トーキング・マイノリティ

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報道関係者の皆さん、頑張って! その一

2015-07-16 21:10:05 | マスコミ、ネット

 宮城県の地元紙・河北新報には「声の交差点」というコーナーがあり、読者からの投稿を載せている。7月8日付「声の交差点」には「報道圧力発言あきれる」というタイトルで、平間りつ子(71歳)なる登米市の主婦からの投稿があり、以下の色字はその全文。

全く横暴としか言いようがない。自民党議員の勉強会での発言。国会議員たる者が、よく言えたものだ。国民の代表として政治に携わっていることを忘れたのか。あなたたちを選んだ1人1人が悪いということか。戦後70年、国民はどれほど苦労して今の世を築いてきたか。家族に戦死者がでて、どこの家庭でも苦しみを味わってきた。戦争を知らない私も食糧難を覚えている。
 太平洋戦争末期の沖縄での激戦、そして今も続く基地問題。沖縄を旅してガイドさんの話を聞いて涙してきたのに。「二つの新聞をつぶさないといけない」「マスコミの広告料収入をなくせばよい」。どんな思いで口から出たのか。

 国政をあずかる若手議員の勉強会であのような発言がでるということは、政治の世界にそうした空気が流れているということか。われわれ一般国民は思ってもみない。戦争を体験した先輩議員さんたちが今の政権を危惧しているというのに。今の平和を壊さないでほしい。報道関係者の皆さん頑張って!

 実は私は、暫く前から「声の交差点」のコーナーを殆ど見ていない。投稿者には老人や子供が目立ち、その意見やパターンが決まっているため、見るのも下らないと思っている。この登米市の主婦の投稿を見たのは、家人が「またヘンな投稿が載ってる」と紹介したからだ。さらに家人の話では、この主婦はよく投稿しているそうだ。
「声の交差点」を暫く前から見ていなかったため、平間氏の名は見逃していたが、試に「河北新報 平間りつ子」で検索したら、「声の交差点/応援メッセージ 3・11大震災」というサイトがヒット、これだけでも投稿数が多い。さらに「平成16年6月30日 登米地域合併協議会会議録」にも名があり、登米地域の活動委員もしていることが分った。地域活動をしているのは結構だが、単なる主婦ではなかったのだ。

 平間氏以外にも「声の交差点」常連投稿者はいる。2014-04-08付の記事でも書いたが、栗原市の鍼灸師、佐藤一氏(当時65歳)。コーナーを注意深く見ていれば、彼等の他にもよく投稿が載る者がいるはず。それにしても、平間氏の投稿の最後の一言「報道関係者の皆さん、頑張って!」は噴き出してしまった。御用記者ぞろいの日本のメディアだが、この一言だけで「国民の声」を強調するする御用投稿者の本性が知れよう。こうでもなければ、投稿欄常連にはなれまい。

 平間氏の投稿が載った同日、河北新報は21面全面を使い、“報道圧力発言”の発端となった作家・百田尚樹氏へのバッシング特集をしている。トップの大見出し「百田氏、重用なぜ?」に続き、中央には「右派論客、安倍路線の旗振り役」の文字。その他には「テレビ番組構成から人気作家に」「《売れること》嗅覚鋭く」「対談契機に存在感増す」「憲法改正でアドバイス」見出しが躍る。
 特集の本文の出だしはズバリ、「そもそも百田氏とはどんな人物なのか」。大阪市出身の氏は、関西のテレビ界では早くから知られた存在とか。1970年代後半、同志社大の学生だった百田氏は朝日放送(大阪市)の素人参加バラエティー「ラブアタック」の常連出演者だったそうだ。

 当時百田氏が出演していた番組をよく見ていたという大阪市生野区の会社役員の男性(56)の次の声を紹介している。
「学ラン姿で牛乳瓶の底のようなメガネをかけ、薄くなった頭髪は肩までのロン毛で、強烈なインパクトでした」
 水中に落下してブリーフを出したり、早食い競争では口に含んだ水を噴水のように吐いたりしていたこともあり、その外見と立ち居振る舞いで「みじめアタッカー」として注目を浴びたそうだ。前出の大阪市の56歳の会社役員は、書店で取った本の著者名に「百田尚樹」を見つけて驚愕、こう述べる。
「みじめキャラは計算した演技だったんですね。視聴者に何が受けるか体を張って実験し報道作家になったのではないか」
その二に続く

◆関連記事:「マスコミの御用映画人
 「謝罪の言葉は気持ち込めて

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
夏らしくなって来ましたね。 (都民です。)
2015-07-16 22:18:47
 河北新報への投稿者の方は、政治的な活動をされているというのは納得できます。数年間の宮城の方たちとのお付き合いで、目立ちたがりは見かけませんでした。たぶん親せきや友人等々の濃い人間関係があり、細やかな気配りを自然にしているからだと思います。そのなかで本名で何度も投稿すれば、ご近所で有名になっているでしょう。なかなか勇気がいる事です。

 マスコミはまだまだ読者・視聴者を誘導できる自信があるのか、あざとい手を使い続けますね。でも私の知っている宮城の女性は、専業主婦で外出をあまりしませんが、博識で非常に分析力がありとても刺激的な会話が楽しかった。そういう読者の目を欺けると思っていたら、きっと後で痛い目に合うと思います。

