日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

錦繍の飛騨を行く - 直視したくない現実

2015-11-23 23:18:16 | 甲信越
20号線で峠を越え、岡谷から高速道に乗って諏訪湖に着きました。高台の直下に諏訪湖の全貌と湖畔の明かりを見渡せるのがよく、よほど急いでいるとき以外は必ず立ち寄る眺めのいいサービスエリアです。
ところで、松本市街を出る直前に信じ難い光景が。やまびこ道路沿いにあったイオンが、隣接していた工場もろとも跡形もなく取り壊され、広大な更地が出現していたのです。何のためかはおよそ察しがつきました。果たせるかなイオンモールを造るらしく、開業は再来年の予定とのことです。松本の町並みもこれで台無しになってしまうのでしょう。直視したくない現実でしたorz
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錦繍の飛騨を行く - 全行程終了

2015-11-23 22:17:25 | 甲信越
カリーをいただいた時点で九時を回り、浅間温泉の共同浴場は終わってしまいました。ならば「塩井の湯」にするかと思ったところ定休日に重なり、そうと分かった時点で下諏訪の共同浴場も終わってしまいました。甲府に0時まで入れる温泉があるものの、こちらも移動時間を考えると厳しいでしょう。画竜点睛を欠いた感はありますが、これにて事実上の全行程終了です。
例によって塩尻までは高台の県道を走り、そこから長野道、中央道経由で帰ります。腹が満ちたこともあってやや疲れが出てきたとはいえ、適度な変化があって眠くなりにくい路線だけに、ある程度の余裕を持って帰れそうです。
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錦繍の飛騨を行く - 城山公園

2015-11-23 21:55:22 | 甲信越
毎度おなじみ城山公園から松本市街と安曇野の夜景を望みます。天頂では薄雲の向こうから時折月が顔を出し、大分満ちてきているのが分かります。市街の中心では松本城が照明に浮かび上がり、東にはおぼろげながら美ヶ原の山並みの影も。うっすら霧が出ているのか、街の明かりが少し霞んで見えます。肌で感じる寒さこそ高山ほどではないものの、松本も晩秋から初冬へと移り変わってきたようです。
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錦繍の飛騨を行く - メーヤウ桐店

2015-11-23 21:02:44 | B級グルメ
松本に着いたところでお待ちかねのカリーをいただきます。今回もバイキングの桐店を選びました。
バイキングの値上げもあり、一時はセットメニューの信大前店を利用するのが常態化していたにもかかわらず、このところバイキングに回帰する傾向が出ています。ただし今回は初めから狙っていたわけではなく、止むに止まれぬ事情があってのことでした。というのは、途中流れが悪かった箇所もあり、思った以上に時間を要した結果、到着が八時半をほんのわずかに回ってしまったのです。桐店のネオンが消えているのを見て、一抹の不安を抱きつつ信大前店へ向かうと、果たしてこちらも行灯の明かりを落とした後でした。そこで咄嗟に閃いたのが、作り置きされているバイキングなら、頼めば入れてもらえるのではないかという考えです。一縷の望みをかけて桐店に引き返すと、幸いにも温情措置が講じられ、どうにか入店成功という顛末でした。
しかしこれは結果として吉と出ました。ポークこそなかったものの、チキンが本来の骨付きだったからです。大きな角切り肉の入ったビーフもあり、これならポークの穴を埋め合わせて余りあります。この二品を中心に三周したところで閉店時刻の九時になるという時間配分も絶妙で、バイキングでは久々の完勝と相成りました。

メーヤウ桐店
松本市桐1-2-35 コマツプラザ
0263-33-6504
1130AM-2030PM(LO)
水曜定休
カリーバイキング1296円
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錦繍の飛騨を行く - 安房越え

2015-11-23 18:00:16 | 東海
とっぷりと日は暮れて待合室に明かりが灯りました。気温は10度、15度近くまで上がった日中に対し、日が暮れると昨夜と同様かなり冷えます。 そのような中、か細い虫の声がどこからともなく聞こえてくるのに意表を突かれました。
三日間の旅も最終盤、あとは41号線から神岡、奥飛騨を経由して安房峠を越えます。そのまま走れば松本でカリーをいただける時間に着くでしょう。そうすると必然的に汗をかくため、奥飛騨で一風呂浴びるのは見送り、カリーの後に入れるようなら入ります。
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錦繍の飛騨を行く - 飛騨細江駅

