今日(12月10日)、NHK教育テレビの 「ハートネットTV」 という番組で、 Our Voices 僕たちが選んだ「結婚」 という特集が放送されました。
実に良質な番組だなあと、僕は思いました。
いろいろな人に見て欲しい。そして、これをもとにして、自らの頭で考えて欲しい。
同性愛の当事者も、そうでない人も。
※ 見逃した方、来週12月17日(月)の13時5分~13時35分に再放送があるので、そちらでどうぞ
数年前、「ハートネットTV」の前身番組にあたる「ハートをつなごう」へ、ゲイであることをオープンにして実名で出演された1人の男性(中村さん)。
彼はあの放送の後、オランダへ渡り、パートナーを見つけ、今年の10月に挙式に至ったようで、今回の放送はそれについてのドキュメンタリーという内容です。
東京や大阪のような大都会ならばともかく、田舎(彼の場合は離島)の閉鎖的なコミュニティの中で、ゲイであることをオープンに生きるということは、相当に苦難の道であったようです(僕は、《 想像通り 》と思ってしまいました…。誠に残念なことですけれど)。
結果的に、中村さんは日本で自分の居場所を見つけることが出来ず、オランダへと渡ったわけです。
その辺りの経緯も、今回の番組ではしっかりと描かれています。
オランダは、世界で初めて、同性婚を認めた国。セクシャルマイノリティに関しては最先進国といってもいいと思うし、日本と比べれば息苦しさは断然少ないのかなあと感じました。
そんな国でも、かつては同性愛は「障害」や「病気」や「異常」や「変態」などと見なされるものだったんですけどね。その辺りのことは、中村さんのパートナーの男性(中村さんより35歳年上で、現在70歳の方)が語っていました。
同性婚が認められるようになって10年以上が経過した今でも、例えばイスラム教徒の方など、同性愛に否定的な方はいらっしゃるようで、その様子もしっかりとカメラで捉えていました。
そのシーンは、中村さんが通っている語学学校でのものでした。
中村さん 「僕は10月2日に結婚します。相手は紳士。男性なんだ」
(イスラム圏から来た)男性 「男と男!? それは良くない。普通は男と女だ。そして子どもが出来る。男と男は病的だよ」
(語学学校の)先生 「あなたが反対する理由を聞かせてください」
男性 「イスラム教の神は…」
先生 「アラー?」
男性 「そう。アラー。アラーも禁じています。男と女が結婚して子どもを作る。そして世界が継続するのだと」
先生 「わたしには息子がいます。もう15年間も男性とパートナーとして一緒に住んでいます。彼らはとても幸せです。同じ屋根の下に暮らしていて、彼らは病気ではありません」
男性 「でも、しかし…」
敬虔なイスラム教徒やキリスト教徒の方の場合、この男性のような考えを持った方が多いように思います。
そして、宗教のことが絡むと、理解して貰うのはむつかしいと僕は考えています。特に、一神教の場合には。
少しだけ宗教と同性愛のことについて、僕の個人的な考えを書いておくことにします。
僕自身は有神論者で、神を信じている立場です。なおかつ、同性愛者です。世の中にはそういう人間もいます。いや、いて当然なのです。
そして、神の前に立ったとき、異性愛者だろうと同性愛者だろうと同じなんだと僕は信じています。神は等しく愛を注いでいると思います。そこに分け隔てなど全くないと思っています。
そして、子孫繁栄と言うことに関して。同性愛者はいつの時代にも、どこの国にも、必ずある一定の割合で存在しています。それでも、人類は増殖を続けているのです。これはもうれっきとした《 実験結果 》です。同性愛者が自分に正直に生きたとしても、人類は増え続けると、僕は思っています。なぜなら、同性愛者は、人口の数パーセントしかいないからです。
ただ、宗教とか信仰といったものは、結局は個人の心の問題なので、理屈だけでは如何ともしがたい部分があると思っています。ホントは、そういう部分も含めて乗り越えて、互いを認め合い、共存・共生できるようにしていきたいんだけど、でも相当難易度は高いと思います。
さて、番組の最後は、今回の2人の結婚式のことと、そのことを日本の放送局がドキュメンタリーとして放送することを取り上げた、オランダの新聞の引用でした。なかなか印象的な文面でしたので、引用しておきます。
日本では2人が「ゲイ」であることが問題になる。オランダで問題になることがあるとすれば、それは2人の「年齢の差」だろう
番組の公式サイト には、中村さんご本人が書かれた記事へのリンク等も張られています。興味のある方はぜひそちらもご覧ください。
今回、良質なドキュメンタリー番組が放送されたことを、1人のゲイとして、嬉しく思います。
同性愛(ノンアダルト) ブログランキングへ
実に良質な番組だなあと、僕は思いました。