 百田さんへの記事は、読むに値しない低俗なものですね。もっと理論的な批判記事なら読む価値があると思います。
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Re:夏らしくなって来ましたね。 (mugi)
2015-07-17 21:42:09
>「都民です。」さん、

 仙台市在住の71歳なら政治活動をする主婦もいますが、登米市ならば極めて特異な老女ですね。検索してみたら、やはりタダの主婦ではなかった。「プロ市民」と疑われても当然でしょう。年配の“市民団体”がデモ行進するのは、仙台の中心部でよく見かけます。
 昨年4月、「憲法9条にノーベル賞を!」の活動をしていた神奈川県座間市の主婦・鷹巣直美が朝日新聞で取り上げられ、ネットでも話題になりました。しかし、彼女はタダの主婦ではなかったのは「Naverまとめ」というサイトで色々暴かれております。
http://matome.naver.jp/odai/2140505535338194101

 マスコミは読者・視聴者よりもスポンサーの意向が何よりです。何といっても「嫌なら見るな!」ですからね。トップは高給取りなので、読者・視聴者の怒りなど、歯牙にもかけないと思います。
 その二にも書きましたが、ネットをしたことのない私の母さえ、今回の記事を怒っていたし、もう河北は見るのもウンザリと言っていました。但し訃報欄は見逃せず、そのために取っているようなものとか。ここに地方紙の強みがあります。
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地方独占 (室長)
2015-07-18 09:38:37
こんにちは、
  朝日が、慰安婦報道などで偏向報道ぶりを暴露されたし、朝日以上に左翼を気取っていた毎日も少しずつ変化しているのかも。少なくとも、系列のTV朝日、TBSの報道ぶりは、徐々にではあっても、外国人の専門家に、日本の現場を見せて、比較させ、「日本テすごーいですね」と言わせる、少し気持ちの悪い番組が増えている。日本の近代化、現代化が進んで、今では欧米を超える部分もあるとはいえ、わざと優れているところばかり誇張してを宣伝するというのも、気持ちが悪くなることもある。

  とはいえ、これまで外国礼賛、自国を貶める論調ばかりだった偏向マスコミが、TV局の方から(裏側から)すこしずつ「愛国的論調」へと変化しているのかも。

  他方で、沖縄の2紙とか、河北新報、或は東京新聞、その親の中日新聞などの地方有力紙は、戦後の左翼偏向報道傾向を相変わらず維持し、なんらの改善方向も示さないようです・・呆れたモノです。
  その地盤が、あなたの言われるような「地元のお悔やみ関連報道」の独占となると、本当に困ったものです。百田氏の著書の映画版『永遠のゼロ』は、特攻に散った父親、或は祖父の生涯を探求する、と言う筋立てで、本当に映画館で泣かせてくれた。
  あれほど素晴らしい作品の百田さんが、沖縄2紙の左翼偏向、現実無視を激怒されるのは当然で、その「密室における議論」を盗み聞きして、勝手に報道して「言論弾圧事件」に仕立てたのが、朝日、毎日らしい。TBSのニュース番組で、アナウンサーが、言論弾圧と言って珍しく息巻いていた。既に、彼らマスコミこそが、本当の正しい意見を弾圧する、第3権力となっているのをいいことに偉そうにしている。馬鹿げています。
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Re:地方独占 (mugi)
2015-07-18 21:18:07
>こんばんは、室長さん。

 最近の民放ではわざと外国人の専門家を集め、日本称賛をさせる番組が増えてきたように感じます。尤もその類の番組は胡散臭く思えるので、私は見ていません。自画自賛のようで気味が悪いし、視聴率回復を狙った作戦でしょうか?外国礼賛、自国卑下論調一色も不愉快ですが、必要以上の「愛国的論調」は見苦しい自慰にしか思えません。

 他の地方紙は購読したことがないので分りませんが、最近の河北新報はますます左翼偏向報道を強めています。ネットをしたことのない昭和一桁の私の母さえ、この頃の河北はおかしい、前はこうではなかったのに…と言っていました。昔に比べて創価学会関連本やパチンコ屋の広告が増えたことが影響しているのやら。
 たぶん他の地方紙も、「地元のお悔やみ関連報道」の独占の強みがあるはず。ただし、河北は地元情報でも割と漏れがあります。今年3月、大正時代から続く老舗の豆腐店「白雪とうふ」が廃業しましたが、これも報じず、ネットニュースで知った有様。何が宮城の地方紙だ、と言いたくなりますよ。

『永遠のゼロ』は未見ですが、『海賊とよばれた男』は素晴らしかった。その二にリンクしましたが、沖縄2紙は左翼偏向というよりも、中共の宣伝機関誌のような紙面にしか見えませんでした。琉球新報に載ったタレントの大橋巨泉へのインタビューには、もう沖縄は独立するべきとあり、唖然とさせられました。
 政権の暴走を止めるのが使命、とうそぶくメディアですが、メディアの暴走を止められないのは本当に困ったものです。
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Unknown (糖質ヘイト歴女wwwwwwwww)
2015-09-17 05:39:20
これが糖質ネトウヨおばさんかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
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統失基地害♂へ (mugi)
2015-09-17 21:40:16
 これぞ基地害ブサヨ(隣国極右)♂か。それに「糖質」じゃなく、「統失」 だろ。漢字もマトモに書けないゴミニート。ネットジャンキーで糖質を摂り過ぎ。
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