うんどうエッセイ「猫なべの定点観測」

おもに運動に関して、気ままに話したいと思います。
のんびり更新しますので、どうぞ気長にお付き合い下さい。

南アフリカW杯日本代表23名が決定

2010年05月10日 | サッカー(全般)
◆サッカー・第19回FIFAワールドカップ南アフリカ大会の日本代表23名(2010年5月10日発表)

・スタッフ
団長:大仁邦彌【(財)日本サッカー協会 副会長】
監督:岡田武史【(財)日本サッカー協会 ナショナルコーチングスタッフ】
コーチ:大木武【(財)日本サッカー協会 ナショナルコーチングスタッフ】
コーチ:大熊清【(財)日本サッカー協会 ナショナルコーチングスタッフ】
コーチ:小倉勉【(財)日本サッカー協会 ナショナルコーチングスタッフ】
GKコーチ:加藤好男【(財)日本サッカー協会 ナショナルコーチングスタッフ】

・選手  ☆はW杯初出場の選手です
GK                             MF
川口能活(ジュビロ磐田)                中村俊輔(横浜F・マリノス) 
楢正剛(名古屋グランパス)              稲本潤一(川崎フロンターレ) 
川島永嗣(川崎フロンターレ)☆             遠藤保仁(ガンバ大阪)
                               中村憲剛(川崎フロンターレ)☆ 
DF                              松井大輔(グルノーブル、フランス)☆
中澤佑二(横浜F・マリノス)               阿部勇樹(浦和レッズ)☆
田中マルクス闘莉王(名古屋グランパス)☆      長谷部誠(ヴォルフスブルグ、ドイツ)☆
駒野友一(ジュビロ磐田)                 本田圭佑(CSKAモスクワ、ロシア)☆
岩政大樹(鹿島アントラーズ)☆
今野泰幸(FC東京)☆                   FW
長友佑都(FC東京)☆                   玉田圭司(名古屋グランパス)
内田篤人(鹿島アントラーズ)☆             大久保嘉人(ヴィッセル神戸)☆
                                 矢野貴章(アルビレックス新潟)☆ 
                                岡崎慎司(清水エスパルス)☆
                                森本貴幸(カターニャ、イタリア)☆

※サポートメンバー
酒井高徳(アルビレックス新潟)
香川真司(セレッソ大阪)
山村和也(流通経済大学)
永井謙佑(福岡大学)


日本サッカー協会の関連ページ

〔写真はロイターより〕


                        *  *  *  *  *


外れたメンバーで作った“裏日本代表”の方が意外と強かったりして(笑)

今日のW杯メンバー発表の記者会見で「代表から外れるのはタケシ。私、岡田武史!!」ったら、全国から拍手喝采だっただろうに(笑)。秘かに私は期待したんですけどね。それに、岡田監督は、失政続きで支持率が急落中の鳩山内閣よりも遥かに不人気ですから(苦笑)。

冗談はさておき、今回のメンバーは概ね予想通りであると同時に、少しのサプライズが含まれてましたね。基本的に今回選出された23名は、今年唯一国際試合日として行われた3月3日のアジア杯予選のバーレーン戦の選出メンバーがベースとなってます。今大会の23名中、バーレーン戦からは18人が選ばれてますから。だからこそ思うのは、このバーレーン戦を違う日に移動させて、仮想敵国との親善試合を日本サッカー協会がマッチメーク出来なかったのは極めて痛恨でした。まあ、今となっては後の祭りですけどね。



今回のメンバーには、昨年度のJリーグMVPの小笠原満男と得点王の前田遼一が不選出。さらに、現時点で首位を走る清水の躍進の原動力となっている司令塔の小野伸二も不在。それだけでなく、選出が噂されていた田中達也、石川直宏、槙野智章、佐藤寿人、興梠慎三、西川周作らも不在です。監督のチーム構想や好みがあるので、今回の選考には十人十色だと思います。ただ、イビチャ・オシムから引き継いだ後は、計算できる選手をほぼ固定したので、名前を挙げた選手たちが食い込む余地はあまり無かったのでしょう。逆に言えば、競争原理が殆ど働かなかったので、控え選手の質の低さと層の薄さが浮き彫りになった格好です。本当の修羅場でこの不安が現実に起きなければよいのですが・・・。

