+ NDD DISC REVIEW +

ndd a.k.a NO-DOUBTによるレビュー。音楽中心に徒然と。微力でもアーチストや表現者への還元に繋がれば。

OST / "バグダッド・カフェ"

2005年03月28日 | OTHERS
OST / "バグダッド・カフェ"
(サウンドトラック)
評価:★★★★☆

大好きな映画のひとつでもありサントラもずっと安値で見付けたら買おうと思っていた一品。パーシー・アドロン監督の名作映画のサントラ。

映画を観ていないとなかなか通して聴いていても「うん?」って感じかもしれませんが、個人的にはとても好きなサントラです。

映画このサントラを語る上で外せないのがJEVETTA STEELEが歌うM-1"CALLING YOU"。数々のカヴァーが存在しますがこのサントラ収録のバージョンがやはり一番ですね。

映画自体が癒し系というのか、うら寂れた砂漠にある一軒のカフェが舞台でそこで起こる些細な出来事や小さな事件、大げさな感動を与えるのではない人々の素朴な交流。

このサントラのM-5なんかも映像を喚起させる美しいピアノ曲。美声の男性ボーカルが歌うM-7"CALLING YOU"もまた違った情感を感じさせる味わい深いアレンジ。そんな珠玉のサントラ。また映画も見直したくなりました。

コーリング・ユー ~バグダッド・カフェ ― オリジナル・サウンドトラック

■Eumir Deodato / "無意味な風景"

2005年03月21日 | BRAZIL/LATIN/BOSSA
Eumir Deodato / "無意味な風景"
(BRAZIL/BOSSA NOVA)
評価:★★★☆☆

まだまっとうなボッサをやっていた頃のDEODATOの代表作。盤質がイマイチのためか某中古レコード店でオリジナルを格安でディグ。

全編ジョビンの曲を取り上げていてオリジナルの作品というよりは企画盤的意味合いの強い作品かも。"Corcovado" "ワンノートサンバ" "イパネマの娘"などボッサの古典を多数収録。アレンジもジョビンばりのオーケストレーションやピアノの取り入れ方などけっこうと言うかかなりベタベタです。

まさにカフェ・雑貨屋さんで流れてそうなちょいイージーリスニングな内容。全編インストってところもジョビンの名作"Wave"を彷彿とさせます。

Inutil Paisagem

jeremy ellis / "lotus/Bombakiss"

2005年03月20日 | CLUB MUSIC
jeremy ellis / "SIDE-A:lotus SIDE-B:Bombakiss"
(CLUB JAZZ/SOUL/12")
評価:★★★★☆

Ayro名義で知られるデトロイトの才人が本名のjeremy ellis名義でリリースするアルバムのリード12"。UBIQUTYからのリリース。

制作前に3か月のプエルトリコ住まいを経験し現地で作り上げた一枚だそうでモロその影響出てます。A面はハッキリ言ってダメダメ、西ロン系のブロークンビーツの出来損ないって感じなのです。が、なんで買ったかと言うとB面の"Bombakiss"がムチャかっこ良いからなのです。

MAWのニューヨリカンソウルをよりトライバルにしたかのようなパーカッシブブレイクビーツチューン。音数はかなり少ないのですが生演奏のエレピ(美メロ)が絡まってきてなんとも独特のJAZZYな世界を構築しています。ドラムも超タイトかつ変則ビートが変な気持ちよさ!エレピと打ち込みの絶妙な「間」はHERBERTのようでもありかなりの才能。

アルバムは曲によって当たり外れありそうで手を出しにくいですがこの12"はSIDE-Bが全てですね。

Phil Ranelin & Wendell Harrison / "Message From..

2005年03月15日 | JAZZ/FUSION
Phil Ranelin & Wendell Harrison / "Message From The Tribe"
(SPIRITUAL JAZZ)
評価:★★★★☆

アナログが鬼レアすぎて手が出ないスピリチュアル・ジャズの傑作にしてデトロイトの伝説的レーベル「TRIBE」の記念すべきカタログNo.1番。黒系にとても理解のあるP-VINEからついに出た再発CD。まずは黒いです。

僕はスピジャズでもドープ系のもの(SUN RAのヤバめサイドのとか)はあまり好きでは無いのですがこの作品のように土着でありながら血の通ったソウル溢れるスピリチュアル・ジャズはとても好き。

太いベース、揺らめくエレピ、幻想的なフルート、などいわゆるスピジャズの王道を行きながらも同じデトロイトを本拠地にしたMOTAWNが持つソウルを歌により融合させた傑作。Build An Arkの作品にも参加したトロンボーン奏者フィル・ラネリンとテナーサックス奏者ウェンデル・ハリソンによる誇り高き黒JAZZ。

“How Do We End All Of This Madness”“Wife”など名曲揃い。

A Message From the Tribe

Fat Freddy's Drop / "Hope For A Generation EP"

2005年03月14日 | REGGAE/DUB/SKA
Fat Freddy's Drop / "Hope For A Generation EP"
(DUB/SPIRITUAL)
評価:★★★★☆

ハッキリ言って詳細はまったく知りませんがこれは良い!矢場町のレコ屋escapeの林先生に教えてもらった一枚でニュュージーランドのDUBバンドFat Freddy's Dropによる極上のオーガニックDUB傑作。

全5曲と曲数は少なめ(1曲20分とか14分とかだけど)ですが外し無し。M-1"Bluey"から
もう最高に気持ちいいわー。オーセンティックなDUBサウンドですが太いベースと絶妙に決まってるディレイや少しジャジーなピアノなどで緩やかなオーガニックな極上チルアウトDUBを展開。タイトなドラムも最高。いわゆる葉族な人なんかはガンぎまりじゃないっすか?

リトルテンポほど爽やかではないですが黒めのVoも(白人だったらごめんなさい)歌うめえし酒かっくらいながらライブ観たいわこのバンド。トライバルではあるけれど暗さは無いし、もろアングラHIP-HOPなジャケとは裏腹にスピリチュアル度高し!本気系DUB/REGGAEリスナーでも全然オッケーな作品だと思います、はい。