新しい細胞タイプは、脳の外傷に起因されるてんかんに関係する
外傷性脳外傷はてんかんの危険因子である、が、関係は理解されない。
マウスでの研究により、特定の神経伝達物質の増大が、外傷性脳外傷を外傷後てんかんにつなげる寄与因子であると確認された。
発見は、介在ニューロンと呼ばれる脳細胞への損傷が神経伝達物質レベルを破壊して、外傷性脳外傷後てんかんの発症で役割を果たすことを示唆する。
通常、GABAの前駆体のグルタミン酸塩は神経伝達を促進する一方、GABAは脳で神経伝達を阻害する。
しかし、皮質が脳外傷によって損傷を受けると、GABAを生み出す細胞(介在ニューロンと呼ばれる)は死亡する。
これはグルタミン酸塩の有毒な蓄積に至る。そして、それは脳活動を過剰に刺激する。
本研究は、GABAとグルタミン酸塩の破壊されたバランスがてんかんの増加の要因であることを確認する。
「これらの重要な細胞を保存することができる場合、我々は外傷性脳外傷の悪影響を減少させることが可能かもしれない」、筆頭著者のDavid Cantu博士は言う。
「介在ニューロンは、発作が始まるのを防止することにおいてきわめて重大な役割を果たす。」
「この研究は、頭部外傷が与える影響の我々の基本的な理解を助ける。
これは特に兵役とコンタクト・スポーツで起き得る。
そして実際に起こるのである、たった一回の重い損傷によって」
学術誌参照:
1.外傷性脳外傷は、GABA作働性コントロールを損なうことによって、皮質のグルタミン酸塩ネットワーク活動を増大する。
脳Cortex、2014;
http://www.sciencedaily.com/releases/2014/03/140311100316.htm
<コメント>
脳の外傷でGABAを産生する介在ニューロン(inter-neuron)が死滅することにより、グルタミン酸(興奮性)とGABA(抑制性)のバランスが前者へ傾くことが、脳外傷後てんかんの要因だろうという研究です。