2015-11-23 16:35:09 | 東海
41号線に合流し、少し走ると飛騨細江駅があります。切妻屋根の木造駅舎は上枝、飛騨国府の両駅とほぼ同じで、一段上がったところにホームがあるのは上枝に、待合室の造りは飛騨国府にそれぞれ似ています。これに対し、壁面が白塗りになっていることと、車寄せの部分に架かった昔ながらの扁額がこの駅の特徴です。加えて、カーテンが引かれてはいるものの荷物窓口と出札窓口もそのまま残ります。さらに富山方にはかなりの広さの貨物ホームも残り、貨物輸送華やかなりし頃が偲ばれます。到着の直前に日が陰ってしまったのは惜しまれるものの、多少の薄日は差しており、それなりの条件で記録できたのは幸いでした。
四時を過ぎて日差しもほぼなくなり、本日はこれにて時間切れです。一日かけて訪ねたのはわずかに五駅、活動仲間ならものの一時間で回っているでしょう。しかし、この先しばらく目ぼしい駅舎は現れません。ここから高山本線と41号線が離れるため、さらに北上すると帰りの経路もかなりの遠回りになります。切りのよいところで終わった上に、短い時間ながらも思いがけない好天に恵まれ、一通りの駅舎をよい条件で記録できたことについては満足しています。
ちなみに、駅前の民家の脇に他県からの車が止まっており、やがて親子連れと老夫婦が姿を現しました。おそらくは連休を使って飛騨の実家を訪ねたということでしょう。土産を満載し、記念撮影してから出発する光景を微笑ましく眺めて、本日の昼の部は終了と相成りました。
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錦繍の飛騨を行く - 杉崎駅

2015-11-23 15:24:40 | 東海
飛騨古川からさほどの距離も置かずに現れるのが杉崎駅です。駅間が短いのは、開業時からの駅ではなく、戦後になって新設されたからです。そのような来歴から、交換設備はなくホーム一本だけの小さな駅ではありますが、旧国道から少し入った駅前には開業当時からの待合室が建ちます。造り付けのベンチがある室内には、係員が一人だけ詰められそうな区画もあり、かつてはここで乗車券が売られていたのかもしれません。ホームも四両ほどは止まれそうな長さで、中ほどには駅前の待合室とは別の扉とベンチつきの待合室もあり、飛騨古川、高山への通勤通学客で賑わった古きよき時代が偲ばれます。
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錦繍の飛騨を行く - 飛騨古川駅

2015-11-23 15:02:53 | 東海
続いては飛騨古川駅を訪ねます。古い駅舎が残るのは上枝、飛騨国府の両駅と同様ながら、飛騨では下呂、高山と並ぶ町の玄関だけに駅舎も立派です。半切妻の屋根とファサードを持ち、ファサードには半切妻の形状に合わせた形状のステンドグラスがあしらわれ、その下から車寄せが張り出して、これと一体化した庇が側面に回り、それが尽きたところに団体用の出入口が。左側には少し低い切妻の部分があり、その屋根の上に駅名が正方形の板で一文字ずつ掲げられています。半切妻の屋根は緑、その他の屋根は焦茶に塗られ、白を基調としつつ腰壁を海鼠壁風にした壁面を含め、佇まいに上品さと統一感があって、美しい町並みの玄関にふさわしい名建築です。
駅舎自体の秀逸さもさることながら、駅前の雰囲気がこれまたよいのです。手狭な駅前に観光客が溢れる高山駅と違い、駅前には広大な敷地があって美しく整備されており、しかも車が出入りする区画が駅舎と分離されているため、十分な引きをとって撮影できるのは助かります。これでこそ名駅舎も俄然引き立ってくるというものでしょう。

ちなみに、飛騨国府からかなりの間が空いてしまったのは、飛騨古川の町を訪ねていたからではなく、列車を撮ろうとしたためです。上枝と飛騨国府の間によさげなカーブがあったため、そこで12時過ぎの上り列車と13時過ぎの「ひだ」を狙ったのでした。ところが、普通列車の通過時は作画がうまく行かず、「ひだ」の通過時には再び曇ってしまい、ただでさえ短い日中の少なからぬ時間を棒に振るという結果になってしまいました。しかし結果としてはこれでよかったのかもしれません。というのは、飛騨古川の町に入るやいなや空が再び晴れ出し、駅舎の正面から日が当たったところを記録できたからです。まさしく怪我の功名でした。
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錦繍の飛騨を行く - 飛騨国府駅

