日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

字幕ニュースが目障りな件

2012-12-05 21:11:14 | 旅日記
最近新幹線に乗るたび引っかかることがあります。間断なく流されるあの字幕ニュースは何のためにあるのかということです。
自分の記憶がたしかなら、貫通路の上部に電光表示器がついたのは、今はなき100系X編成からで、字幕ニュースを流しつつも、時刻と次の停車駅と残りの距離まで表示するものでした。それが字幕ニュース一辺倒に変わったのは、続いて登場したG編成の、かなり後期の車両からではないかと思います。食堂車が外され、現代の無味乾燥な新幹線に成り下がる端緒になったのもこのG編成でした。
自分の疑問は、その当時ならともかく、今や携帯電話で簡単に見られるような情報をなぜ流し続けるのかということにあります。旅の途中で細々した日常のニュースなどを流されるのが興ざめ以外の何物でもなく、ニュースが見たいなら携帯を使えばいいだろうと思えてならないのです。かつて過剰な車内放送がマスコミによって盛んに批判され、「サイレンスカー」なる放送を省略した車両が出現したこともありました。しかし、自分には字幕ニュースの方がよほど過剰な情報のように思えてなりません。まあ、このニュースを流しているのが当のマスコミなのですから、批判の声が起きないのも当然ではあるのですが。
その点、X編成の表示器は理想的でした。字幕の部分が小さいだけに、四六時中流れるニュースもそれほど目には障らず、その一方で残距離の表示が点灯すれば、間もなく到着かと気分も高揚したものです。二階建ての食堂車といい、個室のグリーン車といい、現代では到底考えられない贅沢な車両でした。孤高の存在という点では500系もかなりのものだったとはいえ、旅情をかき立てる新幹線車両という点では、後にも先にも100系X編成を超えるものはありません。世知辛いご時世だけに、食堂車と個室はさすがに無理だとしても、せめてあの無粋な字幕だけはどうにかしてもらいたいのですがね…
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