フランスぶらぶら滞在記

中年の元数学教師がフランスでフランス語を初歩から勉強するという悪戦苦闘日記。フランス人や多くの外国人との交流にも注目。

第38日 フランス結婚事情

2007-09-04 23:02:44 | Weblog
        第38日 フランス結婚事情

 今朝は10時にデニスさんにわがアパートまで来ていただき書類のチェック。次に学生ビザを受け付ける役場まで行くが、いつもと事情が違うという。例年だと学生が列をなして整理券を受け取っているはずが、誰も並んでいない。訝りながら中に入って質問すると、パソコンの端末に連れて行かれ打ち込めと言う。訳のわからないまま言われたとおり打ち込むと、メールが届くまで待てと言う。メールに僕個人の受付番号が示されるので、それで時間を指定して、書類を持ってきて手続きという案配らしい。デニスさんが「これじゃあまるでインターネットを前提としているわね。」と憤慨していたが、便利なことはこの上ない。30分以上列を作って並ぶつもりでいただけに拍子抜けした。
 歩いている途中に郵便局によってユーロ携帯の申し込み提出。コピー屋さんよって必要書類をコピーする。1枚3サンチーム(約5円)と安い。しかも一番大事な書類の原本をコピー機に忘れてきたのを、親切なおじさんがわざわざ走って持ってきてくれた。どうも今日は頭の切れが悪い。
 次に税務署へ行き、収入印紙を購入。デニスさんが地図とにらめっこしながら、久々に行くので自信が無いという。昼近いので閉まっているかもと心配されたが、すぐに見つかりあっという間に購入できた。案ずるより生むがやすし。
 オーシャンの1階で昼食。僕はリーズナブルだと思うのだが、デニスさんは高いという。ステーキと野菜のコンボ+コーヒーで7ユーロ(1120円)。
 食後、いよいよボルドー第3大学へ。とにかく広い。トラムの駅だけでも5つ構内にある。いやもっとあるかも。大学構内を歩いて移動なんていやだね。自転車かトラムだな。僕の最初に行くべき建物がよくわからないので、近くに歩いている男性に聞くが、どうも怪しい。デニスさんが十数年前に通ったという記憶を頼りに探すと、すぐ近くに見つかった。「だからフランス人は~。」とデニスさんがぼやく。親切心からなのか、尋ねられた時に「わからない。」と言いたがらない人が多いという。かと言ってわかっているわけではないので、自分の推測で教えることになる。今日の男性もとんでもない方向にあると教えてくれたことにデニスさんは怒ったわけだ。そう言えば、7年前パリでロダン美術館の場所を聞いた時、全く反対方向を教えてもらったことがあったっけ。その時は意地悪されたと思ったのだが、そこまでへそ曲がりでもないらしい。僕の勝手な被害妄想だったわけだ。
 とにかくそこの受付嬢に、「9月10日の9時にこの場所へ来なさい。」とはっきり言われたので安心して帰途につく。
 歩きながら、食事しながらフランス人の結婚問題について根掘り葉掘り聞く。何せ、デニスさんの友人達に結婚・離婚の経験者が大変多い。具体例を知るのが一番だからだ。やはり離婚は難しいらしい。少なくとも3,000ユーロは必要で、1年以上弁護士を立てて裁判で決着をつけるという。子供の親権も複雑で、夏休みの過ごし方まで指定される(父親の元で20日、母親の元で20日など)。
 現在はLe PACS(Pacte Civil de Solidarite)という制度がある。簡単に言えば、”紙の上での結婚”である。そうは言っても、籍をちゃんと入れる結婚と同じくらい法的な意味を持つ。離婚でも同じである。ただ子供を持つことを考えると、ちゃんと籍を入れた方が優遇されるのだという。PACSは同性愛者にも認められる。現在105000組ものPACSによるカップルがフランスにいる。
 結婚となると、特にフランス人男性と後進国の女性という国際結婚が多いのだが、結婚=労働許可というわけではない。結婚(事実婚と言った方が正確)が3年以上続いているという実績を認めてもらわない限り、女性がフランス国籍を取得し、労働許可されないというのだ。運が悪いと、1年ごとに結婚の事実を確認するという(どうやって確認するのだろう?)。やはり、国籍・労働許可を取得してすぐに離婚というパターンが非常に多いからだ。日本でもフィリピン女性にこのようなことが目についた時期があった。現在は中国人女性か。事情は似ている。
 よってかなり頑張らないと(?)、結婚→労働許可→就職といかないことがわかった。ただデニスさんは、「学生ならアルバイトがある程度認められるし、場合によっては、申請さえすれば学費の半額近く戻ってくる。」と教えてくれた。とにかく現在の資金を減らさないで、来年度まで生き延びなければいけない。
 それから現在近くにフランス人の友人がいないため、話す方も聞く方も確実に落ちてきている。恋人探しも含めて頑張らなくては。


