晴耕雨読とか

本読んだり、いきものを見たり。でも、ほんとうは、ずっと仕事してます。

『フライフィッシング教書』

2007年12月31日 | 
実家から本もごっそりと持ち帰ってきた。

文庫とか新書が中心だが、『フライフィッシング教書』(シェリダン・アンダーソン/晶文社出版)も持ち帰る。この前、復刻されているのを見つけてびっくりしたところ。

うう、本当になつかしい。ぱらぱらと開くと、赤線とか入っていてびっくり。しかも、マナーが悪いほかの釣り客に「石を投げる」ところだったりする。最高だ。赤線を入れたおそらく中学生の私も、そんなことが載っているアニュアル本も。またじっくり見よう。しかし、釣りも好きだけど、釣りの本の方が好きなのはどうしてだろうか?

そのほかには、なつかしの冬樹社の『原野を楽しむ』(芦沢一洋)とか『時を超えた旅人』(コリン・フレッチャー)とか。いやー、なんかつらいときに読み返そうっと。

ヴェルヌ

2007年12月30日 | 
昨晩、『海底二万里 下』(ジュール・ヴェルヌ著/岩波文庫)を読了。

生き物のうんちくが炸裂し、結局最後まで明かされないネモ船長の人類に対する激しい憎悪と葛藤があいまって、なかなか読み応えあり。

登場する生き物の分類に関して、今も本当にそうか確認してみよう……なんて思いを忘れさせるヴェルヌの博学っぷりに驚嘆すること間違いなし。ま、日本近海の海底でオオサンショウウオが出てくるのはご愛敬としても、これだけ生き物の名前が出てくると、訳者もたいへんだったろうなあ……。

個人的には、ノーチラス号内にある壮麗な美術館というか博物館のような広間のところを読んだとき、ふとスヌーピーの犬小屋を思い出した。これが分かるのは、おそらく私だけか? 確かスヌーピーの犬小屋の中には、ビリヤード台とか、誰か有名人の絵画とかそんなものが飾られていたのだ。子供のころそれを読んで、いったい小さく見える小屋の中がどんな風になっているか嬉々と想像したものだ。その点ではノーチラス号と同じなのだ。

今となっては、「いやいや、そんなもの入らないから……」という突っ込みをしないのが、ヴェルヌにせよ、ピーナッツ仲間にせよ、それが大人のたしなみというものだ。訳者の朝比奈さんは、このことについて訳者あとがきでもっとかっこいいことをお書きだが、しょせん私はその程度だ。ネモ=スヌーピー。おばかでかつ失礼な落ちで恐縮です。

さて、一方、なかなか読了しないのがケルアックの『オン・ザ・ロード』。鳴り物入りで刊行された世界文学全集の第1冊目だが、これはどんなもんだろう?

こういうのも読まなくちゃと思って2600円も出したのに、なかなか進まない……。
“心が自由に脱線”できないからおもしろくないのか、池澤さんに答えてほしい……。厳しいんじゃないか、河出書房新社。