漆黒の闇、細く 狭く 一瞬たりとも気が抜けない曲がりくねった道。
奥只見湖の周囲を走る「樹海ライン」を通り抜けなければスタートラインにすら立てないのだ。
車を走らせる事 約1時間30分 ようやく「銀山平鷹ノ巣登山口」に到着した。
時間は早朝4時 駐車場には数台の車、空はようやく白んできた。
これから挑む未知の山に 不安と期待が入り交じり 気持ちは静かに高揚していった。
ちょっと違った切り口で導入してみました
単独登山が多いのだが、今日は心強い相棒が一緒です。
彼と一緒でなければ、この山への挑戦は数年先になっていたことでしょう。
手早く登頂準備を済ませ まずは山のマナーの一つ 「入山届け」を提出する。
「山と高原地図」によるここからの山頂までのコースタイムは6時間30分、「たまご」石を経由すると7時間20分となっている。
胸を借りる「平ヶ岳」の過酷さを この時はまだ侮っていた…。
4:23登頂開始
程なく進むと案内標識 山頂まで10.5km
しばらくダブルトラック以上の幅広い登山道が続く。
ご来光、本日の日の出時刻は4時24分。
「やせ尾根」が続くが、周囲の眺望は抜群!
人工物は…何もない 自然しかない この静かな自然の力強い事
人間なんて本当にちっぽけだな~。
やせ尾根を過ぎるとガレ場が現れる、しかも急登の連続。
尾瀬にある日本百名山「燧ヶ岳」
去年はあの山に立ってたな~。
6:08
登頂開始から約1時間半「下台倉山」に到着。
ホッとした~ 地形図を見る限り、ここからは急な登り下りは無い様だから。
しかし、まだ工程の1/3にも満たない。
楽しみ?はまだまだこれからなのだ。
小休憩でモーニングコーヒーとサンドウィッチ、美味かった~。
周囲には様々な季節の花が咲いており、夢中でシャッターを切った。
(名も知らない花が多いです、まとめてここにアップ)
見渡す限り山。山しかない!。昔見た日本昔話に出てきたような(ホントに合ったかは不明)風景。
7:10
「台倉山」三角点到着。
少し進むと「中ノ岳」が姿を表した。
今年もまた行きますので、ヨロシクお願いします!
7:18
「台倉清水」到着。
水場です。
距離的には中間過ぎまで来ました。
7:53
「白沢清水」到着。
雨が少ないせいか、少し大きい水溜まりだった。
さて、ようやく次の目標地点「池ノ岳」(と思われる)が見えてきた!
急登の連続です!
地図情報で分かってはいたのだが、最後にこれは辛い…
絶景ポイント! 目の前が 最終目的地の「平ヶ岳」
危険な箇所も続く。
いや~キッツい!
さて、いよいよ池が見れるかな!
8:56
でた!絶景!「姫ノ池」
あれ!
鹿!
鹿がいる!
こっちを見ても逃げるそぶりも見せない!
それどころか なんだか こっちに来い!って誘ってるかの様!
池ノ岳の姫ノ池に居た二ホンジカ
撮影時にはわからなかったけど、画像みたらバンビ柄が見えるから小鹿だよね~。
いや~感動した。
山頂に行く前に名所「たまご石」を見物する事に
9:36
「たまご石」到着。
不思議な岩!
実物はとっても大きいんだよ。
唯一?のテント場を経由して
ワタスゲの群生地をすり抜けて
10:11
「平ヶ岳」山頂三角点に到着。
残念ながらガスってしまい 山頂の眺望には恵まれず…。
長い事 晴れ男をやってきましたが、同日に別山に登っていたらしいガス姉さんのパワーに負けたのか…
平ヶ岳は太古の昔大平原だったのか…。
10:50下山開始。
ワタスゲの群生池にサヨナラ。
下りは怖さが増すよね。
写真じゃ伝わりきらない急斜面。
13:43もうかれこれ3時間も下ってるのに 登山口はまだずっと先。
そして、急斜面は終わらない…。
14:33駐車場到着。
嬉しかった 本当に嬉しかった。
大袈裟ではなく
無事に戻ってこれたっていう安堵感。
やりきったという達成感。
そして、どちらからともなく 手を差しのべ
「ありがとうございました!」とガッチリ握手!
帰路は再び「樹海ライン」を銀山平まで戻り
「かもしかの湯」で心身共にリセット。
ようやく日常に戻ってきたと実感できる。
自分への土産は「清四郎小屋」で買った『平ヶ岳山バッヂ』
と「尾瀬三郎」商店で買った『特別本醸造 尾瀬三郎』
ヘトヘトになりましたが、充実感は半端ない!
久しぶりに非日常を満喫した1日でした。
興味がある方はご案内しますよ!
・・・とは軽く言えないのだった
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