今年の7月1日は「うるう秒」の日だそうだ。日本時間では午前9時に1秒が挿入される。具体的には8:59:59の1秒後が8:59:60となり、その1秒後が9:00:00となるそうだ。●1958年に正確に1秒が計れる原子時計ができ、世界の標準時も原子時計に従うようになったが、地球の自転速度は一定でないため、標準時とずれが生じるため、そのずれを補正するために72年に「うるう秒」が導入されたそうだ。今回で26回目となるが、全て秒を足す補正で、地球の自転は43年で原子時計に対して、26秒遅れた計算になるそうだ。●一方、「うるう秒」でコンピュータの時間認証が混乱する恐れがあり、実際、前回2012年のうるう秒ではオーストラリアの航空会社でコンピュータシステムに不具合が起き、ダイヤが乱れたそうだ。そのような背景から、1999年以降、うるう秒の廃止が議論されてきたそうだ。日米やフランス、中国は廃止に賛成だが、かつての時刻の基準地グリニッジ天文台のある英国や人工衛星の制御システムが原子時計に対応していないロシアは反対し、両方を併用する折衷案も出ているそうだ。今年の7月1日を世界が混乱なく乗り越えられるかどうかは、うるう秒の存廃に影響する可能性があるそうだ。 ⇒ 6/18読売新聞夕刊
ミクロの物理現象をベースとする正確な時間vs天体の運動をベースとするマクロな時間ということであるが、物理学の世界でも、ミクロな物理現象を対象とする量子力学とマクロな物理現象を対象とするニュートン力学や相対性理論があり、両者を状況に応じて使い分けている。しからば、時間も2種類の時間を導入して、状況に応じて使い分けるという方法もあるのかも知れない。つまり折衷案ということになるのかな? 尚、43年で26秒の遅れなら、うるう秒を無くしても、1時間の遅れが生じるのは5954年も先のことになる。但し、ずれの方向と程度が今後も同じと仮定した場合の話であるが。
(関連:2012/6/28マイブログ、2012/1/21マイブログ)