音楽を聴く仲間の会

スウェディッシュ・トラッドや世界の民族音楽の制作を行う「音楽を聴く仲間の会」のブログ。自然農や料理の話題も。

「スウェーデンの伝統音楽には興味がなかった」アレ・メッレル①

2007-12-24 21:47:13 | フリーフォート
こんにちは。アレ・メッレルです。

スウェーデンの一番南(マルメ)で育ちました。隣のデンマークにとても近いところです。

〈レーナが地図を持つ〉

父はデンマーク、母はノルウェーのオスロの出身です。

伝統音楽の演奏家たちと話していると、よく「音楽というものはすべての国ですごく違う」という話になります。

でも、私は人々の間の共通点を見出す道具として音楽を使う、ということをずっと学んできました。そうすることで、いつもユニークで心が開かれた状態でいることができる。これは自分にとても大切なことです。

僕はシティボーイで、ジャズバンドでトランペットを吹いていました。
それが、あるギリシャ人音楽家との出会いで変わってしまいました。ギリシャの音楽のことが大好きになり、ギリシャに行き、長い期間滞在したり、スウェーデンでギリシャの音楽を演奏するようになりました。

ギリシャの友人たちに「君の国の音楽って、どんな音楽なの」と訊かれたけれど、そのときは「わからない」としか言えなかった。

そんなことがあって、僕もスウェーデンの音楽に興味をもつようになり、スウェーデンの伝統音楽ってなんだろうと探求するようになりました。自分で見つけたスウェーデンの音楽はみな素晴らしく、とても好きになりました。

僕はレーナの出身の地方に引越し、伝統音楽のマスターたちからトラッドを学ぶようになりました。そこでレーナやペールともそこで出会い、一緒に演奏するようになったのが、20年前のことです。

そこの人たちは「フィドルをやらなきゃ。フィドルが伝統音楽の中で一番重要な楽器なのだから」と言ったけど、僕は「いや、ギリシャのブズーキでやりたい」と答えました。

これはギリシャで学んだことなのですが、「伝統に生きる」ということはいつも変化していくことや新しいことに対していつも心を開いておくこと。

そして、同時に伝統音楽の歴史を尊重し、振り返ってみることを忘れないということです。

【続く】


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