F.フォーサイスの最新作『アヴェンジャー(復讐者)』を読了。さすが“マスター・ストーリー・テラー”と讃えられるだけ、いつもながらのストーリー展開は見事。本中の国連軍への評価は実に辛辣極まる。
「国連は“平和維持”のための部隊を創設していた。これは何度も繰り返された茶番劇の一種であって、維持すべき平和などないところへ平和維持部隊を送り、そこでの平和実現を禁じ、あまつさえ虐殺を放置して、ただ眺めていろと命じるのである」
また、イギリスの老練なスパイがCIA高官にこう忠告するシーンがある。
「君(ア メリカ)が弱かったら、憎まれはしないよ。貧しければ、やはり憎まれない。一兆ドル出さずば憎まれないが、一兆ドル出したら憎まれるんだよ。君の国に対す る憎悪は、君らが連中を攻撃するからじゃない。彼らの安全を守ってやるからだよ。笑顔を見せて人気を求めちゃいかん。上に立って、なおかつ好かれようなん て虫が良すぎる。そんなことはできっこないんだから。
「アメリカに対する感情で、否定的な要素は十パーセント、あとの九十パーセントは羨望、やっかみだよ。忘れてはならない事が二つある。一つは人は自分の守護者を許すことができないということ、もう一つは、人が恩人に対して抱く嫌悪感ほど激しいものはないということだ」
「連中は決して君たちアメリカ人を許さないよ。許されると期待しない方がいい。そのほうが失望しなくてすむからね。君の国アメリカは常に非難の対象となる。・・・ 立ち上がって叫ぶ煽動家が一人いれば十分だ。・・・彼ら狂信者は鏡に見入り、そこに映っているものに怒りくるって吼えまくる。その怒りが憎悪となり、憎悪 はターゲットを必要とする。・・・憎悪に燃えているのは似非インテリだ。彼らが君たちを許すことは絶対ない。許せば自分を告発しなければならないからだ」
老スパイはアメリカと第三国(特にイスラム圏)との関係について意見したのだが、これは日本と反日国家にも当てはまらないだろうか?
「悪に対する寛容は、順応に通じ、順応は譲歩に、譲歩は敗北を認めることにつながる」という意味深な文もあった。
「国連は“平和維持”のための部隊を創設していた。これは何度も繰り返された茶番劇の一種であって、維持すべき平和などないところへ平和維持部隊を送り、そこでの平和実現を禁じ、あまつさえ虐殺を放置して、ただ眺めていろと命じるのである」
また、イギリスの老練なスパイがCIA高官にこう忠告するシーンがある。
「君(ア メリカ)が弱かったら、憎まれはしないよ。貧しければ、やはり憎まれない。一兆ドル出さずば憎まれないが、一兆ドル出したら憎まれるんだよ。君の国に対す る憎悪は、君らが連中を攻撃するからじゃない。彼らの安全を守ってやるからだよ。笑顔を見せて人気を求めちゃいかん。上に立って、なおかつ好かれようなん て虫が良すぎる。そんなことはできっこないんだから。
「アメリカに対する感情で、否定的な要素は十パーセント、あとの九十パーセントは羨望、やっかみだよ。忘れてはならない事が二つある。一つは人は自分の守護者を許すことができないということ、もう一つは、人が恩人に対して抱く嫌悪感ほど激しいものはないということだ」
「連中は決して君たちアメリカ人を許さないよ。許されると期待しない方がいい。そのほうが失望しなくてすむからね。君の国アメリカは常に非難の対象となる。・・・ 立ち上がって叫ぶ煽動家が一人いれば十分だ。・・・彼ら狂信者は鏡に見入り、そこに映っているものに怒りくるって吼えまくる。その怒りが憎悪となり、憎悪 はターゲットを必要とする。・・・憎悪に燃えているのは似非インテリだ。彼らが君たちを許すことは絶対ない。許せば自分を告発しなければならないからだ」
老スパイはアメリカと第三国(特にイスラム圏)との関係について意見したのだが、これは日本と反日国家にも当てはまらないだろうか?
「悪に対する寛容は、順応に通じ、順応は譲歩に、譲歩は敗北を認めることにつながる」という意味深な文もあった。
人の心の奥にある真情はそうなのかもしれませんね。“恨む”という感情が一番パワーがあると聞いたことがあります。パンドラの函の奥底にあるものを望むのは無理なのでしょうか。
あるミュージシャンが怒りや悲しみといったテーマだと作曲しやすい、この2つはとても強い感情だからと言ってました。
「希望」にしても、敵または嫌いな者の破滅を望む場合もありますからね。
私の伯父の場合は共産主義者でも典型的な敗北者でした。このような人生を送ってはいけません。勝ち組は議員バッチを付けていたり、どこか著名大の教授にでも修まって憲法改正阻止を叫んでいる連中です。
フォーサイスはTVで『ジャッカルの日』を見てから原作を読みましたが、それ以来ハマリました。元ジャーナリストだけあって、視点が非常に鋭い。今でも親米と反米の意見の隔たりは大きく、ネット上でも互いに罵りあってますね。
欧米がイスラムを飼いならすのは難しいと思います。イスラム圏から押し寄せる移住者は、古代ローマを崩壊させた蛮族の移動を髣髴させられます。
映画の『戦争の犬たち』は『ジャッカル~』より出来が悪かったですね。昨年1月にサッチャー元首相の息子が、赤道ギニアの政権転覆計画に資金援助したという疑惑が持ち上がったとのベタ記事がありました。アングロサクソンならやりかねません。
本心ではEUはトルコを入れたくないのはミエミエですが、どこまで伸ばすつもりでしょうね。
憲法墨守を叫ぶ手合いは、利権の為本心では支持していない憲法を利用してるのか、または憲法に心底入れ込んでいるのか不明ですが、後者なら教授でも見識が欠けてますね。
私は『ワイルドギース』を見てないですが、この種の話をイギリス人は好むのでしょうね。傭兵の世界はやはり日本人にはなじみが薄い。
成る程、戦後の学界を支配したのが勇敢さを発揮せず生き残った学者たちだったということですね。
何やら講義で革命を煽った学者は、イスラム過激派の精神的指導者を髣髴させられます。自分や自分の息子は安全圏にいて、他の世間知らずのマジメな若者を駆り立てる。結局「昔のことですから」「自己責任」と言い逃れをするのでしょう。自己保身こそ大事な世渡りです。