機械翻訳2

興味のある科学/医学ニュースを適当に翻訳していきます。

2014年10月14日

2014-10-16 22:26:55 | 

肝臓の免疫細胞は、脂肪肝疾患と肝臓癌を促進する
Immune cells in liver drive fatty liver disease, liver cancer




脂肪肝は大量のアルコール消費が原因だが、非アルコール性の脂肪肝(non-alcoholic fatty liver disease; NAFLD)は主に脂肪と糖の過剰な消費、そして運動不足と座りがちなライフスタイルによって引き起こされる。

NAFLDが慢性化すると慢性的な炎症反応も起きて、組織の明確な病理学変化を伴う非アルコール性の脂肪性肝炎(non-alcoholic steatohepatitis; NASH)につながる可能性がある。

NAFLDとNASHは、慢性ウイルス感染とともに肝細胞癌(HCC)の最も一般的な原因である。HCCは癌の中でも成長が早く、そしてHCC患者のために効果的な根本治療は存在しない。



脂肪肝、脂肪性肝炎、HCCのような疾患を引き起こすメカニズムは依然として理解されていない。しかし、免疫細胞の特にCD8+T細胞とNKT細胞が重要な役割を演ずるようである。この発見は、ヘルムホルツ・ツェントラム・ミュンヘン・ドイツ環境健康研究センター(Helmholtz Zentrum München - German Research Center for Environmental Health)のMathias Heikenwälder教授たちが率いる科学者チームによってもたらされた。

科学者たちはマウスを使ってメタボリックシンドロームの長期間作用(long-term effects)を調査し、脂肪肝を引き起こす新しいメカニズムと、それがどのように肝臓癌の発症につながるかを解明した。



科学者たちは、代謝のアンバランスが免疫細胞の活性化とその肝臓への移動につながると考えている。

肝臓へ移動した免疫細胞は肝細胞と相互作用して炎症性応答を引き起こし、肝臓組織を損傷して、さらに肝細胞の代謝的な活動を不安定にする。

「初めに、免疫細胞は脂肪肝変性を促進する。特定の免疫細胞によって引き起こされる炎症は脂肪肝の病理の進行を促進し、NASHを発症させる。これらのプロセスは肝細胞変性の基礎であり、それはHCCを引き起こす可能性がある」、Heikenwalder教授は説明する。

「今回の結果は、これら重篤な肝疾患の発症に対するまったく新しい洞察を提供する。今回の知見を基にして、我々はこれらの疾患と戦うための新しくかつ予防的な治療戦略を開発したい。」

その最初の研究が、前臨床モデルにおいてすでに進行中である。

記事供給源:
上記の記事は、ヘルムホルツ・ツェントラム・ミュンヘン・ドイツ環境健康研究所によって提供される素材に基づく。

学術誌参照:
1.肝臓のCD8+T細胞とNKT細胞の代謝的活性化は、肝細胞とのクロストークにより、非アルコール性脂肪性肝炎と肝臓癌を引き起こす。

Cancer Cell、2014;

http://www.sciencedaily.com/releases/2014/10/141014152536.htm

<コメント>
Abstractによると、高脂肪に加えてコリンCholine)が不足した食生活(CD-HFD)を続けていると、NKT細胞が分泌するLIGHT(TNFSF14)が脂肪肝を引き起こし、CD8T細胞とNKT細胞が肝細胞を傷害して炎症が起きるようになります。

LIGHTは肝細胞のLTβRのリガンドであり、LTβRとNF-κBシグナルはNASHから肝細胞癌への移行を促進します


Mallory body(MDB): マロリー小体。アルコール性肝炎で見られる好酸性の封入体で、成分は中間径フィラメント(ケラチン8とケラチン18)など。
肝細胞癌などでも観察される。

他にも、高脂肪食は腸内細菌の構成を変化させ、増加したClostridiumなどのグラム陽性菌が産生する2次胆汁酸(デオキシコール酸)が肝癌の発症を促進するという研究もあります。
http://first.lifesciencedb.jp/archives/7410


最新の画像もっと見る