似たような状況ですね。というかど発展途上経験のある資本主義国は国もそうなのかもしれません。
一枚の壁の落書きから多くを学び知り、そして一夜が更けていきます。名残惜しい時間が過ぎていきます。


明日は、ポアス火山、滝、クルーズのツアーです。自然を満喫しますよ!

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