いろいろな人に見て欲しい。そして、これをもとにして、自らの頭で考えて欲しい。
同性愛の当事者も、そうでない人も。
※ 見逃した方、来週12月17日(月)の13時5分~13時35分に再放送があるので、そちらでどうぞ
数年前、「ハートネットTV」の前身番組にあたる「ハートをつなごう」へ、ゲイであることをオープンにして実名で出演された1人の男性(中村さん)。
彼はあの放送の後、オランダへ渡り、パートナーを見つけ、今年の10月に挙式に至ったようで、今回の放送はそれについてのドキュメンタリーという内容です。
東京や大阪のような大都会ならばともかく、田舎(彼の場合は離島)の閉鎖的なコミュニティの中で、ゲイであることをオープンに生きるということは、相当に苦難の道であったようです(僕は、《 想像通り 》と思ってしまいました…。誠に残念なことですけれど)。
結果的に、中村さんは日本で自分の居場所を見つけることが出来ず、オランダへと渡ったわけです。
その辺りの経緯も、今回の番組ではしっかりと描かれています。
オランダは、世界で初めて、同性婚を認めた国。セクシャルマイノリティに関しては最先進国といってもいいと思うし、日本と比べれば息苦しさは断然少ないのかなあと感じました。
そんな国でも、かつては同性愛は「障害」や「病気」や「異常」や「変態」などと見なされるものだったんですけどね。その辺りのことは、中村さんのパートナーの男性(中村さんより35歳年上で、現在70歳の方)が語っていました。
同性婚が認められるようになって10年以上が経過した今でも、例えばイスラム教徒の方など、同性愛に否定的な方はいらっしゃるようで、その様子もしっかりとカメラで捉えていました。
そのシーンは、中村さんが通っている語学学校でのものでした。
中村さん 「僕は10月2日に結婚します。相手は紳士。男性なんだ」
(イスラム圏から来た)男性 「男と男!? それは良くない。普通は男と女だ。そして子どもが出来る。男と男は病的だよ」
(語学学校の)先生 「あなたが反対する理由を聞かせてください」
男性 「イスラム教の神は…」
先生 「アラー?」
男性 「そう。アラー。アラーも禁じています。男と女が結婚して子どもを作る。そして世界が継続するのだと」
先生 「わたしには息子がいます。もう15年間も男性とパートナーとして一緒に住んでいます。彼らはとても幸せです。同じ屋根の下に暮らしていて、彼らは病気ではありません」
男性 「でも、しかし…」
敬虔なイスラム教徒やキリスト教徒の方の場合、この男性のような考えを持った方が多いように思います。
そして、宗教のことが絡むと、理解して貰うのはむつかしいと僕は考えています。特に、一神教の場合には。
少しだけ宗教と同性愛のことについて、僕の個人的な考えを書いておくことにします。
僕自身は有神論者で、神を信じている立場です。なおかつ、同性愛者です。世の中にはそういう人間もいます。いや、いて当然なのです。
そして、神の前に立ったとき、異性愛者だろうと同性愛者だろうと同じなんだと僕は信じています。神は等しく愛を注いでいると思います。そこに分け隔てなど全くないと思っています。
そして、子孫繁栄と言うことに関して。同性愛者はいつの時代にも、どこの国にも、必ずある一定の割合で存在しています。それでも、人類は増殖を続けているのです。これはもうれっきとした《 実験結果 》です。同性愛者が自分に正直に生きたとしても、人類は増え続けると、僕は思っています。なぜなら、同性愛者は、人口の数パーセントしかいないからです。
ただ、宗教とか信仰といったものは、結局は個人の心の問題なので、理屈だけでは如何ともしがたい部分があると思っています。ホントは、そういう部分も含めて乗り越えて、互いを認め合い、共存・共生できるようにしていきたいんだけど、でも相当難易度は高いと思います。
さて、番組の最後は、今回の2人の結婚式のことと、そのことを日本の放送局がドキュメンタリーとして放送することを取り上げた、オランダの新聞の引用でした。なかなか印象的な文面でしたので、引用しておきます。
日本では2人が「ゲイ」であることが問題になる。オランダで問題になることがあるとすれば、それは2人の「年齢の差」だろう
番組の公式サイト には、中村さんご本人が書かれた記事へのリンク等も張られています。興味のある方はぜひそちらもご覧ください。
今回、良質なドキュメンタリー番組が放送されたことを、1人のゲイとして、嬉しく思います。
同性愛(ノンアダルト) ブログランキングへ
いつもコメントありがとうございます(^^)
ハートネットTVはたまに同性愛を取り上げていますよね~。
同性愛以外の回も、僕にとっては興味深い回が多いので、好きな番組です。
今回のは月曜・火曜の2夜連続での放送。再放送も童謡なので、17日・18日の13時5分から30分間になります。
ぜひご覧になって下さいね~