一本の絵画

むむむ・・・神経を尖らせて物色を続けていたわけですが、これら民芸品の中でもまだましかなぁという物がありました。
それは、鳥の羽に描かれた絵です。絵はこの国の特徴であるハチドリやイチゴヤドクガエルをモチーフにしたものが多く、手作りの雰囲気がありました。
でも、そこからは絵心の問題。美しい絵がなかなか見つかりません。中には自分でもかけそうな、かな～りいい加減なものもあります。そこでひとつの露店の絵に目が留まりました。



わ、すごく小さい絵だ・・・

よ～く見てみると、繊細に絵が描かれていて他の店とは比べ物にならないぐらい心惹かれるものがありました。
お店の奥を見るとなにか誇らしげに表彰状のようなものが飾ってあります。



（おお・・・あれはきっとここの絵師が受けた誉れ高い賞の証に違いない。よし！是非ここで絵を手に入れよう）

「¿Que vale?」（いくらよ？）
露店のおばさん（以下、露）「cinco miles.」（5000コロンだよ。）
「ci...¿Perdón?」（ちょｗｗなんて？ビキンビキン）
露「cinco miles.」（5000コロンっていってんじゃん。）

隣の店では1500コロンとかで売っているのに、なんという値段！さすが受賞した画家の作品は違いますねでも、諦めません。

「¿descuento, por fa?」（まけてくれたら、今日はいいことあるかも。）
露「No.」（いやじゃ。）
「¡No gracias!」（むきょ～～まったく聞く耳持たずかぁ！もう知らないぃ！）
てくてく・・・といって別の店を行きますが、やはり繊細な絵はこの露店にしかありません
・・・というわけで一巡して同じ店にｗ

露「・・・・・・」（なんだ、この人。また来たわ。冷笑）
「Si compro dos, ¿me hace un descuento?」（ふ・・ふたつでどうだっ！）
露「No.」（いやですよ。）
「¡No gracias!」（ありえない！）
ぷんぷん　とことことこ・・・

なんて人でしょう！１コロンもまけてくれないなんて！ガイドブックでいっていた通りまけるという文化がないようですね！（素直に払えばいいのに・・・）
ぐるぐるぐる・・・・巡回

露「・・・・・・」（あきれている。）
「ocho mil Colones para dos.」（ふ・・・二つで8000コロン。スンスン）
露「・・・・・・OK.」（国に帰りなさい。）

という壮絶なやり取りにより、素敵な羽根の絵画を手に入れることが出来たのです
う～ん、ハチドリの絵とケツァールの絵（念のため）のもの併せて２枚購入しました。いい買い物をしました
「ところで、あの飾ってある賞状は何ですか？」（実は観光街なので英語も通じました）




露「ああ、あれかい？あれは出店許可証だよ。」

「・・・・・・・。」

よく見るとほかのすべての店にありました。勘違いこわい。

その他雑貨を物色し、民芸品の市場を後にしました。

気がつくと約束の時間まで１時間足らずになろうとしていました。

つづく・・・