第215日 コンジュゲゾン(活用)
このヴァカンス中の宿題を月曜日の試験終了時から始めている。一日3ページというノルマはなぜか守られている。毎日大学の図書室に通っているせいだろう。今日は余分に一ページやってしまった。
ところでフランスの動詞の活用は大変である。英語は現在形の活用が、「三単現S」しかない。仏語から比べれば無いも同然。仏語では少し事情は違うが、英語の過去形にあたる「半過去」と現在完了にあたる「複合過去」がある。よく英語の不規則動詞の活用を憶えたものだがそんなものじゃない。約60倍くらい憶えることがあると思う。
現在形だけにこだわれば、ちょうど日本語の文法における動詞の活用に似ている。五段、上一、上二などのグループに分かれているのだが、やはり仏語の方がはるかに多い。十倍くらいかな。例外も数多くあり、なかなか憶えられない。本当にフランス人は全部憶えているのかと尋ねるが、現在形と半過去、複合過去、単純未来までは憶えているという。条件法と接続法はそれぞれ現在形と過去形があるのだが、あやしいフランス人もけっこういるようだ。日本人が漢字を二千字近く憶え、熟語も三千語くらい知っていることを考えたら当たり前なのだろうか。よく使われる言葉から入っていけば、二~三年で憶えられるようなのだが、それをここ二週間で頭にたたき込もうとしている。さずがに憶えるはしから忘れている。今日もサキと一日中勉強した。昼もケバブった。これからバスター・キートンの「カメラマン」という映画をペサックにまで見に行く。
昨晩フォークソングのサイトをユーチューブで発見して、チキンカレーを食べた後から、五時間一人カラオケ大会をやった。懐かしかった。これはくせになる。
さて30分前に映画館に到着するもあまり人がいない。五分前でちらほら並んだくらい。今日の部屋は広かったので、半分以上空席だった。
最初若者が解説をしてくれた。15分の長きに渡ったので、途中2回ほど眠ってしまった。でも無声映画はいいね。時々間に入る台詞も英語だからわかりやすいし、フランス人と同じところでしっかり笑えた。しかしキートンは本当に天才である。ストーリーはカメラマンに紛するキートンが新聞社の受付嬢に一目惚れして、写真屋からフイルム・カメラマンに転身し、彼女にいいところを見せようと奮闘努力するが、まったく空回りしてうまくいかない。最後に猿の機転によって、キートンが彼女を助けたところが記録されており、一躍ヒーローとなるハッピイ・エンドで終わる。キートンと彼女とのデートが笑える。プールに行って、良いところを見せようと飛び込み台から落ちるのだが、水着が脱げてしまう。素っ裸でどうするのかと思いきや、女性から水着の半分を盗む。ここは実際に見ないとよく分からないと思う。とにかく一こま一こまよく撮られている。キートンの顔の表情は芸術的でさえあった。
部屋から出たら、ワインとおつまみが待っていた。これはマダム・ブラウに聞いていたからちょっとだけ赤をいただいた。その時も例の若者が補足説明をしてくれた。今日のフイルムがコピーではなくて、マスターテープだそうだ。だから扱いが非常に難しいと言っていた。そのような苦労は技術屋でないとわからない。
映画の後半から無性に泣けてきた。ワインを少しいただいて失礼したが、歩きながら涙が止まらない。トラムに乗り部屋に戻るまで感傷的であった。
明日はモームである。
このヴァカンス中の宿題を月曜日の試験終了時から始めている。一日3ページというノルマはなぜか守られている。毎日大学の図書室に通っているせいだろう。今日は余分に一ページやってしまった。
ところでフランスの動詞の活用は大変である。英語は現在形の活用が、「三単現S」しかない。仏語から比べれば無いも同然。仏語では少し事情は違うが、英語の過去形にあたる「半過去」と現在完了にあたる「複合過去」がある。よく英語の不規則動詞の活用を憶えたものだがそんなものじゃない。約60倍くらい憶えることがあると思う。
現在形だけにこだわれば、ちょうど日本語の文法における動詞の活用に似ている。五段、上一、上二などのグループに分かれているのだが、やはり仏語の方がはるかに多い。十倍くらいかな。例外も数多くあり、なかなか憶えられない。本当にフランス人は全部憶えているのかと尋ねるが、現在形と半過去、複合過去、単純未来までは憶えているという。条件法と接続法はそれぞれ現在形と過去形があるのだが、あやしいフランス人もけっこういるようだ。日本人が漢字を二千字近く憶え、熟語も三千語くらい知っていることを考えたら当たり前なのだろうか。よく使われる言葉から入っていけば、二~三年で憶えられるようなのだが、それをここ二週間で頭にたたき込もうとしている。さずがに憶えるはしから忘れている。今日もサキと一日中勉強した。昼もケバブった。これからバスター・キートンの「カメラマン」という映画をペサックにまで見に行く。
昨晩フォークソングのサイトをユーチューブで発見して、チキンカレーを食べた後から、五時間一人カラオケ大会をやった。懐かしかった。これはくせになる。
さて30分前に映画館に到着するもあまり人がいない。五分前でちらほら並んだくらい。今日の部屋は広かったので、半分以上空席だった。
最初若者が解説をしてくれた。15分の長きに渡ったので、途中2回ほど眠ってしまった。でも無声映画はいいね。時々間に入る台詞も英語だからわかりやすいし、フランス人と同じところでしっかり笑えた。しかしキートンは本当に天才である。ストーリーはカメラマンに紛するキートンが新聞社の受付嬢に一目惚れして、写真屋からフイルム・カメラマンに転身し、彼女にいいところを見せようと奮闘努力するが、まったく空回りしてうまくいかない。最後に猿の機転によって、キートンが彼女を助けたところが記録されており、一躍ヒーローとなるハッピイ・エンドで終わる。キートンと彼女とのデートが笑える。プールに行って、良いところを見せようと飛び込み台から落ちるのだが、水着が脱げてしまう。素っ裸でどうするのかと思いきや、女性から水着の半分を盗む。ここは実際に見ないとよく分からないと思う。とにかく一こま一こまよく撮られている。キートンの顔の表情は芸術的でさえあった。
部屋から出たら、ワインとおつまみが待っていた。これはマダム・ブラウに聞いていたからちょっとだけ赤をいただいた。その時も例の若者が補足説明をしてくれた。今日のフイルムがコピーではなくて、マスターテープだそうだ。だから扱いが非常に難しいと言っていた。そのような苦労は技術屋でないとわからない。
映画の後半から無性に泣けてきた。ワインを少しいただいて失礼したが、歩きながら涙が止まらない。トラムに乗り部屋に戻るまで感傷的であった。
明日はモームである。