一月ぶりの仙台に着きました。冬晴れの透明な空の下を行く、この時期らしい旅路でした。寒さはそれほどでもないとはいえ、市街地にもわずかに残った雪が、東北へ来たことを感じさせます。
ついこの間登場したかに思えるスーパーひたちも、今乗ってみると、思いもかけない前時代的な車両であることに気づきます。加速時には抵抗制御車特有の衝動とともに直流電動機が唸りを上げ、交直切替のデッドセクションでは室内灯が落ちます。それもそのはず、常磐線の花形も登場から早二十年を経てベテランの域に入りつつあります。全盛期の東北特急のごとく長編成を連ねて仙台へ走る姿も、早晩貴重なものとなるのかもしれません。「今なお現役」などと称して雑誌で取り上げられるようになったらいよいよ潮時です。穴場といえる今のうちに乗っておいたのは正解だったのではないかと思います。
この後は牛タン昼の部へ移行し、それから日没までは近辺で適当に時間をつぶします。夜はもちろん仙台の街で呑みます。仙台を年に何度も訪ねているようにみえて、そのほとんどは旅の途中に立ち寄ったものであり、宿泊するのは実に
三年前の春以来になります。呑み屋の選択肢が豊富な土曜の晩も、記憶する限りではその時以来です。久方ぶりの長い夜が楽しみです(ニヤリ)