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おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

連休の狭間は

2012-05-02 15:41:38 | Weblog
連休の狭間、店に向かう途中空からはポツポツと冷たいものが…

駅前のスーパーで買出しを済ませて小走りで店へ向かう

近所の店もほぼ営業している

人通りもそこそこあってホッとする

メイクも終え、支度を整え店前でキャッチ開始

はす向かいのスナックから賑やかなオヤジの声が響く

ママも彼らを見送る為に出て来た

70代半ばで現役バリバリ、この町でも有名な御大だ

近所の店では彼女の評判は芳しくないが

「知っちゃいないわ」で今夜も頑張っている様だ


10時になってマヤが出勤

相変わらず激しく咳込んでいる

掛け持ちで働いている新宿の店でうつされて

そのままこじらせた様だ

私も少し前に風邪をひいて今はやや良くなったが

時おり咳が出る

外出時はマスクが手放せない

マヤに風邪薬を飲ませて2人でキャッチしていると

通りの向こうから懐かしい顔が歩いて来た

昔、よく当店に遊びに来ていたモンちゃんだ

この日はお仲間4人と足を運んでくれた

聞くと近隣のスナックで飲んでいたら混雑して来たので

気を利かせて後から来たお客さんに席を譲ったそうだ

「ま~、さすがモンちゃんね

 でもPさん、連休中でもさすが繁盛しているのね」

Pと言うのは彼らがさっきまで飲んでいた店だ


彼らの中でひときわよく喋る男性が居る

モンちゃんと一緒に見えるお友達の中では新顔だ

聞くと名古屋から遊びに来たらしい

彼がとにかくよく喋るのだが、やや面倒臭いタイプなのだ

受け流しながら相手するが、朝イチからちょっと憂鬱になった

彼らの中に紅一点、綺麗で感じの良い女性が居た

後から聞いたらモンちゃんの奥さんらしい

オカマバー初体験との事でもっとお話したかったのだが

当店も後からお客様が続き

モンちゃん達は帰る事になった

名古屋の彼は途中からソファーに寝転がって爆睡

彼を起こしてドアの向こうに見送った


モンちゃんの後にはIさんご夫婦と

娘婿候補のテッちゃんが仲良くご来店

吉祥寺の“維新力の店”の帰りだとか

奥さんとテッちゃんはTシャツの背中にサインを書いてもらっている

まだ21歳だと言うテッちゃん

Ⅰさん達を「お父さん、お母さん」と呼ぶ日も近そうだ


彼らの前にはアユミ嬢が並びの居酒屋の帰りに立ち寄った

職場の先輩も一緒だったが住まいが八王子だと言う

それに用があるらしくこの夜はアユミ嬢のみ来店

下の娘の手がかからなくなってからお勤めを再開した彼女

実はアユミ嬢の後から来店したユキエ嬢とは同じ会社だ

偶然にもバッティングした

「あら、元気~?」

ユキエ嬢は今年の3月一杯で2年間勤めた職場を辞めた

在籍中はよくお客さんを連れて遊びに来てくれた

巨乳と独特の流し目が特徴のフェロモン女王ユキエ

しかし色気で仕事を取った事は一度もないのが彼女の矜持だ

「この仕事は良心の呵責との戦いだったわ」

何度か当店で涙を流していた事もあった

今はそんなストレスからはおさらばして晴れ晴れとしている

そして少し太った様だ


アユミ嬢はストレスを溜め込むタイプではなく

飲んで発散できるタイプだ

決して愚痴ったりはしない

対してユキエ嬢は後輩にアドバイスをしつつ

これまでの大変だった道のりを延々話したらしい

カウンターで洗物をしている私の所へアユミがやって来て

「まさか会社の人と会うとは思わなかったわ

 仕事の愚痴ばっかで全然酔えないよ」

性格の全く違う2人だった

仕方なく先輩の話を聞かされる事になったアユミには気の毒だった


彼らの後にはコバちゃんが来店

近所の人気スナックのマスターも呼んで

アユミは其処へ合流

マヤと共に明菜と聖子でカラオケ大会


4時5分前にドアが開きマコトさんが現れた

傍らにはもっさりした大柄の女性を伴っている

人の事を言えないがナンシー関をだらしなくしたような風体だ

彼女はマコトさんが過去にも何度か連れて来ていて

ニコニコと大人しく酒を飲む人だ

決して怪しい女性ではない

マヤが席に着く

ついでにアユミもお邪魔する

元スナックで働いた事のある彼女は

忙しいと手伝ってくれるのである

酔っ払いのお相手などお手の物なのだ


それにしてもその巨漢の女性

今夜はいつもと様子が違う

途中で眠くなった様でマコトさんに寄りかかろうとしている

彼もこれ以上は飲ませられないとお会計を申し出た

時計はまもなく5時だ

他のテーブルもお会計を済ませドアの外に見送った

例の巨漢女子は床に倒れこんでいる

小柄なマコトさんが必死で起こしている

私たちも声をかける

そのままクジラの様な巨体で寝られても困るので

何とかマヤが彼女を促している

アユミも私たちを放って帰れないらしく心配顔だ

その内、う~っと声を発して彼女は何とか起き上がった

「良かった~、起きてくれたわ

 さあその調子で帰りましょ」

彼女に声をかける私たち

マコトさんは「迷惑かけてゴメンナ」と詫びて

大きな彼女を支えながら駅の方に歩いて行った

アユミもホッとした様だ

「色々お手伝いしてくれてありがとうね」

今日はこれから免許の書き換えがあるらしい

後片付けまで手伝ってくれた彼女に感謝

マヤは相変わらず咳込んでいる

早く良くなる様に咳止めを渡した


今夜は大雨だとか

ボーイのトシを臨時で呼んだが忙しくなるかしら














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