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α細胞とβ細胞はカンナビノイドで会話する

2016-02-23 06:06:52 | 代謝
Cells chat via cannabinoids, about your future diabetes

February 1, 2016

https://www.sciencedaily.com/releases/2016/02/160201085000.htm

ヒトの血液中のグルコースレベルは膵臓の2種類の細胞が絶え間なく協力することにより維持されている
α細胞はグルカゴンを分泌してグルコースを増加させ、β細胞はインスリンを分泌してグルコース濃度を低下させる

ポーランド科学アカデミー(ワルシャワ)のNencki実験生物学研究所の科学者は、α細胞とβ細胞がお互いにコミュニケーションすることを明らかにした
そのコミュニケーションで中心的な役割を演じるのはカンナビノイドcannabinoidsであり、これは大麻cannabisの花から自然に取れるものと同じ有機化合物である
スゥエーデン、オーストリア、イタリア、アメリカとの最近の共同研究でカンナビノイドはβ細胞のアイデンティティにも影響することが示されており、ヒトの胎児ではそれらが膵島形成の構造architectureの著しい変化につながる可能性があるという

「我々の発見は2型糖尿病を発症する原因となるメカニズムの理解に必須である
この疾患は成人で生じ、しばしば体重増加と関連がある
さらなる研究で予想通りの結果がもたらされた場合、それはおそらく近い将来、継続的なインスリン注射という悪夢から患者の何割かを解放するために使うことができるだろう」
Agnieszka Dobrzyn教授は言う


PNAS誌で発表された最新の研究において、Nencki研究所の科学者はカンナビノイドを含む化学的シグナルの経路がα細胞とβ細胞との間のコミュニケーションにおいて重要な役割を演じるだけでなく、β細胞のアイデンティティを保つことにも関与することを示した
事実、α細胞によって作られたカンナビノイドは、膵島に局在するCB1というカンナビノイド受容体を活性化する可能性がある
この受容体は細胞機能の分化に影響を与え、β細胞がグルコースに応じてインスリンを作る能力を増大させるのだという

「マウスの胚やラボで作成した擬似膵島が発達する間に観察される膵島構造の変化も非常に興味深かった
カンナビノイドの濃度依存的に、そして二つの異なるカンナビノイド受容体の活性依存的に、膵島は大きくも小さくもなった
一方、通常は膵島の外側に位置するα細胞は内側に移動することが可能だった」
筆頭著者のKatarzyna Malenczyk博士は説明する


この研究は既に実践的な応用に入っている
妊娠期間中にカンナビノイドを含む物質を使用すると膵島の構造が損なわれた子どもを出産する可能性が高くなり、したがったその子どもは2型糖尿病を発症しやすくなると彼らは示唆する

「どんなことがあってもunder no circumstance、我々の研究からマリファナmarijuanaの使用が糖尿病の治療法になりうるという結論を出すべきではない」
Dobrzyn教授は警告する

「血中グルコース濃度は膵島のα細胞とβ細胞、そしてインスリンの標的組織である骨格筋や脂肪組織の活動バランスによって決定される
成人では大量のカンナビノイドがβ細胞に激しく働くことを強要するだろうが、それは同時にもう一方のα細胞の効率を弱める
結果として血中グルコースは変化しないか、またはかなり増大することさえあるかもしれない」

カンナビノイドがα細胞とβ細胞間のコミュニケーションで果たす役割の発見は、膵島移植によるより効率的な糖尿病の治療法に対する希望をもたらす
そのような同種異系移植allograftは既に実施されており、死亡したドナーから臓器を再生recoverしてレシピエントの胃粘膜の下に配置する
しかしその効果は完全ではなく、移植されたβ細胞はしばしばそのアイデンティティを失う
細胞は生きているが、もはやインスリンを作らない
外来組織の移植後は免疫抑制剤を服用する必要があり、そのような治療によって起きる障害はしばしば利益を上回る

Nencki研究所の科学者は、カンナビノイド経路の理解がβ細胞の稼働期間を著しく延長することができるだろうと期待している
この想定がさらなる研究で立証されれば、膵島移植は完全に成熟fledgedした糖尿病治療法になりうる
さらに、現在では患者の脂肪細胞に由来する幹細胞からβ細胞を育てることが可能であり、将来は移植された膵島に対する拒絶を防ぐ薬を服用する必要がなくなるだろう


http://dx.doi.org/10.1073/pnas.1519040112
Fetal endocannabinoids orchestrate the organization of pancreatic islet microarchitecture.



Significance
エンドカンナビノイド(オメガ-6)はCB1カンナビノイド受容体を介して、エンドバニロイドリガンドはTRPV1受容体を介して、
加えて食事によるオメガ-3多価不飽和脂肪酸も、組織発達中の膵島細胞組織化に影響することを我々は示す

ゆえに、脂質シグナル伝達は組織編成の重要な決定要因であることが明らかになり、生涯を通じてホルモン分泌をプログラムする可能性がある


Abstract
エンドカンナビノイドは膵臓ホルモン分泌を調整することによりグルコース利用ならびにエネルギー恒常性の制御に関与する
さらに、いくつかの細胞ニッチではエンドカンナビノイドが細胞の増殖、運命決定、移動を調節する
にもかかわらず、エンドカンナビノイドがどのように内分泌膵臓の発達に寄与するのかは不明なままである

今回我々はマウスの胎児とヒト膵島において、
α細胞がエンドカンナビノイドの2-アラキドノイルグリセロール/2-arachidonoylglycerol (2-AG) を産生し、
2-AGはCB1カンナビノイド受容体(CB1R)の連結engagementによりβ細胞のリクルートを刺激することを示す

我々はsubtractive pharmacologyを使うことでこれらの研究結果を
アナンダミドanandamide、エンドカンナビノイドendocannabinoid/エンドバニロイドendovanilloidの入り混じったpromiscuousリガンドにまで拡張する
それは細胞増殖によって膵島サイズの決定に影響を与え、TRPV1とCB1Rの異なった活性化によりα細胞/β細胞の分類sortingを左右する

※N-アラキドノイルエタノールアミン(アナンダミドanandamide)と2-アラキドノイルグリセロール/2-arachidonoylglycerolは、どちらもアラキドン酸の誘導体


したがって、TRPV1チャネルの遺伝子破壊genetic disruptionは膵島サイズを増大し、
CB1Rのノックアウトは細胞の不均一性heterogeneityを促進して、グルカゴン放出よりもインスリン放出を容易にするfavor over

マウスにおいて妊娠中と授乳中のオメガ3脂肪酸が豊富な食事は、
永続的に仔マウスのエンドカンナビノイドレベルを低下させ、
CB1R-/-ノックアウト膵島の微小構造を表現型模写phenocopyして、調和的なホルモン分泌を改善する

まとめると、我々のデータは
エンドカンナビノイドを膵島形成中の細胞増殖ならびに分類sortingへと機構的に結びつけ、
グルコース恒常性の生涯にわたるホルモン的な決定要因のプログラミングにも関連付けるものである



関連サイト
http://www.cosmobio.co.jp/aaas_signal/archive/ra_20120320_2.asp
カンナビノイドはインスリン受容体活性化を直接抑制することによって膵β細胞死を誘導する



関連サイト
http://syodokukai.exblog.jp/19549905/
内因性カンナビノイドによるβ細胞消失は、膵島浸潤マクロファージのNlrp3インフラマソーム活性化を介する
 

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