2009年8月
友人から「山門水源」に行かないかと誘われた。 山門という川は聞いたことがないが、
実は地名でしかも奥琵琶湖のあたりと聞いて琵琶湖を囲むハイキングを実施中の私は
即参加を申し入れた。正確には「水源の森」で、林野庁の100選に選ばれている。
山の森林は「緑のダム」とも言われるごとく、降水を地下に貯えて河川に流れる水量を
標準化し、また水質浄化も行ってくれる大事な森である。 保護を要する箇所は「保安林」
に指定され国の事業となっている。
湿原を中心とする当該地は、水のみならず貴重な生物・植物の宝庫であり地元や学者ら
の支援で保護され、100選指定を機に一般公開されるようになったもの。
いかんアクセスは悪い。 JR湖西線のドンづまり「永原」(無人駅)下車でタクシー10分。
従って帰りはタクシーを呼ばなければならない。(台数が少ないのでかなり待たされる
場合もあるようだ)
入口には管理事務所があり、「協力金」という名の入場料(200円)がいる。
ボランティアの監視員も巡回しているのもやむを得ない仕儀だろう。 貴重な森なのだ。
健脚コースで5キロ、道は整備されているがアップダウンが激しく、当日は油照りの猛暑。
連れの女性が軽い熱中症でダウン。 尾根筋であったため携行の傘何本かで日陰を作り
冷えたペットボトル(前夜から冷凍した飲料)を脇の下はさみ、うちわ代わりになりそうな物
で風を送る。
湿原に降りてほっと一息。(写真右)
植物にも生物にも興味を持たない、ひたすら歩くだけの無粋な輩には退屈なハイキングで
ある。水源の森を守る多くのボランティアの方に感謝しつつ、湖西線の人となる。