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太れば太るほど痩せなくなる理由

2015-12-01 06:06:27 | 代謝
Stored fat fights against the body's attempts to lose weight

November 24, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/11/151124112140.htm

我々は太れば太るほど、脂肪が燃えるのを阻害するタンパク質を多く作るようである
Nature Communication誌で発表された今回の研究結果は、肥満や代謝疾患の治療に関係があるかもしれない


体の脂肪細胞のほとんどを占める白色脂肪細胞は、余分なエネルギーを蓄えるように働いてそれが必要になった時に放出する
しかし褐色脂肪細胞という細胞は主に熱を作るプロセスのために働き、体温を保っている(熱発生thermogenesis)

しかしながら、イギリスのケンブリッジ大学と日本の東邦大学の『ウェルカムトラスト - 医学研究評議会 代謝科学研究所』の国際研究チームは、体内のsLR11というタンパク質がこのプロセスを抑制するように作用することを示した


研究者たちは、なぜこのタンパク質を作る遺伝子を持たないマウスが非常に体重が増加しにくいのかの理由について調査した

全てのマウスは(そしてヒトも)、低カロリー食から高カロリー食に切り替わっても代謝率metabolic rateはわずかしか増加しないが、sLR11の遺伝子を持たないマウスは代謝率が大きく増加する
これはカロリーを素早く燃やせることを意味する

さらなる実験により、このマウスでは通常は褐色脂肪組織に関連する遺伝子が白色脂肪細胞で活性化していることが明らかになった
この観察と一致して、sLR11を持たないマウスは実際に体熱をより多く生じthermogenic、特に高脂肪食後のエネルギー消費が増加していた

分析の結果、sLR11は脂肪細胞の特定の受容体に結合し、熱発生thermogenesisを活性化する能力を阻害することが明らかにされた
sLR11は脂肪の効率を増加させるシグナルとして働き、熱発生を制限することによりエネルギーを蓄えて過剰なエネルギー喪失を防ぐ


ヒトで調べたところ、血中のsLR11レベルは総脂肪量と相関することが判明した
言い換えると「sLR11が多いほど総脂肪量は多かった」

肥満手術後の体重減は直接sLR11レベル低下と比例したproportional
これはsLR11が脂肪細胞によって作られていることを示唆する

論文の中で著者は、sLR11が他の代謝シグナル、つまり大食いlarge mealや短時間の気温低下のようなシグナルの『急上昇spikes』の間、脂肪細胞が脂肪を燃やしすぎないよう抵抗するのを助けることを示唆する
これにより脂肪組織は長期にわたってより効率的にエネルギーを貯蔵できるようになる


肥満や糖尿病、心疾患などを治療するための熱発生thermogenesisを標的にする薬剤への関心が増しつつある
その理由は、過剰な脂肪を比較的安全な方法で処理するメカニズムになるからである
そうして熱発生や熱発生できる脂肪細胞の数を増やすことが可能な分子が既に多く同定されてきたが、
熱発生を減少させることができる分子はほとんど発見されていない

今回の研究結果は、人体がその蓄えられたエネルギーを保ち続けるhold ontoために利用するメカニズムの一つに光を当てた
sLR11のレベルは蓄積された脂肪の量と一致して増加し、脂肪が熱発生のために『無駄遣いwasted』されないように防ぐのである


Andrew Whittle博士は次のように言う
「我々の発見はなぜ太った人々は痩せるのが信じられないほど難しいのかを説明するかもしれない
蓄えられた脂肪は、脂肪を燃やし尽くすburn offための努力に対して、分子レベルで積極的に戦うのである」


Toni Vidal-Puig教授は以下のように付け加えた
「我々は『脂肪を燃焼する能力を高める』のを助けるだけでなく、『脂肪を燃焼しないようにする』ために標的とすることができる重要なメカニズムを発見した
このメカニズムを調節することで神経性食欲不振症/anorexia nervosaのような『エネルギーの節約が重要』となるような病態の人々も助けることができるかもしれない」


研究に出資した英国心臓病財団/British Heart Foundation(BHF)でAssociate Medical DirectorのJeremy Pearsonは言う
「sLR11/SorLAの作用を阻害することにより肥満を減らすのを助けたり、sLR11/SorLAの作用を真似ることで体重が減らないようにコントロールするような新薬の開発を今回の研究は刺激するだろう
この有望な発見を元にしたケンブリッジの研究チームによる将来の発見を我々は期待している」

「しかし、安全に体重を減少させる肥満の治療に有効な薬ができるまで、まだ少し時間がかかるだろうsome way off
それまでin the meantime、体重を健全に減らして心臓の健康を促すためのアドバイスを我々BHFのウェブサイトbhf.org.ukで見つけることができる」


http://dx.doi.org/10.1038/ncomms9951
Soluble LR11/SorLA represses thermogenesis in adipose tissue and correlates with BMI in humans.
可溶性LR11/SorLAは脂肪組織の熱発生を抑制し、ヒトのBMIと相関する

Affiliations
東邦大学
千葉大学大学院医学研究院
つくば研究所
千葉大学病院



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