2015-11-23 11:36:47 | 東海
続いて訪ねるのは飛騨国府駅です。その名の通り古くから栄えた場所なのでしょう。郵便局しかなかった上枝の駅前に対し、ここでは駅前食堂が盛業中で、駅を背にして延びる通りは独立した県道に指定されており、旧国道に突き当たった場所には格子窓のある立派な日本家屋が鎮座します。
ここでも開業時からの駅舎が残り、背後にある色付いた小高い山と、そばに立つ一本桜との取り合わせが秀逸です。上枝の駅舎と瓜二つの造りながら、駅舎とホームは接しており、サッシはアルミに交換されています。妻面の窓もこちらの方が大きめで、待合室も一回り広いようです。その待合室には、板で塞がれながらもかつての荷物窓口と斜めになった出札窓口が残り、妻面の窓際には座布団を並べた造り付けのベンチがあって、窓の外には一本桜が立ちます。壁際の小さな棚には花瓶と駅ノートも。特急は停まらない小駅ながらも、12時過ぎの列車に乗る人々が三々五々現れては跨線橋を渡って行くなど、今なお健在の様子をうかがうことができたのは幸いでした。
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錦繍の飛騨を行く - 上枝駅

2015-11-23 11:06:43 | 東海
まずは難読で名高い上枝駅を訪ねます。切妻屋根を基本としつつ、玄関のある右側と事務室のある左側の高さを変えた、開業時からの木造駅舎が健在です。赤い屋根はきれいに塗り直され、焦茶の羽目板もよい状態を保っているのは好ましいものがあります。加えて木製のサッシもそのまま残り、待合室にはやはり木製の荷物窓口の跡が。一段高いところにあるホームには貨物側線も残るなど、往年の駅の造りを随所に残したよい駅です。
なお、ありがたいことに空が晴れてきました。最終日の天候には全く期待していなかっただけに僥倖です。いつまで続くかは未知数ながら、何はともあれ先を急いだ方がよさそうです。
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錦繍の飛騨を行く - 御宿 萬里

2015-11-23 10:55:22 | 東海
昨晩世話になったのは「御宿 萬里」でした。和室の宿を探した結果ここに行き着いたこと、家族経営の小ぢんまりした宿であることについては昨日述べた通りです。そのような家庭的な雰囲気に加え、六畳の角部屋の居心地はよく、門限がなく気兼ねなしに呑み歩けるところも助かりました。朴葉味噌を主役にした朝食も心のこもったもので、やはりここを選んでよかったというのが実感です。
何から何まで秀逸だったこの宿でしたが、一つだけ残念だったことがあります。かしましい中国人観光客が襖一枚隔てた隣の部屋だったことです。朝食のとき居合わせた二人組はいたって静かだったことからすると、中国人は一組ではなかったようです。歓迎板には個人名と代理店の名前がそれぞれありました。そこから類推すると、朝食をとっていた二人組が個人旅行で、かしましい方が代理店経由なのでしょうか。旅慣れた個人客は他国からの旅行者と同様行儀をわきまえているにもかかわらず、代理店任せの一般大衆が傍若無人に振る舞うばかりに、中国人に対する偏見を助長しているのかもしれません。そうだとすればなおさら残念です。
まあ、流行に乗せられた一般大衆なら、その流行が去れば見向きもしなくなるわけです。かつて日本人が欧米で絵画や不動産を買い漁って顰蹙を買っていた時代も、結局長くは続きませんでした。今のご時世だけの特異な現象であってくれれば幸いに思います。
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錦繍の飛騨を行く - 二日目

2015-11-23 09:22:56 | 東海
おはようございます。昨夜は日付が変わってから宿に戻りました。朝風呂を浴びて朝食を済ませ、荷物をまとめて出発しようとする頃合いを見計らったかのように、厚い雲に覆われていた空が明るくなってきました。出発前は雨の予報だった連休最終日でしたが、幸いにして天候が上向いたか、雨だけは避けられそうな情勢となったのは助かります。
実は、今回飛騨を訪ねた目的の一つとして、高山本線の駅の再訪があります。blog開設前に一通り訪ねたことはあるものの、その後機材をデジタル化したこともあり、最新の機材で再度記録しておきたかった次第です。つい先般橋上化のため取り壊されてしまった高山駅を始めとして、沿線の古い駅舎がその後いくつか失われており、再訪するなら早いうちにという考えは常々持っていました。それが昨日はあいにくの天候もあり見送ったわけなのですが、最終日にしてようやくこの課題に取り組むことができます。
ただし、初冬の日の短さからしても、全ての駅を訪ねようとしているわけではなく。富山方面へ進めるだけ進むというのが基本方針です。飛騨古川の町が高山に負けず劣らず秀逸で、そちらを再訪することも視野に入れており、そうなると立ち寄れる駅もたかだか数ヶ所に過ぎなくなってきます。いずれにしても富山まで到達する可能性はまずないため、日が暮れたところで切り上げ、奥飛騨で一風呂浴びてから安房峠を越えるという流れになりそうです。
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