面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

制服組自衛官の地位を向上させよ

2020-08-23 21:37:03 | 外交・安全保障
敗戦で陸海軍が解体されたこともあり制服組自衛官の地位は低い。防衛「庁」が防衛「省」に昇格したことにより背広組と言われるキャリア官僚の地位は上がったが現場で命を懸ける制服組自衛官の地位が低いのは健全ではない。

幹部と言われる士官の地位を向上させることは容易い。統合幕僚長の俸給を検事総長及び国務大臣と同格にまで上げれば良い。現在は警察庁長官及び各省事務次官と同じ政令指定職8号でしかないからそれを上げれば良いのだ。そして統合幕僚長以下幕僚長の俸給も順々に上げていけば良い。その動きは残念ながらないのだが。

だから防衛大学校を卒業しても任官辞退するものが多いのではないか。現場で命を懸けるより防衛省のキャリア官僚の地位が高いからである。天下りも背広組の方が優遇されているそうだ。

安倍晋三の数少ない功績のひとつとして

~~引用ここから~~

統合幕僚長

 


(略)

叙勲

日本の叙勲制度では70歳以上が授与対象者となっており、従来は原則として統合幕僚会議議長経験者には瑞宝重光章(旧勲二等瑞宝章)が授与されていたが、内閣総理大臣安倍晋三の「高い士気と誇りを持って任務を遂行できるようにしなければならない。今後も自衛隊員に対し、任務にふさわしい名誉や処遇が与えられるよう不断に検討する。」との方針で、2014年から統合幕僚長(旧統合幕僚会議議長)経験者には70歳に達した後に瑞宝大綬章(旧勲一等瑞宝章)が授与されるようになった。

(略)
~~引用ここまで~~


統合幕僚長の叙勲をひとつ上げたことがある。私としてはもうさらにひとつ上の「旭日大綬章」でも良いと思うのだが。

また制服組の最上位は言うまでもなく統合幕僚長なのだが、実戦部隊の最高指揮官になるであろう自衛艦隊司令官、戦前の帝国海軍聯合艦隊司令長官に相当、の地位を上げたい。日本は大陸から地続きではない島国だから海軍の艦隊が壊滅すると降伏するしかない。

食糧はもしかしたら何とかなるかもしれないが、エネルギーの自給自足は不可能だからである。原発を地対空ミサイルで守っても賄い切れないと考える。少なくとも日本列島の工業力(生産力)で壊滅した艦隊を再建することはできないだろう。大東亜戦争で米軍に徹底的に焼き尽くされたように生産力も破壊されるだろうからだ。

だから自衛艦隊は虎の子で、その指揮官たる自衛艦隊司令官こそ日本の生命線を握る存在だからだ。自衛艦隊が壊滅したら日本は終わりである。大東亜戦争で敗北が決まったのはレイテ沖会戦で聯合艦隊が海の藻屑となった瞬間である。それ以降は悪足掻きでしかなかった。だから自衛艦隊司令官を最重要職とすべきだと考える。戦後は米国という頼りになる同盟国があるわけだが。

あり得ない仮定だが、米国は海軍艦隊が壊滅しても北米大陸に「籠城」することができるのだ。食糧もエネルギーも自給自足が可能だからである。その間に艦隊を再建すれば復讐戦も挑むことが可能だ。日本とは前提条件が違うのだ。そもそも米国艦隊を壊滅させることができる敵は存在しない。50年後はまた話が違うかもしれないが。

問題は下士官兵の待遇だ。任期制の兵は2年で任期が終わりだ。兵を繰り返すこともできるのだが、30にもなれば追い出される。任期が終わったら自動的に警察官にでもなれれば良いのだが、そうした仕組みはない。予備役自衛官を増やすために民間企業への就職斡旋でもあれば良いのだが、それもない。

下士官も53歳で定年だ。まだ働き盛りの年齢で子供がいれば大学受験などで金が掛かる頃ではないか。そんな頃に放り出されたらどうすれば良いのだ。米国は20年軍に奉職すれば年金が貰えるそうだが、日本はそうではあるまい。

徴兵制もひとつの考えではある。しかし自民党であれ、枝野幸男の新党であれ徴兵制を導入できる政権はないだろう。国民が厭がるからだ。第三次世界大戦でも起こればまた話は別だろうが。

徴兵制の是非について - 面白く、そして下らない

自衛官の待遇の抜本改善をしない限り自衛官を志願する若者は減り続けるだろう。財務省を説得して金を掛ける必要があるし、不要な兵器の調達は止める必要がある。国産に拘っている場合ではない。旧型艦の退役も進めなければならない。陸上自衛隊から海上自衛隊への転籍も必要だろう。

このままだと少子化とも重なって自衛官の志願者がいなくなる。


(参考サイト)

「職業軍人」が居ない自衛隊 多くは4年で退職 : 世界のニュース トトメス5世

自衛隊員になっても昇進しないと追い出されるから応募しない引用:http://stat.ameba.jp/user_images/201607...

世界のニュース トトメス5世

 


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政府、海自隊員2000人以上増員へ ミサイル防衛など要員確保 https://mainichi.jp/articles/20200818/k...

清谷信一公式ブログ  清谷防衛経済研究所 

 



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