消防士 兼 旅人の日記

消防署での出来事、ダラダラした日常生活を綴ります。

指令室見学

2013-06-21 22:55:32 | 消防・救急
前回の当番は8件、夜中もありましたが早い時間帯。真夜中の出場は無く、仮眠はある程度まとまって取ることができました。

私達の当番の時は全く寝れなかった…と言う時がほとんど無く。差はあるけど、比較的まとまった時間寝れることがほとんどなのですが、かたや反対番はそれはもう悲惨な状況で…

交代前に、『もう1件ぐらいありそうじゃないですか?』なんて冗談言えるような感じじゃないぐらい、グッタリしています


先日の当番の合間に、指令室の見学に行ってきました。

指令業務は昔から興味があるところ。毎年の異動希望の意向調査にも書いているほどなのですが、縁がなくなかなかね。

そこに行くにはもう少し経験を積まねばいけないのかな?と言うような感じもしています。


今の署は指令室と同じ建物にありますので、出場や事務仕事の合間に指令室へ行くことは可能です。

異動したばかりの頃はそんな考えも思いつかなかったんですが、ふと隊長がちょっと指令室に…なんて言ってから、その手があったか!と思い。

一度隊長と一緒にくっついて行ったんですが、向かう途中で指令がかかってあえなく断念。そこからなかなか行くチャンスがありませんでしたが、先日念願叶ってついに行ってきました。


まだ私が消防に入って2年目か3年目ぐらいの時に、1度だけ指令室に入ったことがありました。でも、その時に119番通報が入電することは無く、その場所を見ただけ。

今の署に来て、1度指令室あての荷物を届けに行ったんですが、その時も入電せず。119番通報を待ち、対応の仕方なんかを見たかったんですが、それも空振り。

そしてついに先日、出場も事務仕事も全て片付き手持ち無沙汰になったところで、行ってきました。


指令室には反対番でしたが過去にお世話になった先輩がおりましたので、ご丁寧に色々教えてもらいました。

発信地表示システムにより、固定電話からの通報であれば場所は特定できるけど、携帯電話からだと難しい場合がある。これは、私も知っていた知識ではあるが改めて再確認できた。

携帯電話の場合はGPSが聞けば多少の誤差はあるけど、ズレても半径50mぐらい。ただ、GPSが効かなきゃどうしようもないらしく、その時は住所やら目標物とかを聞きだして場所を特定しなければならない。

今は携帯からの通報も半数ほどになり、地理もよくわからない人からの通報も多いので、場所の特定に苦労していると言う話を伺いました。


そのうち119番通報も入り、実際にインカムをお借りしてやりとりを聞かせてもらいました。最初に聞いたのは転院搬送の依頼。もとから緊急性のなさそうなやつでしたので、向こうの話し方もどこか落ちついている。固定電話からの通報でしたので、場所はすぐに特定。改めて救急車の向かう場所を聞くも発信地からで間違いなし。

必要な情報を聴取して、電話を切る前に既に指令を出していました。出場救急隊から出場報告を受け、聴取した内容を救急隊に伝えて。

なるほど、こんな感じでやるのか、と。


そこから程なくして再び119番通報。再びインカムをお借りして私も聴取。今度は電話口で悲鳴と嗚咽とが混じったような通報。

指令室職員の落ちついて!の一言に続き、必要な状況を聴取する。これも固定電話からの通報でしたので、場所はすぐに特定。向かう場所も間違いはない。

しかし、選定されたのは我が救急隊。そのために通報内容を聴取することもなく、色々教えてもらったお礼を言う間もなくすぐに車庫へ向かいました。

車庫へ向かう途中、出場準備を整えている途中、ずっと最初の嗚咽が気になっていた。改めて出場報告をして指令室で聞けなかった内容を聴取すると、そう言うことだったのか…と。

結果的に、現場へは向かいましたが搬送することはできない状態だった事案でした。


またそこから出場も重なり、報告書を作ったりでその当直中に指令室に行くことはありませんでしたが、また時間が取れたなら見学させて頂ければなと思います。

救急の仕事も好きですが、消防職員としての幅を広げるために、いつか指令室にも行けたら良いなと思ってね。


明日は仕事です