碧田直の いいじゃないか。

演劇ユニット、ミルクディッパー主宰の碧田直が、日々を過ごして、あれこれ思ったことを、自由気ままに綴ります。

無題そのにひゃくきゅうじゅうさん

2017-02-06 22:19:19 | 日々
薬が抜けて、良かった良かったと喜んでいたら、二日に一度、飲まなければいけない薬を、三日続けて飲むのを忘れてしまった。実にズボラな自分らしいが、これでまた、薬が復活してしまっては、何もかもが元の木阿弥である。自戒して、しっかり飲むことにしよう。

さて、ミルクディッパー初の一人芝居『清く正しく美しく』から十日あまり。ようやく、ゆったりと振り返る余裕が多少は持ててきた。芝居はある意味極私的な部分があるので、他の人はどうかわからないが、自分の場合は、客観視できるまでに時間がかかる。

発想の発端は、安全地帯の同タイトル曲『清く正しく美しく』を聴いたことからだった。そこですぐに物語を着想したわけではもちろんなかったが、切なく美しい歌詞を聴くにつれ、少しずつイメージは広がっていったように思う。

イメージが固まるのと、ほぼ同時に、一人芝居にしようというのも決めた。物語の行方を描く以上に、今回描くのは、ある女性の人生であり、よりクローズアップするのに、他の役者さんを交えるよりも、里村一人でいくのが、一番効果的だと考えたのだ。

結果どうであったかは、観劇くださった方々のご意見を伺うしかないが、何人かの反応を聞いたところでは、好意的に受け取ってもらえたのではないかと思う。
里村が大学時代に一人芝居をやっていたとはいえ、オリジナルは初体験、自分に至っては脚本も演出も未体験だっただけに、不安だらけの船出だった。どうにかこうにか、目標としていた対岸に辿り着けた、というのが本当のところだが、やり終えた今では、また近いうちに一人芝居をやってみたいと思うようになった。

一人ですべての世界観を顕す一人芝居は、実に様々な様相を投げかけられると気づけたし、里村も役者として成長できたのではと思えたし、作劇上も、窮屈さを感じることなく、むしろ自由に描けた実感が感じられたからだ。

もちろん、何年かは間を置きたいと思うが、それほど遠くない未来に、また一人芝居をお届けできるのではと思う。その頃は自分がアラフィフ、里村がアラフォーになっている。気負わず、大人の芝居がやれたなら、今回の一人芝居からの確かな前進として、自信にもつながるはず。自分たち自身の未来に期待しながら、焦らず感性を日々磨いていくとしよう。
コメント
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