フランスぶらぶら滞在記

中年の元数学教師がフランスでフランス語を初歩から勉強するという悪戦苦闘日記。フランス人や多くの外国人との交流にも注目。

第37日 逆転現象

2007-09-04 03:41:35 | Weblog
         第37日 逆転現象

 2泊3日の強行スケジュールがたたって今日はへばり気味。デニスさんから学生ビザ申請のための写真確認のメールが届く。午前中少し勉強し、昼食後ばりばりやっていたが、ヴィクトワワール広場へ向かう。アキテーヌ門から少し入ったところに写真屋発見。今日は学校が始まったところが多く、子供連れの客が多い。何とか僕の仏語が通じたようで、デジカメで写真を一枚撮影。手軽なもんだ。白黒でと言ったにも関わらず、カラーが出てきたので、白黒に直してもらう。速くて安い。ただ「何で白黒かな~。」とおっちゃんはぼやいていたが。
 アパートを出る前は、「水曜日に間に合わなかったらどうしよう。」と一人でブルーになっていたが、気分はつらつオーシャンに向かう。
 今回は掟破りの、パック巻き寿司、カップヌードルとお手軽な(少し高いけれど)食品に手をつける。バゲットも買った。前回スライスにしてあるパンの方が便利な気がした。買ってみて、なぜみんなバゲットを買うかよくわかった。購入してすぐに全部食べるのなら構わないのだが、時間が経つとパンは固くなる。バゲットなら空気に触れている部分が少ないので、パンの中のもちもち感が長持ちするといった訳である。切るのは少し手間だけど。
 エクスでは1日おきにトマトがたっぷり出た。トマトとリンゴは欠かさず食べよう。アイスを冷やせないのがちょっと困るが、もう夏も終わり。
 さてアガトゥ達と「ロックンロールの歴史」なるミニ映画を見ていた時のことである。音声はすべて英語(がちがちのアメリカンイングリッシュ)なので、字幕スーパーが仏語になっている。アナウンサーの言葉なら多少わかるが、往年のスター例えばエルヴィス・プレスリーの話す英語がまったくわからないのだ。
 仕方がないので、字幕の仏語を目で追ってみた。なまじ英語を耳で聞くより、目で仏語を追った方が意味が取れるのだ。これは初めての経験だった。
 その後夕食時の会話でも、変化は確実に表れた。今までなら仏語を言われてわからないと言うと、英語に直してもらってやっとわかる、つまり仏語→英語→理解という流れだった。
 特にマギーの話す英語は、ものすごくゆっくりしかも発音もきちっと話してくれているのにも関わらず、わからない。ぽかんとしていると、横でアガトゥが仏語に直してくれる。そこでやっと意味がわかるという逆転現象が起きたのだ。
 つまり英語→仏語→理解という流れになったのだ。それじゃあ英語の必要がないじゃん、ということになって、それからは仏語オンリーの会話に。途端にスピードアップ。やはりネイティブ同士の会話にはついていけません。
 正面のセバスチャンとぼそぼそ男同士で、女どもの悪口をこそこそ言ってました(これは時々英語)。語彙力が増えているというのは実感している。彼らが話す仏語の単語で聞いたことがない言葉は少なくなっている(でもまだかなりあるが・・)。
 昨日は仏語を話す機会が少なかったので、ストレスを感ずる始末だ。エクスでホームステイしている時に、マダムの「ア、ターブル(ごはんよ~)」という声に「また仏語オンリーの会話か。辛いな。今日は何とか1回だけでも会話に参加しよう。」と悲壮な決意で階段を下りていたとは思えない。とうとう昨晩夢の中で昔の生徒達に向かって仏語で話しかける僕がいた。なぜか生徒達の中に黒人の少女がいる。ボルドーは実に黒人の数が多い。パリも少し増えている気がする。エクスが少なすぎるのだと思う。その黒人の女の子は仏語が話せるので、あっけにとられている他の生徒を尻目にその子と仏語で得意げに話してストレスを発散する夢を見たのだ。あ~仏語が通じるって何て素敵なことだろう。夢のようだ。と思ったら本当に夢だった。

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