9 コメント

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French Girlfriend (kinkin)
2007-09-05 23:36:58
女房はフランコファイルなんですよ。

フランス人のガールフレンドが出来たら、日本に連れて来て女房に紹介してくださいね。
きっと喜びます。


http://en.wikipedia.org/wiki/Francophile
難! (hide)
2007-09-06 01:48:45
To kinkin様
 francophone(フランス語圏の人)は聞いたことがあったけれど、
francophilie(フランス人好き、フランス贔屓)はわからなかった。辞書で調べました。
 へ~えそうなんですか?何ででしょ。
確かに、今回のISでもフランス短期留学をするイギリス人・アメリカ人が多いのにはびっくりしました。
イギリス人にはぜひ料理を習って帰って欲しいね。
と言ったら奥様激怒かな~。
 僕のアパートは学生用なのに、なぜか夫婦がいる?
昨日あったチャーミングな女の子は、「もう学校が始まっている。」と言うから、びびったら、「だって私高校生ですもの。」と言われました。
 奥様フランス語は堪能ですか?kinkin様も暇があったら(あるわけないか)基本会話くらいやっといてね。(主人)
フランス語 (kinkin)
2007-09-06 18:47:37
フランス語は「ジュ スウィ ベ」だけ妻から習いました。
妻のフランス人の友達に言ったら、笑っていました。
フランス語は嫌いです。

ところで、Anglo-saxonはあまり美しい人種ではありませんが、フランスはどうですか?
イギリスでは、子供はみんなとてもカワイイですが、成人すると皆醜くなります。
どうしてでしょう。
20代前半までの若い女性には、たまには目を見張るような美しい人がいますが、イギリスでは滅多にお目にはかかりません。
男と (kinkin)
2007-09-06 19:08:29
ところで、M先輩はフランス男性と入籍、という可能性はないことはないですか?
奥様の性格 (hide)
2007-09-06 20:37:27
To kinkin様
「Je suis baie」のことでしょうか、隠語かもしれません。奥様の性格なのでは?
 調子こいてパリ言葉も教わりました。ひっくり返すという奴です。若者言葉にあるよね。
 フランス女性は、成人しても体型を保つ方が、北欧・ドイツ・イギリスよりも多いと聞いています。実際顔のしわに比べて若々しい女性が多いと思います。やはり食べ過ぎ注意!ってところかな。
 今日目の前の高校が始まったようでリセアンがうじょうじょいました。可愛いです。なぜかタバコ吸ってます。高校生を教えるのはちょっとね。大学生に教えたいね。
 フランス人男性は親切ではありますが、僕の好みではありません。やっぱりフランセーズだよね。
(主人)
ラテン系 (kinkin)
2007-09-06 22:43:50
> 北欧・ドイツ・イギリスよりも多いと

(・_・D フムフム
ゲルマン系は、やはりラテン系に敵わないと思います。
イメージでしかないですが、フランスやイタリアの方が食べ物もウマイし、僕的には外見もキレイな感じがします。
すわ参戦か? (hide)
2007-09-06 23:01:40
 体のでかさからいうと、オランダ人がNo1で、北欧が大きいそうです。僕の友達のアネリーは、まだ20歳なのに180㎝あります。すごく食べます。まだまだ成長中です。僕はベベ(赤ちゃん)と呼んでます。
 ラテン系の女性はやはり外見を気にします。食べる量にも歯止めが効くようです。ラテン系は男女とも小柄だからね。
 前回のコメントにちょっぴり奥様の悪口を書いたので、すわ英語か仏語で参戦されたかとびびりました。
(主人)
ゲルマン人 (kinkin)
2007-09-07 20:34:22
ゲルマン人の妻は、料理はヒドいですよ
悪口でも何でもありませんから、気にしないでください。
ほんとに食えませんよ。
こんなかわいそうなこと、女房本人にはたまにしか言えません。

オランダ人は確かに男女ともデカイです。
浜松に知り合いがいたのですが、私はいつも見上げていました。
背が高い、というのもあるし、全体のサイズが一回りも二回りもデカイですよね。

ラテン系はゲルマン系に比べれば小柄ですが、ゲルマン民族の一派のアングロサクソンはそれほど大きいという印象派は受けません。
骨格? (hide)
2007-09-07 22:41:11
 ゲルマン系は骨格が大きいと思います。幼少の頃は小さいので可愛いのですが、成長期に縦も横もぐんと大きくなるような気がします。男女の差が無く顔も大きくなるので、それで美人が少ないのではないでしょうか。その点ラテン系は体格も顔も小振りなので、美人が多い。小顔ブームは世界的傾向です。
 ハリウッドスターでも今やヨーロッパ系が多いと思います。アメリカンはあまり綺麗じゃないね。やっぱごついし。

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