うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

独ダービー

2006-07-24 20:05:00 | 競馬日記
独ダービーはSchiaparelliが勝ちました。父は名種牡馬のMonsun。Monsun産駒はイタリアダービーを制したGentlewaveに続き、今年2か国目のダービー制覇です(ブログ)。Shiroccoも現在ワールドリーディングホースランキング1位タイで(ブログ)、今最も旬の種牡馬と言ってもいいかもしれません。全兄に同じく独ダービー馬のSamum、全姉に独オークス馬で独ダービー2着のSalve Reginaがいます。
母父は日本でも繋用されたオールドヴィックです。オールドヴィックは愛仏ダービーを制した名競走馬で、種牡馬としても期待されていましたが、海外では長距離戦で活躍したOrchestra Stall、日本では9歳までタフに走ったトウショウノアを出した程度でした。

(余談ですが、Schiaparelliという名の馬は複数いまして、有名なのは1935年生の牝馬でしょうか。子に1000ギニー、セントレジャーのHerringbone、オーストラリアで種牡馬として活躍したMasthead、孫にダービー3着、サンクルー大賞典2着で名種牡馬のShantung、ドーヴィル大賞典を勝ち種牡馬としても成功したDjakao、曾孫に凱旋門賞馬Sassafras、リュパン賞のRoi Dagobertがいます。子孫に活躍馬多数で名牝系を築いています。
"Schiaparelli"で検索すると、Elsa SchiaparelliというファッションデザイナーやGiovanni Schiaparelliという天文学者(Elsaの叔父)などが出てきます。Schiaparelliはどちらの性にも有名人がいるファミリーネームですね。牡でも牝でも使えます。)

ウジェーヌアダム賞(GII)はFlashing Numbersが勝ちました。父のPolish Numbersは競走成績は平凡であるものの、その牝系はなく子も黙る(?)La Troienne系で、母が名牝Numbered Account。半兄にPrivate Accountがいるなど、近親に活躍馬が多数いるファミリー出身です。そして、父系は欧州でブームのDanzig。
母には重賞勝ちがあります。牝系はAloeに遡れ、活躍馬を数えきれないほど出しているファミリーです。主なところでは、5代母の産駒にKジョージ、セントレジャーのAlcide、高祖母の産駒にダービー、デューハーストSのパーシアがいます。
母父のヴィジョンはセクレタリアトSの勝ち馬で、名種牡馬Caerleonの全弟です(ヴィジョンもLa Troienne系)。日本にも種牡馬として導入されました。

メシドール賞(GIII)はDanzig産駒のLibrettistが勝ちました。祖母の産駒にヒシアケボノアグネスワールドがいます。

2歳戦ロベールパパン賞(GII)は独産の牝馬Boccassiniが勝ちました。独産ですが、3回続けてドイツ血脈を持たない馬が交配されています。Raise a Native-Native Dancer-Polynesianを前面でクロスしていくのはドイツ産の馬ではあまり見ないです。Schiaparelliのようなものの方がオーソドックスだと思います。ドイツの馬産術は難しいです。
父のArtanは共和国大統領賞の勝ち馬であり、その父のBe My NativeはコロネーションCの勝ち馬です。父系はExclusive Nativeを通るRaise a Native系ですが、Raise a Native系にしては珍しく芝の中長距離を勝って血脈を伸ばしています。母父のBig Shuffleは競走馬としてはスプリンターで、種牡馬としてはドイツで成功し、短距離戦で多数の重賞勝ち馬を出しています。
単純に考えるのなら、Raise a Nativeのクロスと母父の影響から、早熟な短距離馬と見ていいでしょう。

エディーリードHはAragornが勝ちました。父はGiant's Causeway。母の全姉の子にフェニックスS、愛ナショナルSを勝ったOne Cool Catがいます。One Cool Catの父はStorm Catですので、Aragornと3/4同血ということになります。曾祖母Valorisはオークス、愛1000ギニーの勝ち馬で、高祖母の産駒に仏ダービー馬のVal de Loirがいます。
3着は日本産Silent Name血統)でした。GIでも好走するものの、まだ勝てません。父サンデーサイレンス×母父デインヒルの組み合わせは、どうも勝ち味に遅い気がします。この組み合わせで最も活躍したのはAJCオーストラリアンオークスを勝ったSunday Joyということになるのでしょうか。Sunday Joyは17戦して3勝、2着3回、3着3回。日本での活躍馬はシックスセンスでしょう。こちらは海外含めて14戦して、2勝、2着5回、3着2回。やっぱり勝ち味に遅い気がします。


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