あと、今回のメンバーを眺めて感じたのは、選手の平均年齢が高いことです。選手の平均年齢はフランス大会と日韓大会が25.3歳。前回のドイツ大会が27.2歳。そして今回は27.8歳なので、過去3大会と比較して最も高いということになります。また、30代の選手も過去3大会は3人だったのに対し、今回は7人なので倍増してます。なお、前回の最年少選手は駒野友一と茂庭照幸の24歳に対し、今大会は森本貴幸の22歳なのが唯一の救いなのでしょうか。



また、今大会に選出された選手の中で、公式の世界大会(W杯、五輪、U-20W杯、U-17W杯)に出場経験の無い選手は、岩政大樹、中村憲剛、長谷部誠の3人だけなので、殆どの選手は年代別の世界大会には出場経験があります。しかし、W杯初出場の選手は15人もおります。なお、W杯初出場の選手は、前々回は15人で、前回は12人です。なので、今回は選手の平均年齢が高い割には、意外とW杯に出場経験のある選手が少ないということを意味します。

これは、1979年生まれの「黄金世代」を重宝して、アテネ五輪世代をあまり起用しなかったジーコ体制の影響でしょう。いかに、「放任・無策・無計画」のジーコが、トルシエ時代の遺産を食いつぶしていたのかがよく分かります。当時、協会の会長就任に内定していた川淵三郎が独断でジーコを決めたツケが、8年経った今になって回っているということです。まあ、過去の選手育成の失敗のツケは岡田監督が就任する前の事なので、彼には全く責任はありませんが。



ただ、前述の通りに、岡田監督は就任してから選手を絞って強化を推し進めました。さらに、初めて率いたフランス大会と違って、今回は若手をあまり選ばず、ベテラン主体で本番を戦うことを選択。最近、犬飼基昭会長が「インテルのようにペナルティーエリア内に8人いてもいい」と“篭城戦”を容認する発言をしてました。本気でW杯で結果を求めるのなら、私は別にそれでも構いません。ただし、今までのやり方を放棄して、惨めな結果だけでなく、不細工な内容で終わったら、日本サッカー界には一切何も残りません。

今回はアジアの出場枠が4.5もあったので予選が楽で助かりました。しかし、今回アジア勢が不振で次回のブラジル大会のアジア枠が減らされた場合、若手の育成に不安のある日本は「アジア予選敗退」の悪夢が再び現実になる可能性が十分にあります。なので、将来性よりも実績重視の選手選考をした以上、今回結果を残さないと将来日本に深刻な事態を招くと思います。それだけに、初戦のカメルーン戦で、死に物狂いで勝ち点1を拾わないと、実質的な終戦となるのは必至です。なにせ、2戦目の相手は優勝候補のオランダが相手ですから。

ちなみに、W杯で3戦全敗の監督が再登板するのは、岡田監督が世界で初めてです。
はたして、協会は実績不足の監督に全てを託すことに、本当に覚悟があるのでしょうか?
今はただ、W杯史上初の6戦全敗の監督にならないことを祈りたいです。



▼日本代表の今後の日程

・親善試合
5月24日(月)19:15 vs韓国        @さいたまスタジアム
5月30日(日)14:15 vsイングランド    @オーストリア/グラーツ
6月 4日(金)12:20 vsコートジボアール @スイス/ニヨン
※イングランド戦とコートジボアール戦は、日本時間だといずれも時差+7時間

・南アW杯 1次リーグ
6月14日(月)16:00 vsカメルーン @ブルームフォンティーン/フリーステイト・スタジアム(標高1400m)
6月19日(土)13:30 vsオランダ  @ダーバン/モーゼス・マヒダ・スタジアム(標高0m)
6月24日(木)20:30 vsデンマーク @ルステンブルク/ロイヤル・バフォケン・スタジアム(標高1500m)
※1次リーグ各組上位2チーム(計16チーム)までが決勝トーナメントに進出。
  キックオフ時間は現地時間 日本との時差は+7時間。

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