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癌はどのようにして脂肪に依存するようになるのか

2016-09-19 06:06:36 | 
Taste for Fat: Scientists discover molecular handle behind some cancers' preference for fat

September 15, 2016

https://www.sciencedaily.com/releases/2016/09/160915133058.htm

癌はブドウ糖に耽溺することで有名であり、PETによるスキャンでブドウ糖を大量に取り込む腫瘍細胞を光らせて探し出すことが可能なほどである
しかし一部の癌はブドウ糖よりも脂肪を好むように見えるため、そのような傾向propensityは長い間科学者たちを悩ませてきた

今回Molecular Cell誌で発表されたハーバード・メディカルスクール(HMS)の研究により、一部の腫瘍がどのようにして生命維持の燃料として脂肪を好むようになるのかが明らかになった
この研究では、通常は脂肪の燃焼を止めているシグナル伝達経路がどのようにして癌で異常を生じ、それが脂肪の消費を加速して腫瘍の増殖を刺激する過程を示す

この研究では特に『プロリン水酸化酵素3/prolyl hydroxylase 3 (PHD3)』というタンパク質が、脂肪の燃焼を抑制する細胞内の繊細なバランスを調節するための鍵となる重要な因子であるようだということを突き止めた

PHD3は急性骨髄性白血病や前立腺癌を含めた特定のタイプの癌で異常に少ないことが研究で示された
今回の発見は 腫瘍の燃料を枯渇させるような新たな治療法を開発するための基礎を築くのを助ける可能性がある


「これは癌の代謝の研究における新たなフロンティアを真に象徴する」
HMSで細胞生物学の準教授associate professorであり首席著者senior authorのMarcia Haigisは言う

「この経路の分子的な『操作handle』を理解することは、基礎研究を臨床へとトランスレートするための第一歩となる」


生物学者たちは以前から、栄養の不足した細胞は機能維持のための燃料源をブドウ糖から脂肪へと切り替えることを知っていた
細胞のエネルギーが少なくなるとAMPKというタンパク質がACCという酵素を標的にすることで脂肪の酸化を活性化し、細胞が脂肪を燃焼してエネルギーを作るのを助ける

しかし、十分な資源resourcesがある時の細胞はエネルギーのバランスを維持しようとするseek
科学者たちは細胞が正確にはどのようにして脂肪を酸化するスイッチを切るのかを探求してきた

HMSの研究チームはこの繊細なバランスに関与しそうな要素possible playersを探し求める中で、PHD3というタンパク質に着目した
これまでの数少ない研究でPHD3が細胞の代謝に関与することは示唆されていたが、その正確な役割は不明のままだった

HMSのチームは一連の実験でPHD3が脂肪の燃焼を抑制することを示し、それはACC2を化学的な修飾で活性化することによると実証した
ACC2は、細胞の脂肪燃焼を止めておくのと同じ酵素のバージョンの一つである

 PHD3↑→ACC2↑→脂質生成↑,脂肪燃焼↓


癌におけるPHD3の役割を突き止めるため、研究チームはヒトの全ての癌のデータベースの記録を通して徹底的に探したcomb
ブドウ糖を渇望する腫瘍はこの脂肪燃焼を阻止するブロッカーであるPHD3を高レベルに持ち、甘味を力とするエネルギーの流れを保っておくのだろうと研究者は推測しているsurmise
一方で、エネルギー源として脂肪に依存する腫瘍はPHD3レベルの低さを示すだろうという
2つのタイプの癌、急性骨髄性白血病と前立腺癌は、PHD3レベルが明らかに最も低いことが分析で示された


『いくつかの癌は生存のために脂肪を必要とする』『腫瘍増殖に燃料を供給する脂肪燃焼プロセスにおいて、鍵となる調節因子はPHD3である』という仮説をテストするため、研究者たちが癌細胞系統とマウスモデルでPHD3レベルを正常レベルまで回復させたところ、腫瘍は成長を止めただけでなく、死に絶えた

「これは本当にエキサイティングだった」
Haigisは言う

「我々は多くの代謝経路を癌で変化させてきたが、今回の結果は我々が経路を調整して本当に腫瘍が死ぬことを観察した例の一つだ
それらは脂肪の酸化にとても依存しているので、変化させると死ぬ」」


この発見を臨床に応用するには、なぜ特定の腫瘍が脂肪に依存するのかを理解するために動物モデルや患者からの癌細胞を使ってさらに多くの基礎研究をする必要があるとHaigisは言う

「脂肪は何を腫瘍に供給しているのか? それは他の燃料では供給されないのか?
それは未解決の問題open questionの一つであり、そしてこれは物語の第一章に過ぎないのである」


http://dx.doi.org/10.1016/j.molcel.2016.08.014
PHD3 Loss in Cancer Enables Metabolic Reliance on Fatty Acid Oxidation via Deactivation of ACC2.
癌におけるPHD3の喪失はACC2の不活化を介して脂肪酸酸化への代謝的な依存を可能にする


 PHD3↓→ACC2↓→アセチルCoA→マロニルCoA↓─┤CPT1↑→脂肪酸酸化↑


Highlights
・プロリン水酸化酵素3/Prolyl hydroxylase 3 (PHD3) は、代謝酵素のACC2を水酸化hydroxylateして活性化する
・栄養が豊富な間、PHD3/ACC2という経路は脂肪酸酸化/fatty acid oxidation (FAO) を抑制する
・PHD3はAMLで少なく、それが脂肪への依存を加速し、そしてそれはFAO阻害剤の標的になりうる
・PHD3を再び発現させるとACC2を介してFAOを制限し、培養細胞ならびにin vivoでAMLを抑制する


Summary
腫瘍細胞によるグルコースとグルタミンの利用についての研究が多く実施されてきたが、多くの癌はグルコースの代わりに脂肪を代謝するのを好む
脂肪を好む表現型が広く見られるpervasivenessにもかかわらず、癌の脂肪酸酸化(FAO)を促進する経路についての知識は限られている

プロリル・ヒドロキシラーゼ・ドメイン/prolyl hydroxylase domainというタンパク質は、プロリン残基を基質として水酸化hydroxylateし、燃料の切替えと関連付けられている
今回我々はPHD3が栄養素の豊富さに応じて急速にFAOの抑制を引き起こし、それはアセチルCoAカルボキシラーゼ2/acetyl-coA carboxylase 2 (ACC2) の水酸化hydroxylationを介することを明らかにする
我々は急性骨髄性白血病/acute myeloid leukemia (AML) を含む癌サブセットでPHD3の発現が強く低下することを発見した
そしてPHD3の発現は 外因的な栄養の合図external nutrient cuesにもかかわらず 脂肪の異化作用catabolismへの依存と関連する

PHD3を過剰発現させるとACC2の調節を介してFAOが制限され、その結果としてconsequently白血病細胞の増殖を妨害するimpede

したがって、PHD3の喪失はより多くの脂肪酸の利用を可能にするが、それはFAO阻害に対する癌細胞の脆弱性を示すことにより、代謝的なmetabolic、そして治療法的なtherapeutic不利な点liabilityとしても働く



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PHD3はEps15とEpsin1のようなセントラル・アダプタータンパク質と結合し、EGFRの取り込みを促進することによりEGFRを制御する



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参考サイト
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3545.html
>実は、がん細胞はブドウ糖しかエネルギー源として使えないことがわかっているのです。

はぁ?
 

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