中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

公式会談と非公式会談の違い

2014年12月04日 | 中国事情

先月北京で開催されたAPCEの際、日本の安倍首相と中国の習近平国家主席の会談について、日本では色々な報道がされた様ですが、中国の様々なメディアの報道を見る限りでは、中国側は、今回の行われた日中首脳会談は、あくまで非公式会談と云う位置づけの様です。

習近平国家主席が各国との首脳や国家元首と公式会談を行う場合、その公式会談に陪席する随員については明確な決まりがある様で、公式会談には、王沪宁,栗战书、杨洁篪、王毅と云ったメンバーが必ず同席する様です。また、公式会談が行われる場合の座る席順も決まっている様です。現時点でのそれぞれの肩書は、王沪宁は党中央政策室主任、栗战书は党中央办公庁の主任、楊洁篪は外交担当国務院員、王毅は外交部部長との事ですが、当然全員党中央の中央委員です。王沪宁、栗战书は政治局員。

国家主席の左右に王沪宁、栗战书が座り、さらに、杨洁篪、王毅がそれぞれ左右に座ると云うのが、公式会談等における席順の様です。外国を訪問した際等に、専用機から降りる際にも、先ず主席および夫人、その後に王沪宁,栗战书,杨浩篪、王毅が順に降り立つし、外国を訪問した際に、訪問相手国の首脳に随員を紹介する順番も、先ず王沪宁,栗战书と云う順になる様です。国家主席が、外国を公式訪問する際にも、この4名は必ず随行する様ですが、総書記が国内の視察をする際には、王沪宁、栗战书の両名は必ず随行する様です。

中国では日本等とは違い各国との首脳会談が行われる際の映像等には、必ず首脳会談に出席した双方の全員の顔ぶれが映し出されます。それで公式の首脳会談に双方のどんな人物が臨んだかが一目瞭然にわかります。はっきりはしないのですが、日本では首脳会談が行われた映像がTV等で流れされても、会談に列席した全員の顔ぶれは映さなかった様な記憶がありますが、中国では必ず会談に列席した双方のメンバーの顔ぶれ全員を映し出します。それで、公式会談なのか、非公式会談なのかは正しく、一目瞭然に分かるのです。

日本でも一部のメディアが今回行われた日中首脳会談には、中国側は国務員の杨洁篪が同席したと報じたようですが、この事をみれば、中国側は今回行われた首脳会談は、あくまでも非公式会談であるとの認識かと思います。尤もTV映像等を見るまでもなく、中国の多くのメディアは、今回の日中首脳会談は「非公式会談」と報じていますが、日本では、どうして非公式会談と報じないのか不思議に思います。日の丸が掲げられていなかった等の報道もあるようですが、それは非公式会談だから、両国の国旗もなかったと云う事の様です。今回の日中首脳会談の様子は、中国のTV等でも、会談の画像は流さなかったので、日本側は誰が同席したかは全く分かりませんが、中国の新聞の電子版では、主席以外には楊洁篪が会談に出席したと報じています。日本のメディアは、首相以外に誰が出席したかどうか報じたかは、分かりませんが、当然日本側もだれか同席したと思われます。

王沪宁は、現在党中央政策室主任と云う肩書ですが、現政権の最高ブレーンの一人の様です。栗战书は現在のポストの前は貴州省の書記だった人です。このブログでも栗战书については以前触れた事がありますが、習近平が云わば党中央に抜擢した様です。

 

 

 



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